「ブルシット・ジョブの謎」感想・ネタバレ
どんな本?
『ブルシット・ジョブの謎 クソどうでもいい仕事はなぜ増えるか』という本に出合ったのは、kindleの日替わりセールで見かけたからです。
タイトルが非常に興味深く、自身も仕事の中で無駄な作業を感じることがありましたので、手に取りたくなりました。
社会人として日々の業務に追われ、たまに意味のない仕事に疑問を感じることがある中、この本が答えを持っているのではないかと期待して読み始めました。
読んだ本のタイトル
#ブルシット・ジョブの謎 クソどうでもいい仕事はなぜ増えるか
著者:#酒井隆史 氏
あらすじ・内容
感想
この本は、現代社会における「クソどうでもいい仕事」ブルシット・ジョブが増える理由や背景について考察したものです。
筆者はブルシット・ジョブを紹介し、なぜそういった仕事が増えているのか、そしてその仕事が私たちに与える影響やストレスについて深く探求しています。
この本では、役に立たない仕事、本質的に価値がない仕事がなぜ多く存在するのか、そしてそのような仕事が増え続ける原因について詳しく説明しています。
著者は、第0講から始めて、ブルシット・ジョブの発見を記します。
多くの人々が仕事をするために仕事を作る状況についての不思議さと、それがどれほど一般的に存在しているのかを明らかにしています。
第1講では、ブルシット・ジョブがどのような職種や業界でどのようなブルシット・ジョブが見られるのかを紹介。
第2講では、ブルシット・ジョブの定義とそれが持つ特徴について説明。
第3講では、ブルシット・ジョブに従事することの心理的な影響やストレスについて解説しています。
次に、資本主義と「仕事のための仕事」という考え方の関係を第4講で詳しく語り、第5講ではネオリベラリズムと官僚制の関連性について触れています。
第6講では、ブルシット・ジョブが増殖する構造と、それに対する対処方法を提案。
そして第7講では、「エッセンシャル・ワークの逆説」について詳しく掘り下げています。
最後の第8講では、ブルシット・ジョブとベーシックインカムという経済制度の関係性を紐解きながら、未来の労働環境の在り方について考察しています。
ブルシット・ジョブの存在とそれを生む社会構造の問題点を明確にし、より良い労働環境を実現するための提案とともに、読者に「想像力」を持ち、新しい社会を築いていくことの重要性を伝えています。
資本主義やネオリベラリズム、官僚制の中で生まれる無駄な仕事の存在を、様々なエピソードを交えながら紹介。
自身でも幾つか思い付くブルシット・ジョブが脳裏に浮かびました。
そして、ブルシット・ジョブと反対に社会的価値の高い仕事が低賃金である理由や、ベーシックインカムとの関連性についても触れています。
実際に、キツイ仕事の賃金が安いのには疑問にも思ってました。
最終的に、私たちが持つ「想像力」を使って、より良い社会を築くヒントを示唆して結びとなっていました。
この本を読むことで、自分自身の仕事や他者の仕事、社会全体の仕事の在り方について深く考えるきっかけを得ることができました。
資本主義やネオリベラリズムの中で生まれるブルシット・ジョブに対する問題提起は、私たち社会人にとって非常に価値あるものでした。
全体を通して、この本は仕事の本質とは何か、労働の価値とは何かを真摯に考えさせられる一冊であり、現代の労働環境の問題点への参考になりました。
最後までお読み頂きありがとうございます。
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