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17「企業戦略」と「専門戦術」(最終章)

文頭でお断りしておきます。10,000文字ぐらいの読み物です。売れる企画の技術習得は武道の黒帯取得のような話。本気で「売れる企画を立てたい」「売れる商品を作りたい」と思っていない人が、軽い気持ちで読んで、冗談半分でやって、事故をしたり、怪我をしたりしないように有料マガジンにしてあります。内容も本気でやらないと身につかない「売れる企画の技術習得内容」なので、軽くありません。

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前回 16話 「企画」に必要な「情報」VOL.04 
○ Section-42〜Section-44 より

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● Chapter-05「企業戦略」と「専門戦術」(最終章)

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Section-45「戦略」はムダをなくすためにある


「売上が下がっているので相談に乗ってください」と、経営幹部や経営者からの ご依頼があると、しっかりマスクをして、その方のところに一度は顔を出してお話をするのです。時節柄、2回め以降はオンラインにするというのがこの頃のパターンですが・・・

いつもお話しをするのは「戦略」をしっかり立てて、戦略のひとつずつを「戦術」を使って、クリアしていきましょうという話になるわけです。戦略は「軍の動かし方」、戦術は「戦闘員のスキルアップ」これが「戦略」と「戦術」の関係です。

【 業績アップの基本戦略・基本の型 】

戦略1)売れる商品を仕立てる(改定の場合もあり)」

戦略2)売れる店舗(カタログ)を準備する」

戦略3)必勝セールスパターンの作成」

戦略4)競合対策」

戦略5)広告・広報・SNS」

「売れる商品を、売れる店で、セールス必勝パターンで売れるようにする」そのうえで「競合対策(サービスや値引きを競合レベルに完全に合わせる)」を行い、そこまで揃ってから「広告・広報・SNS」を使って「必勝パターンの展開エリア」を広げていく。

これが、一般的な「業績の立て直し体質」を作る「手順」と「戦略」です。当然、それぞれの「戦略」に対して「戦術」が必要になってきます。企業の状況によって「戦術」を変えることになるのですが「戦略パターン」としてはこの順番でこの戦略です。

ところが「売れる状態になっていない企業」ほど「この手順」がグズグズになりやすい。極端な例があるとすれば「この手順」を真逆から進めていく「最悪パターン」で対応しようとする企業も少なくないのです。どうなるのか?冷静に考えてみましょう。

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売れなくなる体質の人が陥るパターン

パターン1)「売れる商品がない」「売れる売り場もない」「販売の必勝パターンもない」「値引きやサービスで競合に完全に負けている」・・・こういう状態で「広告・広報・SNS」をやってみよう・・・ 当然、誰も見向きもしないのです。

パターン2)「売れる商品がない」「売れる売り場もない」「販売の必勝パターンもない」「広告・広報・SNSは、ちょっと休憩」・・・「値引きやサービスを競合に合わせた」・・・ お客さんは欲しい商品が買えないので売上は上がりません。

パターン3)「売れる商品がない」「売れる売り場もない」「広告・広報・SNSは、ちょっと休憩」「値引きやサービスを競合に合わせた」・・・「販売員のスキルアップをした」・・・ お客さんは欲しい商品が買えないので売上は上がりません。

パターン4)「売れる商品がない」「販売員のスキルアップをした」「値引きやサービスを競合に合わせた」「広告・広報・SNSは、ちょっと休憩」・・・「お店を売れるように改装してみた」・・・ お客さんは欲しい商品が買えないので売上は上がりません。
 
パターン5)「お店を売れるように改装してみた」「販売員のスキルアップをした」「値引きやサービスを競合に合わせた」「広告・広報・SNSは、ちょっと休憩」・・・「商品を売れるように改定した」・・・ やっと売れるようになる。

逆回転パターンで動くと、最初の「広告経費」がムダになります。「販売員のスキルアップ研修費」が余計にかかります。「お店の改装費」が余計にかかります。「売れるようになるまで」に【売れない時間(ランニングコスト)】が余計にかかってしまいます

戦略というものは、勝つための「方策」です。勝負のためなら手段を選ばず、などと言うと、悪いことをしそうな印象を与えるかもしれませんが、スポーツの試合でもルールに則ったうえでのフェイントやフェイクは当たり前。これはビジネスも同じなのです。

しかし、ヘタな戦略家(経営者・経営幹部)ほど「状況に適した戦略を選ぶ」という判断力に欠けてしまうのです。この判断力がないと、形式的でマンネリ化した戦略を使ってしまい、その戦略ミスが原因で、競合にやられて顧客を持っていかれてしまうのです。

戦略とは「状況判断力」「リアル情報の解読力」に比例した成果を出すものです。この「状況判断力」「リアル情報の読解力」がないと「戦略」が立たないわけです。そして、正当なセオリー通りの戦略をご案内しても「その形を崩そうとしてしまう」わけです。

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