かつお|仁科勝介

写真家。1996年、岡山県倉敷市生まれ。日本の全ての市町村に行ったことがあります。▷著…

かつお|仁科勝介

写真家。1996年、岡山県倉敷市生まれ。日本の全ての市町村に行ったことがあります。▷著書『ふるさとの手帖 あなたの「ふるさと」のこと、少しだけ知ってます。』HP|https://katsusukenishina.com|Twitter/Instagram"@katsuo247"

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撮影のお仕事を募集しています。

2020年9月、勤務していた写真館でのお仕事を退職し、写真家として独立しました。同年11月より東京へ上京し、活動しております。 撮影のお仕事を募集しています。 日本のすべての市町村を、写真を撮りながら巡ったことがあります。国内はどこでも先入観なく行くことができますし、地方から都市まで、風土を直接肌で感じています。首都圏でのお仕事、地域でのお仕事、わたしに出来ることがありましたら何でも取り組みたいと思っております。 自然や町並み、人物の撮影が得意です。旅と写真がひとつのスト

    • 真庭でなりわいを持つ人々〜『真庭なりわい塾』がはじまる〜

      岡山県北部、県境を鳥取県と分かち合う真庭市。地形は南北に長く、県内の市町村で最も面積が広い。四季の変化に富み、今シーズン、北部では全国ニュースに載る大雪も降った。自然に囲まれたまちである。 まもなく第7期の『真庭なりわい塾』がはじまる。塾では月に一度、1泊2日のプログラムを中心に、農山村のライフスタイルを約半年間で学ぶことができる。昨今、“どこで暮らすか”の選択肢は日本中にあるが、ゆっくりと土地に触れられる機会は多くない。とはいえ、真庭でなりわいを持つ人々は、どのような思い

      • 18歳の成人式

        ステージを見つめる あなたの目に 吸い込まれて その瞬間 夢を見たのです おめでとうも ありがとうも 拍手の音も 手の温もりも 瞳の中にあつまって ひとつ輪になって 乾杯をしていました わたしは心臓の音を おおきく鳴らすことだってできる でも 隣にいる人の胸に 目を閉じて 耳をあててみたら ちいさな音のはずなのに 人生のお守りみたいに うっとりしました その音はお互いに おめでとうと 言っています

        • 蒜山中和(ひるぜんちゅうか)と生き方。【岡山県・真庭なりわい塾】

          岡山県真庭市で開かれる『真庭なりわい塾』の、第6期生募集が始まる。4月23日(土)、24日(日)には、岡山会場と大阪会場でプレイベントが行われる。その少し前に、舞台となる蒜山中和(ひるぜんちゅうか)地域の方々に、会ってきた。移住された方々だ。 移住された方々の暮らしを、ひとくくりにすることはできない。ここにあるのはただ、岡山県の最北部、ちいさな集落の日々だ。中和という場所に出会った、人々の心だ。 高谷夫婦とのご縁をきっかけに、中和へ移住した人は多い。 「自然栽培をしてい

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        撮影のお仕事を募集しています。

          【#06】津波館と、最後の滞在。

          前回の旅で心残りがあるとすれば、『奥尻島津波館』に行かなかったことだ。そもそも、旅をしていた当時、奥尻島がかつて大きな津波に襲われた島である、ということを知らなかったように思う。地震が起きたのは1993年7月だから、私はまだ生まれていない。だが、阪神大震災の前に、日本で起きた大きな津波の被害を、私は知らずに育っていた。 奥尻津波館にやって来た。津波館は海の近くで、島の最南端にあり、周囲は海に囲まれている。この辺りにも、かつては家々が並んでいたが、津波で流された。地震の3分後

          【#06】津波館と、最後の滞在。

          【#05】奥尻島、後半の日誌。

          ――奥尻島3日目―― 今日は小学生たちとブナ林を散策する。天気は午後にかけて悪くなる予報だが、まだ雨の気配はない。8時10分に家を出るよ、と言われて、8時に起きた。しまった、寝坊だ。 朝食はゲストハウスで暮らす“奥尻アニキ”が用意してくれたカレーライス。ゲストハウスには当時三人の方が、シェアハウスのような形で暮らしていた。アニキの出身は神奈川県で、3年前に奥尻へやって来たらしい。しかも、ぼくが3年前奥尻に来たときに、どうやら会っているらしいのだ。不思議な因果である。カレー

          【#05】奥尻島、後半の日誌。

          【#04】島を一周しながら。

          ――奥尻島2日目―― 「なんだか、すみません。こんなにいい天気で」 と言いたくなる朝だった。空は雲ひとつない。予報は曇りだったが、北海道の天気は変わりやすい。それでもこんなに晴れるのか、という朝に驚いたのだ。今日はゆうとさんに島を案内してもらう。 「最高な空だね」ゆうとさんの笑顔も眩しい。 北に向けて進むと、海がキラキラと光に靡きながら、輝いているのがすぐ分かった。車を降りると、底抜けに透明な海、奥尻ブルー。前回の旅では、この奥尻ブルーを見られなかった。だから今回、もし見

          【#04】島を一周しながら。

          【#03】奥尻島で過ごす初日。

          3年ぶりに、奥尻島へ上陸した。港ではゲストハウスオーナーのゆうとさんが待ってくれていて、久しぶりの再会だ。 「久しぶり!」 「お久しぶりです!」 車に乗せていただき、島の反対側にあるゲストハウスimacocoさんへ向かっていく。到着して奥さんと子どもたちに再会した。お子さんは3兄弟で、前回訪れたとき、末っ子である次女さんはまだ奥さんのお腹の中にいた。みんな、すくすく育っているのだなあ。 子どもたちはぼくのことを覚えていないから、警戒している。長女ちゃんは、椅子に座って真

