からまる

2022年11月に出版社を定年退職。それからは仕事3割、趣味5割、家事2割の暮らしに。…

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2022年11月に出版社を定年退職。それからは仕事3割、趣味5割、家事2割の暮らしに。自宅に小規模の個人博物館があり、その維持が大変です。

最近の記事

トシを取ってできないことが増えると、生活がシンプルになる

腰痛がないのが自慢だったのに… 1か月ほど前から腰痛がひどくなった。とくに椅子から立ち上がるときは身体が二つに裂けそうなほど痛い。もともと座りっぱなしのことが多い仕事だから、腰痛になる原因はいくらでもあるのだが、仕事仲間が腰痛に悩んでいるのがピンと来ないほど腰痛とは無縁で、それが数少ない自慢の一つでもあった。それが突然、こんなに痛くなるとは。 仕方なく近くの総合病院の整形外科に行った。担当の女医さんのレントゲン診断によると、加齢とともに脊髄が圧迫されて、それを囲む背骨の

    • 女子プロレス沼のほとりにいる・その3

      個性の数だけ多様性がある 井上貴子がプロレスデビューして35周年だという。1969年11月7日生まれだから54歳。同じく11月生まれの私より8歳若いけれど、35年は、サラリーマンでいえば定年間近のキャリアだ。プロレスは体も精神も張りつめないとできないから、仕事の濃さは私みたいな凡庸なサラリーマンの何十倍にもなるだろう。 その井上貴子が、所属する神取忍の団体LLPW-Xが主催する35周年記念イベントの企画から司会、歌、それに試合を、11月21日に東京ドームシティーホールでおこ

      • 判断力が衰えたのは、加齢で脳の機能が衰えたからではない

        このままお客を帰していいのか? 定年退職後も前にいた会社の仕事をすることがある。一瞬の判断力が衰えたな、と思うこともしばしば。 昨日、こんなことがあった。ある重要な客が来社し、予定の打ち合わせが終わった。エレベーターを一緒に降り、玄関先でどうもありがとうございましたと挨拶する。しかし相手にはまだ時間があるのか、すぐには帰ろうとせず、ちょっとした雑談になる。で、なんとなく終わる。 こんな時、現役の若い時代だったらどうしただろうか。 衰えたのは、欲望 まず間違いなく、「も

        • 気持ちが落ち込まずに食費を抑えるには

          定年退職して定期収入がなくなると、生活費の管理に気をつけないといけなくなる。生活費で変動幅が大きいのは食費で、今のように何もかも値上がりしていると、ぜいたくできないな、と少しばかり寂しくなる。そんな気持ちにならずに食費を抑える方法はあるだろうか。 退職後1年近くやってみて有効だと思った方法、というか考え方は、次の3つの組み合わせだ。 1 ハレの日はお祭り外食 ハレの日といっても、不思議の国のアリスのように何でもない日でいいので、ぱーっと外食したい気持ちになったらお金を使

        トシを取ってできないことが増えると、生活がシンプルになる

          女子プロレス沼のほとりにいる・その2

          ちょっと待て。思わずそう言いたくなる展開 9月30日の横浜武道館は映像と音と光の演出もあって熱気に満ちていた。スターダムのシングルのリーグ戦「5★STARS GP 2023」優勝決定戦だ。レッドとブルーの2つのグループに分かれて闘い、それぞれのグループの最多勝ち点数の選手が優秀決定戦に臨む。この日はすでに優勝決定戦に出られない選手が多いのだが、対戦相手に決定戦進出の可能性があれば、勝てばそれを阻止することができる。 両グループ20人のうち怪我人が昨日までに3人出た。その相

          女子プロレス沼のほとりにいる・その2

          定年後に株式投資を始めるのはどうなんだろう

          株であっという間に一儲けしたい悪魔の誘惑 株式投資を35年ほど続けている。1990年頭に始まるバブルの崩壊、金融機関の連鎖倒産、ネットバブルの崩壊、リーマンショック、東日本大震災、新型コロナと、相場の暴落を何度も経験した。最初のうちは堪らず持ち株を売ってしまうこともあったが、それで得た教訓は、「株は長期で持て、持ったら売った者負け」だ。 …などとエラそうに書いてみたけれど、でもやっぱり株で短期に一儲けしたい、そのアブク銭で普段使いはムリな高級寿司屋に行きたい、といった欲望

