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21世紀美術館が教えてくれた、「私の美術館の楽しみ方」

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美術館で、私はいつも美術鑑賞以外に気になる事があります。

それは、”美術館に来る人”について。

「なぜ、この人はここに来たのか」

「何が得られると思っているんだろう」

「今、これを見て何を感じたんだろう」

美術品の説明書きを読む人、美術品をまじまじと見る人、

静かな空間だからこそ、”その人”の声を聞く事は出来ません。

みんな、どんな感情で帰っていくんだろう?

入館する前に、心が開放される

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21世紀美術館には、いくつか無料鑑賞出来る展示作品があります。

そのうちの一つである、「カラー・アクティヴィティ・ハウス」は、美術館に入る前に、つまり一番最初に目にする作品です。

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色の3原色である、〈シアン、マゼンタ、イエロー〉の色ガラスが渦巻きのように囲っている空間。

たった3色の壁ですが、色の重なりでオレンジや黄緑色などが生まれ、カラフルな空間を体験する事が出来ます。

そこから見える、カラフルに彩られた景色そのものが、”一つの作品”なのかもしれません。

入館する前に先ずこの展示品を体験して、そこから見える景色(作品)に触れてみてください☺︎

少人数だからこそ生まれる、交流

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美術館で写真が撮影出来るスポットは限られています。

そのうちの一つである「スイミング・プール」という作品は、あたかも水を張ったプールの中に入り込んだかのような感覚に陥る、不思議な展示品です。

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比較的狭い空間なので、5人程のグループに分かれて体験するというルールになっています。

たまたま順番待ちの列で一緒になった見ず知らずの人達と、

全員が一緒になって頭上を見上げ、同じ景色を見る空間。

そこで会話が生まれるグループもあれば、一切会話の無いグループもあるでしょう。

でも一つ確かな事は、そこにいた5人だけが見た景色があるという事。

静かに、人との繋がりを感じる事が出来ます。

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こだわりを感じる建築

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白とガラスで統一された空間。

無駄な情報は一切無く、スタイリッシュな印象を受けます。

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そこから見える景色は、季節によって、天気によって、又は平日なのか休日なのかによって変化し、色んな表情が期待できます。

私が行った日は快晴でした。

ただ、2日前までは雪が降っていたとの事。

ガラス張りにする事で、まるで外の空間にいるかのような、自然との一体感を感じる事が出来ました。

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この美術館に来て、やはり印象に残っているのは「明るさ」「開放感」

閉塞された空間での美術鑑賞よりも、一人一人の心が開放され、

言葉は無くても、「人との繋がり」を感じる事が出来た気がします。

美術館のコンセプトを読んで

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是非、21世紀美術館に行く前に読んで欲しいのが、

HPに記載されている、”コンセプト”について。

『まちに開かれた公園のような美術館』
金沢21世紀美術館は、金沢市の中心部に位置し、誰もがいつでも立ち寄ることができ、様々な出会いや体験が可能となる公園のような美術館を目指しています。このため建物には表と裏のないガラスのアートサークルが採用され、トップライトや光庭など明るさや開放感にも十分に配慮しています。また、夜間開館や魅力的なショップ、レストランなど利用者ニーズに対応し、気軽さ、楽しさ、使いやすさがキーワードのこれまでにない美術館です。


美術館の醍醐味は、やはり美術品でしょうか?


「21世紀美術館」に行ってみて、美術館の醍醐味は、その空間全体を感じる事では無いか、と感じました。

そこには美術品だけでは無く、自分と、自分以外の「人」がいます。

もっと言えば、美術館の建築家、デザイナー、オープンに携わった人々・・など、実際にそこには居なくても、「人」の想いで詰まっています。

その環境全体を含めて鑑賞する事。

それが私の考える、美術館の本当の楽しみ方です☺︎


是非、皆さんの楽しみ方を教えて下さい(^^)

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最後まで読んで頂き、有難うございました✳︎

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