12月14日 読書会報告
川口市出身の自称読書家 川口竜也です!
2024年12月14日(土)の朝に開催した「東京読書倶楽部」読書会の報告です!
この日はご新規様が3名、リピーター様が3名の計7名で朝活×読書会。
寒い日は温かい珈琲やほうじ茶でも飲みながら、本を語らうに限りますな。
なにか一つのことに熱中できるって、とても素敵なこと。もっとも我々は、本を読むことに熱中していますけどもね(^^)b
紹介して頂いた本
弥嶋よつば「王家の話 2冠」KADOKAWA
登録者数20万人超えの人気Youtubeチャンネル「よつばch」の解説動画を書籍化 2冠(巻)目。
イギリスはテューダー家、フランスはブルボン家、中国は愛新覚羅家にフォーカスを当て、逸話などのエピソードを面白おかしく、対話形式で紹介。
著者である弥嶋よつばさんが、とにかく家系図マニア。複雑なお家柄の関係性も、わかりやすく図説・紹介してくれる。
いきなり世界史や歴史の解説書を紐解く前に、こういう軽めで面白い作品を紐解いてみると、興味を湧きやすいのではなかろうか。
白井智之「エレファントヘッド」KADOKAWA
主人公は精神科医の医者 象山。女優と結婚し、子どもにも恵まれていたけれども、彼には性癖絡みの「後ろめたいこと」があった。
それが家族にバレてしまい、彼は狂ってしまう。人生をやり直したいと、とある密売人から新型の麻薬に手を出してしまう。
すると彼の頭の中に、時間遡行に成功した人格と、失敗した人格の、2つの人格が生まれ……。
後出しで大変恐縮ですが、この本の帯に「絶対に事前情報なしで読んでください」と書いてありまして。
だからあらすじを話すのもはばかれるのですが、見たことのないトリックと、貴志祐介さんの「悪の教典」くらい胸糞悪い展開に、どうしても紹介したかったのです。
東野圭吾「白鳥とコウモリ」幻冬舎
30年前におきた殺人事件、容疑者は独房の中で自ら命を絶った。
時は流れ2017年。都内某所で弁護士が殺害された。警察の調べによって、容疑者に倉木が挙げられた。
すると倉木は、今回の事件のみならず、30年前の事件も私が犯人だったと自首した。一体、その真相やいかに。
東野圭吾が描く、ドストエフスキー「罪と罰」の現代版とも言える作品。罪を背負って生きていくって、きっとこんな葛藤があるんだなと。
一度罪を犯したら、やり直すことなんて、できないんだなと。
沢木耕太郎「凍」新潮社
クライマーとして名高い山野井泰史氏。山野井夫妻はヒマラヤのギャチュンカンを昇るも、下山時に雪崩に巻き込まれてしまう。
ほんの数メートル下山するにも数時間掛かるような状況。ときには数十センチの崖っぷちの状況で、夫婦身を寄せ合う。妻の頭に岩がぶつかり、意識が混濁したとき、山野井氏は究極の選択を迫られる……。
結局、山野井氏は生き残ったのだけれど、そんな絶体絶命の危機を体験したあとも、また山を登るのだと言う。私にはできないけれども、その精神は見習いたいところがある。
ちなみに、当時の状況を山野井氏本人が記す「垂直の記憶」も読んだけれども、物語としてはやっぱり沢木耕太郎のほうが良かったそうで。
斜線堂有紀「ゴールデンタイムの消費期限」祥伝社
綴喜文彰は、小学生の頃に小説家デビューした。当時は「天才」と呼ばれた綴喜も、高校生となった今では全く物語を書けなくなっていた。
3年生になったある日、「あなたがまた書けるように」と促され、山奥の研究所で行われるという国のプロジェクトに参加する。
そこにいるのは、料理人や芸術家、バイオリニスト、棋士、映画監督として「かつて」天才・神童と呼ばれた者たち。
そこで行われるのは、AI(人工知能)を介して行われるセッション。だけどそれは、本当に本人の「能力を高めている」と言えるのだろうか……?
帯に書かれている「才能がなくても、生きる意味があるのだろうか?」というフレーズが、とても胸に刺さるのです。
栗山英樹「栗山英樹の思考」ぴあ
WBC 日本代表を優勝に導いた栗山英樹監督。選手時代はそこまで活躍できなかったという栗山さんが、いかに監督としての采配を果たしたか。
栗山さんは、スキルや技術面に関しては口出ししないけれども、コミュニケーションや信頼関係築りを非常に大切にしたらしい。
その意味で、選手たちを裏から支える監督やコーチって、とても重要な役割を果たすのだと知った。
野手や投手といった、優れたプレイヤー同士が戦うものだと思っていたけれども、勝利や目標に導く監督には、選手とは違う思考が必要なんだろうな。
2024年12月の読書会スケジュール
12月21日(土) 19:00~22:00
飲み有り読書会 BOOK & BOOZE!
2024年の読書会は、次回の12月21日(土)の飲み有り読書会がラストになります!
ご興味ありましたら、コメントや各告知ページにて是非お待ちしております。皆沢に会えるのを心よりお待ちしております(*^^*)
・注意事項
こちらの読書会は、神保町ブックセンターのカフェにて開催していますが、運営元のUDS様の主催とは別のイベントでございます。
お見かけした際には店員さんやスタッフさんにお伺いせず、直接主催者(アンダーリムの眼鏡の男)にお声掛け下さい。