          定年後に株式投資を始めるのはどうなんだろう

          「定年退職したら豪華旅行」は間違いだ

          そういう夢もあったが、現実の前に絶たれた 仕事以外の時間がほとんど取れなかったサラリーマン時代は、長期休暇なんて夢のまた夢だった。海外旅行でもせいぜい3泊くらいで、たった1泊の弾丸旅行もあった。だから、定年まで会社にいられたら退職金を使ってゆっくり旅をしたい。30〜40代の頃はそう思っていた。 その希望は現実の前に絶たれた。新型コロナのためではない。定年になる1年前に、家族が足を悪くしたのだ。一時は車椅子を使わざるを得なかったほどに。 そのために行動範囲は極端に狭まった。家

          「定年退職したら豪華旅行」は間違いだ

          念願かなって、テスラのオーナーになった

          なんて潔いのだろう 新しくクルマを買うならテスラのモデル3にしようと、最初から思っていた。試乗してみて、それはやはり正しいと思えた。 EV初体験とはいえ、驚きのクルマである。ガソリンエンジンがないから当然だが、室内も、フロント内も、見事に何もない。イグニッションキーの代わりになる電源スイッチもない。スマホアプリかカードキーでドアを開錠するだけでいい。乗り込んだら大型のタッチパネルであらゆる操作をおこなう。じつに潔い作りなのだ。 ハイブリッドではない完全なEV車は皆そうなのだ

          念願かなって、テスラのオーナーになった

          身体が縮むのがイヤで、筋活を始めてみた

          たとえ数ミリでも、イヤなものはイヤ 毎年会社で受けていた健康診断、定年が近づくにつれてメタボ度が上がっていくのは、まあやむを得ないと思うが、身長がちょっとずつ、毎年数ミリ単位だけど縮んでいくのがイヤだった。 私は中学卒業まで、身長はいちばん後ろか、後ろから2番目だった。でもスポーツをやらなかったせいで、身長の伸びはそれっきりとなった。二回りくらい下の世代だと、今の私の身長は真ん中より少し低いくらいだ。会社のエレベーターに大勢が乗ると、埋もれた気分になる。圧迫感がある。これか

          身体が縮むのがイヤで、筋活を始めてみた

          女子プロレス沼のほとりにいる

          団体の盛り上げ方が尋常ではなかった、この1ヵ月 定年退職して新たな趣味になったのは、女子プロレス「スターダム」観戦だ。 私たち世代の子供時代、プロレスはプロ野球と並ぶ人気スポーツだった。小学校の教室でもコブラツイストがけゴッコなどをやっていた。私自身はあまり好きではなく、金曜8時に親が観るテレビを少し覗いていた程度。そのずっと後も、せいぜい仕事の関係で柳澤健ほかのプロレス・ノンフィクション作品を何冊か読んだくらいの接点しかなかった。 ところが、半年ほど前のこと、WEBで見た

          女子プロレス沼のほとりにいる

          金の切れ目が縁の切れ目。うーん、そうかもしれない

          定年退職日を境に、電話もメールも来なくなる、パッタリと。 定年退職して会社と縁が切れると、それまで仕事仲間だった人たちからは、電話もメールも来なくなる。退職翌日から、パッタリという音が聞こえてきそうなほど、来なくなる。メールをさばくのが毎日大変だったというのに。 それで気がついたこともある。メールや電話のほとんどは、会社に在籍していることから派生している雑務だったのだ。仕事を進めるうえで必要な、社内各部署の担当者たちとの、細かい、それとなく気を遣う連絡。それがなくなったわけ

          金の切れ目が縁の切れ目。うーん、そうかもしれない

          定年退職で時間をもてあますなんて、信じられない

          昼間から飲んだくれると思いきや サラリーマンにとって定年は人生の区切りだ。会社勤務が日常だったのに、定年を境にして、どこにも行くところがなくなる。自宅で時間をもてあまし、楠木新のベストセラー『定年後』に描かれていたように、近所のカフェに長居したり、図書館で他のシニアと新聞を奪い合ったりする。酒好きの私などは昼間から飲んだくれるような日常になるのかと思っていた。 ぜんぜん違うのである。定年前と忙しさはたいして変わらない。私は再雇用なしでキッパリ辞めたので、朝起きて通う場所はな

          定年退職で時間をもてあますなんて、信じられない