          【#03】奥尻島で過ごす初日。

          【#02】フェリーの船長に会う。

          奥尻へのアクセスのひとつに、函館ー奥尻の飛行機便があるけれど、この時期は“やませ”という冷たい北東寄りの風で、視界不良の欠航になる事がある。一方でフェリーの就航率は高い。だから今回は函館からバスに乗って、フェリー乗り場のある江差町へ向かう。 バス停では、ぼくの次に若い男性が並んだ。どこで降りるのだろうか。そして次に若い男性が並ぶと、彼らは「おお」と挨拶をした。知り合いらしい。「いつから函館におったんよ?」「あそこのホテルに泊まっとったさ」するともう一人、若い男性がやって来て

          【#02】フェリーの船長に会う。

          【#01】奥尻島へ向かう前日。

          新千歳空港から電車で札幌へ向かい、函館行きのバスを待った。ルートはいくつかあるが、札幌から函館に移動し、翌日に奥尻島行きの船に乗る計画だ。 バスの発車まで1時間余っていたから、来年2月に展示をさせてもらうカフェ「FAbULOUS(ファビュラス)」の方に連絡をした。 数分して「いるよー」と返信がきたので、ダッシュで向かう。 ランチの時間、オシャレな女性客が順番待ちしているお店の入口に、旅の不格好な人間がやってきたものだから、怪しい眼差しが届いた。しまった、と思ったけれど、

          【#01】奥尻島へ向かう前日。

          書いた100日、書かなかった100日。

          つづける覚悟とやめる勇気、どっちが正解とかあるのかな。 2021年1月1日から100日間つづけて、日記を書きました。毎日書くことで、ちいさな日常をたくさん感じることができて。ただ、ちょうど100日経った4月中旬に「やめます!」と更新をやめました。 そして更新をやめて、今日で100日経ちます。つまり、今年は100日と100日を合わせて、200日経ったんですよ。早いよねぇ。 心の中でひとつ、100日間の更新をやめたときに「次の100日間はnoteを書かずにいよう」と決めてい

          書いた100日、書かなかった100日。

          23区駅一周の旅

          本編(ふるさとの手帖)はこちら 「23区駅一周の旅」として、23区内の全ての駅(490駅ほど)を巡ります。 緊急事態宣言が解除されて以降、はじめようと考えています。 応援してくださる方、ぜひ「いいね!」をお待ちしています。 ひとつのいいねで、「10km!」歩くパワーが手に入ります。 (*2810km歩く頃には、旅が終わってるかなぁ。) またもし、サポートしてくださる方がいたらとても嬉しいです。 (本編にいいね・サポート機能がないため、図々しく、この記事を作成しま

          23区駅一周の旅

          101年日記。【#101】

          きのう物語は、昨日撮った写真一枚と、その日記です。 岡田悠さん主催の『超旅会談』で、旅の最高峰を極めた方々と、ご一緒させていただきました。南極から東京まで縦横無尽に地球を歩く岡田さん、世界の実情を知り尽くしたデイリーポータルZライターのSatoruさん、幾多の最果ての地を知る砂漠さん。さらに牧場からやって来たヤギ。まさに世界を全身で体感しながらも、大気圏を超えて遠い宇宙へ放り投げ出されたような1日でした。 感想を述べても、月並みな表現になると分かっていますが、今回のイ

          101年日記。【#101】

          100日目と明日。【#100】

          きのう物語は、昨日撮った写真一枚と、その日記です。 「きのう物語」は100日目かぁ。日記を毎日書くことで、どういう気持ちになるんだろう、という自分への興味もあって、えいやぁ!と元旦からつづけてきましたが、発見は盛りだくさんでした。 まず、毎日書くには、時間が足りないんだなぁと。時間がほんとうにない、わけではなくて、書くことも毎日やればできるけれど、「推敲できない!」と感じる気持ちの方が、ずいぶん大きいことを知りました。もちろんそれを仮定した上で、まず自分は量を書く必要

          100日目と明日。【#100】

          雨の神宮球場。【#99】

          きのう物語は、昨日撮った写真一枚と、その日記です。 今夜の神宮は、試合も天気も大荒れ模様。ヤクルト対広島の試合を、お誘いいただいて観に行った。神宮球場はまだ行ったことがなかったので「行きます!」と二つ返事で。 しかし、試合は初回に両軍4点を奪うという、それはもう怪しげな展開。さらに2回表には大雨が降りはじめ、雷は鳴り響き、いきなり試合中断になった。 1時間後に試合は再開したものの、点を取り合う展開が止まることはなく、最終的には11-7でヤクルトの勝利。もう長い試合だ

          雨の神宮球場。【#99】

          当面の間。【#98】

          きのう物語は、昨日撮った写真一枚と、その日記です。 神田の街を歩いていると、写真のような看板を見つけた。わたしはテレビが家にないので、情報源はネットニュースやSNSばかりだが、相変わらず、東京のラストオーダーは短く感じる。「当面自粛看板」は、連載させていただいている、『神田の写真。』には載せられないけれど、力強い看板だなぁと感じて、迷わず写真を撮った。 私ごとだけど、当面の間、髪を切る、切らない、で超絶悩んでいた。おそらくいま、人生でいちばん前髪が長い。東京のお洒落な

          当面の間。【#98】