見出し画像

気分障害による気分の高低は、「マダラ」と「BPM」をイメージすると、整理しやすい

医師や精神専門の訪問看護と相談し、病気の管理を行わないと、私でいることを失う可能性がある。

成長したくて働きすぎた結果、そんな病気・障害と生きることになりました。何年も経ちます。

いわゆる躁鬱病のことだから、『どくとるマンボウ航海記』の北 杜夫や、ジャズ・ピアニストのセロニアス・モンクなど、著名人にも当事者はおり、ご存知の方もいるでしょう。

統合失調症も「陽性症状」と「陰性症状」がありますが、双極性障害の私は幻聴・幻覚を持たない点が、分かりやすい違いかもしれません。

このnoteは、気分の病的な高い低いを経験する病気を管理して、見えたことのレポートです。

まず、病名が同じでも症状の出方は人それぞれです。病名が変わる方もいます。私は一例です。

精神障害で具合が悪い時のこと、例えば躁状態などを急性期と呼びます。

その期間のことをある大学病院で説明したところ、精神科医に「それはどういうことか?」と説明を求められたことがあります。

私は自分の同意の必要ない、医療保護入院・措置入院の経験はありません。入院期間は開放病棟で1ヶ月のみです。
ですから、発症した際の躁状態も、理性も記憶も残っていました。

自分の認知がマダラになるのです。iPhoneで視界をリアルタイムに動画撮影しているとして、視界の一部にノイズが入り、その箇所は見えなくなるイメージが似ています。

具体的には、日本語で普通に話しているのですが、「マダラ」と表現した箇所は、意思疎通が不可能になります。この「マダラ」の状態が、自分の認知の大半を占めるなら、理性を保てなくなることも想像はつきます。

その精神科医は「マダラ」という表現が、興味深かったようです。

鬱病は低くて辛そうだけど、高いのは陽気で仕事もしやすいから、困らないのでは? と思われる方もいると思います。

僕に言わせると、鬱病は充電であり、軽躁状態は「漏電」だと思います。制御が難しく、躁状態へ移行しやすいため、苦しくても低めで管理して、高くしない戦略を選択しています。

この高い低いという気分の波は何なのでしょう?
BPM(Beats Per Minute)は、1分間の拍数を表し、テンポを意味します。EDMは早く、落ち着いた曲はゆっくりになります。早すぎても遅すぎても作品として成立しません。

「頭の回転の速さ」と例えるとCPU自体が関係してしまいます。知的な障害では無いから、アナロジーとして、少し異なります。たしかに、集中力が落ちたり、本が読みにくくなったりするけれど、BPMの概念を借りて、「心や思考のテンポの変動」とイメージすると、私には分かりやすいです。

例えば、鬱の時は「心や思考のテンポ」が、0に近くなるほど落ちる。希死念慮のリスクはありますが、医師と相談して心身が休まるように、脳を安静にさせるのに、「心や思考のテンポ」が一時的に下がることは理にかなっています。充電が必要なのだから。また、下がるほど脳が疲れ果てていると仮定することも出来るでしょう。

回復してきたら、ストレス管理が再発防止に効果的なので、認知行動療法(物事の受け止め方を選択する)や、アンガーマネジメント(極めて強い感情である怒りは、自分にストレスも与える)などを練習することを勧めます。人によっては、マインドフルネスが合う方もいるでしょう。

鬱病であれ双極性障害であれ、これらを練習して身につけると、お薬を減らしやすくなります。だから、医師と相談して進めると望ましいです。

今私が述べている「心や思考のテンポ」は、アナロジーです。実際に脳がどう機能し、「心や思考のテンポ」の正常値は幾つですとは述べていません。

気分障害の高い低い気分の浮き沈みを、例えば当事者のご家族やお友達などが、想像しやすくすることを願って言語化しています。

そして、理性を飛ばさない・手放さない戦略は、私には向いています。健康な方が、アルコールなどを召し上がって、少し「ゆるむ」ことを手放している点は、人によっては辛いかもしれません。

僕は父の遺族でもあるから、うっかりすると高波にさらわれるような、取り返しのつかなさを体験しているので、医師と相談して理性を重視し、信頼する精神専門の訪問看護が複数の視点で「定点観測」してフィードバックをもらう体制を大切にしています。

すべての人の狂うという経験を言語化するのは私には無理でも、自分が経験した急性期に何があったのかは、「マダラ」という概念で表現できます。

「心や思考のテンポ」のアナロジーで説明すると、「マダラ」の箇所はテンポが速くなりすぎて制御不能だから、認知が使えなくなるのかもしれません。


「心や思考のテンポ」で考えても、制御可能な範囲がいいので、理性を重視して、医師や看護師の力を借りています。

残念だけど、こうした内なる努力は他者に理解されにくいから、トラガラは理屈っぽくてロボットみたいと言われることもあるけれど、それは後天的に努力して獲得したものなのです。

気分障害の気分の波を「心や思考のテンポ」というアナロジーで説明することで、読まれた方がご自身や大切な方を理解するヒントになることを願っています。


参考資料

WHOの英語のコンテンツをClaude 3.5 Sonnetなどで訳して読むと、日本以外の当事者のことも視野に入れることができます。


部活動


この記事を書いた人

「♡」は、誰でも(noteにアカウントを作っていない方でも)押すことができます。この投稿を「いいな」と思った方は、気軽に押してもらえると嬉しいです。もちろんフォローも嬉しいです!

この記事が参加している募集

サポートする値打ちがあると考えて下さって感謝します! 画像生成AI学んでるので、その費用にさせて下さい。 新書を一冊読むことよりお得なnote目指してます。