kaori nakao/一般社団法人Telacoya921代表理事(幼稚園・保育園・小学校運営)

はじめて「幼稚園の先生」になってから40年弱。自然が子どもたちに教えてくれることの中で…

kaori nakao/一般社団法人Telacoya921代表理事(幼稚園・保育園・小学校運営)

はじめて「幼稚園の先生」になってから40年弱。自然が子どもたちに教えてくれることの中でも、とりわけ「海」が教えてくれることの楽しさと深さを伝えたくて、葉山で認可外の幼稚園を立ち上げたのが11年前。「こどもとうみ」についてこれから書いていこうと思います!

最近の記事

こどもとうみ「性教育、以前はエロ本から学んでいたかもしれないが、今は人権を学ぶことであるので、エロ本から学ぶのは??」

 良い塩梅で子育て支援をする人を育てたい!という思いで始めた「アンバイサー養成講座」その中の講座の一つ「幼児期の性教育について」「思春期の性教育について」がある。  私たちの時代とは違って、ジェンダーフリーだジェンダレスだという言葉が飛び交い、LGBTQ +という言葉も出てきて、そりゃ性教育への考え方も変わって来ているのは当たり前。性だけを学ぶと思われがちだが、人権の学びである。  性だけだと私たちの時代は、全てはエロ本や友だちからの知識の受け売りで、どれが正しいかどうか

    • こどもとうみ「保育や教育の仕事 熱い想いのやりがいを奪う「らしさの強要」をどうする?」

       前回吠えてから、各所でいろいろな反応を伺っている。「読んだよ〜抑えたね〜笑」「読んで泣いちゃいました。。。。」「読みました。反省しました。」「読みました。先生たちの大変さが改めて分かりました。」「読んだよ。絶対オレ今まで合コンであの地雷踏んじゃってたなと思った。笑」などなど。  どうしたらこの保育業界が変えられるのか?  『給料を50万円にしたらいい!』  『配置人数を多くしたらいい!!』    など、お金で対応、人で対応、と謳う人たちがいる。  両方だったらいいよね

      • こどもとうみ「茶髪でバーベキュー好きは保育士に向いていない?」

         このところの保育士の逮捕に関するニュース。  吠えたいことがたくさんあるけれど、どうしましょう!  まずはこの保育園に通っているすべての子どもたちが心配。先生を好きだった子も、怖いと思っていた子も、保育園が好きだった子も、嫌いだった子も。真実がどこまでのなんであれ、この大人の騒ぎが子どもたちに何にも影響を与えないわけがない!  今までいなかったはずの報道陣が園の前に待ち構えているだけで。  兎にも角にも、どれが真実でどのような場面でどのように行われたのか?真実が分か

        • こどもとうみ「一人ひとりが持つ『子ども辞書』その中身は?」

           子どもへの言葉かけ。たくさんの溢れる知らなかった言葉を浴びて、子どもたちはその言葉の「意味」をその後の出来事と照らし合わせて身体に染み込ませていく。  子どもたちの頭の中にある「子ども辞書」によると、こんな風に書いてあるのではないか? 全ては著者の経験によるものである。良くも悪くも・・・・ 犬(その辺の大人とのやりとりで学んだことによる)    =ワンワンと呼ばれている  =イヌと呼ぶ人もいる  =四つ足の動物  =人間がよくヒモで繋いで散歩をさせている動物を指す  

        こどもとうみ「性教育、以前はエロ本から学んでいたかもしれないが、今は人権を学ぶことであるので、エロ本から学ぶのは??」

          こどもとうみ「自分で選択した人生!と言えるように」

           新しい学校を作ってみて思うこと。 今の教育は変わった方が良いと気付いても、どこから?何から?どうやって?変わったら良いのか。ここに悩んでいる人が多いということが分かってきた。そりゃそうだ。  戦後の教育がずっと続いて来た中で、その教育を受けた人の方が圧倒的に多い。私も含めて、公教育の中で育って来た人たちが、理想を掲げて変革を起こしても、そこに飛び込もうとする子どもたちを応援しようとする親たちもまた、公教育を受けて育って来た人たちがほとんど。  みんなと違うことをすることに対

