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鳥

第六話 鳥

鳥は、優雅に、軽やかに空を飛ぶ。
あんな風に私も飛べたなら。
今日も、鳥を羨んで空を見上げる。


彼と二人暮らしを始めて、朝起きて、隣に好きな人がいる幸せを噛みしめていた。
何気ない時間が幸せだ。

休日は映画を見たり、お散歩をしたりして一緒に過ごした。
私はサスペンスやホラー映画はあまり今まで観なかったけれど、二人暮らしを始めて、彼と一緒に観るようになった。
怖いものは苦手

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猫と飴

猫と飴

第五話  猫

猫は、可愛いと思う。
けれども僕は、猫を飼った事がない。

猫は、僕の事を好きになってくれるのだろうか。

一時期、野良猫が懐いてくれた事はあるけれど、きちんと飼った事はない。
猫は爪とぎをするという。
あちらこちらボロボロにされるのだろうか。
可愛いから、結局ボロボロにされても許してしまうのだろうか。
猫にきっと悪気なんてない。
そもそも、こんな僕にちゃんと懐いてくれるのだろ

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猫と私

猫と私

第四話  猫と私とそれから

それから数年後……

僕らの過ごす日々はほとんど変わらなかった。
ただ一つ変わったのは、僕らの関係性で、何を言わずとも一緒にいるのが当たり前になった事だ。
彼女は社会人になり、仕事を始めてもう数年経つ。
彼女は会うたびに色鮮やかなワンピースや柄物のワンピースで僕の前に現れた。
鮮やかなワンピースを着るようになった彼女は、今でも僕の想像のつかない事を突然思いついて喋り

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私と猫

私と猫

第三話  私と猫

私は美しいものが好きだ。

幼い頃から、可愛いものが好きだった。

キラキラしたものが好きだった。



私は子供の頃から、お姫様に憧れていた。

フワフワと広がるドレスに、キラキラと光る装飾の施された美しいお城で、毎日を過ごす。

きっとベッドはフワフワで、とても良い香りがする。

可愛くて美味しそうな、ちょこんとしたケーキと、綺麗なカップに注がれた紅茶でティータイムをする

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私の宝物

私の宝物

第二話  私の宝物

私はきっと、良い母親ではなかった。
私は二十七歳で三年ほど付き合った彼と結婚した。
その年にすぐに妊娠して、一人の男の子が生まれた。

出産した病院からその子を連れて帰る時に思った。
こんな可愛い天使を連れて帰って良いなんて。
私が妊娠して、私が産んだ子だ。
もちろん良いに決まっているけれど、物凄い贈り物だと思った。
とても幸せだった。
この子が三歳になる頃に、夫の海外赴任

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猫と手紙

猫と手紙

《あらすじ》
順風満帆に生きてきた主人公の僕。ある時、ふと自分の人生に疑問を抱く。
何を求めて生きてきたのか。そんな疑問を抱えながら日々を送っていると、とある小柄な女性に出会う。
自分とは違う考え方を持つその女性と一緒にいることで自分の過去、自分の本心、いろいろなものに向き合うようになる。

第一話  猫と手紙

僕は眺めていた。自分の人生を。

たぶん、順風満帆。

そういう人生だ。

学生時代

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