スーパーの揚げ物

母が来た。
お昼にスーパーの揚げ物を買って来た。

分厚い衣の、エビなんかどこにもいないエビフライ。
串にささった揚げしゅうまい。
意味不明のねっとりしたチーズ?のようなものが入った芋もち揚げ。
プラス、駄菓子、アイス。甘ったるそうなジュース。

母のチョイスにだいたい毎回うんざりしてしまう。
と同時に悲しくなる。

40代の娘が揚げ物で喜ぶと思っているのか。
娘に健康であってほしいと思わないのか。
料理が上手じゃないのはわかっているから手料理なんか期待もしないけどせめて体を気遣ったお惣菜を選んで欲しかった。

切ない。

私の好みを知らない母。私が初めての子育てをしている状況下で何をしてほしいか、全くわかっていない母。(夫が単身赴任で完全ワンオペ育児中である)

揚げ物なんか欲しくない。
母の勤める保育園の子供の話なんか聞かなくていい。

ただ、
今困ってることない?
一人で子育て頑張ってるね。

という言葉が欲しいだけ。

品物なんかひとつもいらない。

これは我儘なのだろうか。私が求め過ぎているのだろうか。

どこかズレている母。
どう伝えればいいか分からず、実の母と過ごす癒しの時間のはずなのに口が渇く。笑えない。
育児について本当なら聞きたい事もたくさんあるが、とてもそんな気にならない。聞けば「保育園ではこうしてる」の回答が必ず返ってくるからイライラする。私は母親の立場で子育てしてる。保育士の見解を求めてない。ただ同じ母としての経験を聞きたいだけだ。

しかし母のベテラン保育士の技で1歳の娘が懐いてるのが唯一の救い。だから私は娘の為にこの苦痛な時間に耐える。

2時間程で母は次の予定である美容室に行くためバタバタと帰って行った。

私のためだけに時間が用意されることはない。いつだって何かの合間。


だから母を母として見ないようにしたんだった。
知り合いの人のいいおばちゃんがちょっと会いに来てくれただけ。

そうでも思わなければ頭がおかしくなりそうだ。

多分母は発達障害の一種だと思う。
優先順位という概念がない。
時間にルーズなくせに予定を詰め込む。
何にしても根本的に解決してこなかったせいで家族がバラバラ。誰一人まともな人間はいない。

やはり、行き当たりばったり、その場しのぎの生き方というのは後に大きな落とし穴が待っている。

自分にとって一番大切なこと、大切な人は誰なのか、それを守る為には何を変える必要があるのか。何を捨てる必要があるのか。
考えて生きることを放棄したらだめだ。
忙しいを言い訳にして、夫(言葉のDV.モラハラ)は変わらないから仕方ないと自分に言い聞かせて、問題から目を逸らして生きていたら大変な事になる。
大変な事になっているのに未だに目を逸らし続けているのはどういう心境なんだろうか。

本人は「自分は人一倍頑張っている。」と思っているから余計に救いようがない。見ている私は胸が苦しくなる。

母を見ていてそう思う。

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