          こどもとうみ「自分で選択した人生!と言えるように」

          こどもとうみ「スタッフみんなで作る求人条件!」

           先日、保育園のスタッフ研修をした。ガッツリみっちりの4時間。いくつかのお題のうちの一つ。一つのチームとしてどんな人と働きたいか?をみんなで出し合った。  明るい人  元気な人  おもしろい人  知識が豊富な人  体力がある人  力持ちの人  自然のことをよく知っている人・・・・・から始まって、出るわ出るわ!ものすごい量の「こんな人」が集まった。  それを今度は同じような仲間でグループを作り、そこに表札をつけていく。いわゆるKJ法のやり方。  同じグループに入りそうで入

          こどもとうみ「スタッフみんなで作る求人条件!」

          こどもとうみ「なんでも勝負にしなくていいよね」(シーカヤックの旅①)

           今日は旅小の「シーカヤッククラブ」のメンバーの中でも5、6年生の2名が企画した「シーカヤックで旅がしたい!」の第1弾。葉山の森戸から鎌倉の材木座までのシーカヤックの旅に同行した。  本当はいつも葉山から見えている「江ノ島」まで行きたいふたり。ふたりは色々調べて実現に向けての「企画書」作りを始めた。江ノ島までの距離を測ると約7kmあるということが分かった。往復すると14kmである。毎週の練習で今まで漕いだ最長はまだたったの2,6kmしかない。一気に行くのは無謀だという判断を

          こどもとうみ「なんでも勝負にしなくていいよね」(シーカヤックの旅①)

          こどもとうみ「誰かと一緒に波を乗り越える」

           この数年、大きな波、小さな波、とピンチの波が立て続けにやって来た。もちろんやることを広げたので、大波小波を受ける確率が高くなっているのではあるが、さすがにこのところの波は三角波みたいで疲れた。でも、疲れた〜と休んでもいられないし、乗り越えて進むしかない。まだまだ渦中だが、仲間はもちろんのこと、保護者の方まで「一緒に乗り越えましょ!一緒に頑張りましょ!」と声をかけてくれて、今日は本当に嬉しかった。  私の幼稚園、保育園、小学校共に、保護者との関係を「サービスする側」「サービ

          こどもとうみ「わかっちゃいるけれど、ついやっちゃう声かけ失敗事案」

           「上手に出来たね〜」 「早かったね〜」 ちょっと誉めたつもり。  上手い下手を決めたかったわけじゃないのに。。。  早い遅いを評価したかったわけじゃないのに。。。  つい使っちゃうことで、そんなことに発展してしまったことが度々あり、使っても良い場面とそうでない場面をよくよく考えるようになっていったという経緯が私にもある。それでもまだたまに やっちまう時がある。  「早い」「上手」そこに反応しない子もいるけれど、ビビビッと瞬時に反応する子もいる。先に述べた「使っても良い場

          こどもとうみ「わかっちゃいるけれど、ついやっちゃう声かけ失敗事案」

          こどもとうみ「ズームとワイドを使いこなそう」

           一緒に海に出る。サーフィンでも、サバニでも、ヨットでも、スノーケルでも、シーカヤックでも共通しているのは、海と向かい合うことが大前提のう・え・で!!!  もう一つ大切なのが、一緒に海に出る人の存在意義。  技術が未熟な頃は、誰かにいて欲しいし、助言が欲しいし、なんなら助けても欲しい。だから一緒にいる人に対しての依存度も高くなる。未熟な人同士よりも自分よりもスキルのある人にいて欲しい。  そして、今後、ずっとスタート時点の軸となる「あの頃」として存在する大切な時期に一緒にい

