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判断力が衰えたのは、加齢で脳の機能が衰えたからではない

このままお客を帰していいのか?

定年退職後も前にいた会社の仕事をすることがある。一瞬の判断力が衰えたな、と思うこともしばしば。

昨日、こんなことがあった。ある重要な客が来社し、予定の打ち合わせが終わった。エレベーターを一緒に降り、玄関先でどうもありがとうございましたと挨拶する。しかし相手にはまだ時間があるのか、すぐには帰ろうとせず、ちょっとした雑談になる。で、なんとなく終わる。
こんな時、現役の若い時代だったらどうしただろうか。

衰えたのは、欲望

まず間違いなく、「もしお時間がまだあるようでしたら、カフェにでも行きませんか」と誘うだろう。大事な客と話せる場所を設けられれば、違う仕事に発展する糸口をつかめるかもしれない。時間がなくても、「では次の機会に是非」と、特定の案件と関係なくkeep in touchの気持ちを伝えられる。

それが咄嗟にできなかった理由は、つまり自分にその客との関係を発展させる欲望がなかったからだ。現役社員に任せたほうがいいだろう、余計なことをするのはやめておこう。そういった気持ちが先行し、好機をつかめなくなるのだ。

「適切な判断」というものが客観的にあるのではない。仕事への欲望が土台にあって、結果的に「適切な判断」になる。現場から少し離れても仕事を続けるなら、現役時代と同様に、デカい仕事をしてやるぞ!という欲望をなくさないことが大事だと悟った。

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