          こどもとうみ「子どもたちとサバニに乗った バトンを渡す」

           葉山サバニ倶楽部のメンバーでもある私は、倶楽部のみんなの協力を得て、私の園の幼稚園児、小学生をせっせとサバニに乗せている。この倶楽部にも高齢化の波が押し寄せているものの、この地道な活動を通してコンスタントに乗りたい!と思ってくれる子どもたちが増えてきた。最近は卒業した小学生の子どもたちの練習を中心に大人が集まり、子どもたちの練習の後に大人の練習を付け加えている感じである。  そもそもこのサバニとは、沖縄の伝統的な和船である。作り方にも日本の叡智が集結しており、話を聞けば聞

          こどもとうみ「子どもたちとサバニに乗った バトンを渡す」

          こどもとうみ「環境環境言いましたけど。。。」

           大人が、親が子どもの為に出来ること「環境を用意すること」の続き。環境とは、「場所」のことでもあるし、そこにある「人との繋がり」のことも含むと思う。今の私の周囲の友人家族たち、またTelacoya921の保護者たちの関係で言うと、親同士の繋がりが「同じ幼稚園だった」ということもあったりなかったりだが、それよりも「遊び」「趣味」を通して強くつながっており、その子どもたちは、親以外の同じような「遊び」「趣味」を持つ大人たちに囲まれている。取り巻く大人たちは、様々な職業を持っていて

          こどもとうみ「子どもはその環境で育つ」

           「環境を用意することだけが、大人が子どもにしてあげられること」  これは私の海の師匠からいつも話してもらう言葉。  「環境」とは広辞苑によると①めぐり囲む区域。 ②四囲の外界。 周囲の事物。 特に、人 間または生物をとりまき、それと相互作用を及ぼし合うものとして見た外界。  「環境」と聞くと皆さんはどんなことをまず思い浮かべますか?  私自身は「自然環境」という言葉をすぐに思い浮かべるが、それはきっと「自然」に近い環境で育ったからでもあるし、今も私がその「自然」に囲

          こどもとうみ「大人の皆さん、夢中になって遊んだこと覚えていますか?」

           幼児教育の仕事に就いて、たくさんの子どもと出会い触れ合ってきた。子どもって遊ぶのが仕事だよね〜と大人は言うけれど、遊ぶってどんなことを指すのかな?Telacoyaの卒園証書は「子どもの仕事は遊ぶこと。あなたはTelacoya921の仲間たちと一緒によく遊びました。」という文章から始まる。  「遊ぶ」を調べてみると、①あそぶこと。 なぐさみ(心がなごやかになること)。 ②仕事や勉強 の合い間。 ③気持のゆとり。2018/05/29 広辞苑より このように記されている。  

          こどもとうみ「大人の皆さん、夢中になって遊んだこと覚えていますか?」

          こどもとうみ「あの日の海」

           2011年3月11日金曜日に起きた東日本大震災。保育園では、午睡からそろそろ起こす頃。寝ている子どもがほとんどだった。あまりの揺れの長さに、揺れが収まったら外へというこれまでの訓練のタイミングが図れない。「もう出ていいですか?」「まだ!」そう言いながら、「とにかく揺れが収まったら園庭の真ん中に午睡用の布団を放り出して、その上に0、1歳児たちは集めよう!」などと指示を出しながら、子どもたちに覆いかぶさり、揺れの収まるのを待つ。やっと収まってきたので、一気に「出るよ!」とみんな

          こどもとうみ「人生想定外の連続」

           こうして2010年8月にずっとやりたかったことを始める!と自分以外の人たちに明言。こうするともう後戻り出来ない。ここから準備を始めるのが私のスタイルらしい。(のちに気づいた)とは言え、この業界に入って25年を過ぎており、次の4月を目指すのはかなりギリギリだとは分かっていた。でもやるって言ったからにはやるのだ!  8月に明言して母を見送って、父が一人になり、職場では主任という立場。ここの園での話はまたいつか。立ち上げから関わらせて頂き、8年。 私が去っても大丈夫!と思えるス