海外に引越して、ミニマリストに目覚めたかもしれない話
こんにちは!ベトナム・ホーチミンで駐妻として暮らす、かにたまです。
ホーチミンに来て3ヶ月、先日やっっっっと船便が届きました。
その数、段ボール40箱。
届いてからというもの、急にものが増えた我が家が落ち着かない場所になってしまい、娘に対しても余裕の無い対応をしてしまう始末……
「あ、いま私めちゃくちゃストレス感じてる。」
まさか、船便が届いてこんなにイライラするとは思っていませんでした。笑
この荷物を詰めた自分といまの自分はたった数ヶ月しか違わないのに、全然違う感覚で同じ荷物を眺めていて、なんだか不思議な感覚になりました。
思いがけず始まったミニマリスト生活
東南アジアで家を借りると、ベッドやソファ、洗濯機や冷蔵庫などの基本的な家電が最初から揃っていることが多く、すぐにでも生活が始められます。
私達が借りた家も同じようにベーシックなものが全て揃っていたので(+引越し荷物の容量制限もあり)、入国のタイミングでは、本当に必要最低限のものだけ持ち込みました。
内容はざっくりとこんな感じ。
衣服・下着・タオル類を1週間分くらい
レトルト食品を2週間分くらい
包丁・ぶんぶんチョッパー・おたま・フライパンなどの調理器具
皿・コップ・お椀を一人1セットずつ
厳選した娘のおもちゃ
娘の食事用のハイチェア
現金・重要書類・貴金属
(※ ハイチェアは前回のバンコクへの引越しで船便に入れてしまい、大人用の椅子に座らせながら食事介助するのが本当に辛かったので、今回は無理してでも手持ち荷物に入れました)
入国の2週間後には航空便も届いたのですが、容量の関係で主に調理家電と娘用の踏み台、薬やボディケア品のみ、という状況。
結論。これだけで3ヶ月暮らせました!
借りた家に最初から数セットだけ食器や鍋があったり、夫は仕事用のシャツやスーツを多めに持ってきていたりと、いくつか補足はあるものの、最初に持ってきた荷物と現地調達したものでなんとかなっていたのだから驚きです。
引越しの都合で、なかば強制的にミニマリスト生活を送ることになったけれど、それでも十分豊かに感じていたのだから人間の順応力ってすごいです。
家の余白は、こころの余白
そんなミニマイズされた暮らしを送ってきた我が家に、突如届いた40箱の荷物。一体、何が入ってるのでしょう。笑
引越し準備中にいくらか断捨離をしてきたつもりだったのですが、それでも「本当はいらなかったもの」だったのだなあと、荷物を受け取って気づきました。
娘の絵本、日本から持ってきた化粧品、私のヨガマット(ずっと床でストレッチしたかった)なんかは心待ちにしていましたが、それ以外は目にしてもときめかないものばかり……
広く使えていた家の床が、ものでどんどん狭まっていく光景はショックでした。
娘は懐かしのおもちゃに大興奮で、片っ端からおもちゃを広げてまわる始末。片付けても片付けても、全くきれいに見えない家に嫌気が差しました。
特に、娘のおもちゃは細かい部品やら紙ものやらブロックやら、一気に種類が増えました。整理をするのにもカロリーを使うので疲労困憊。片付けろー!と言っても遊びに夢中で聞かない娘に、私もイライラ。
読書やパソコン作業をしていても、机の上に関係ないものがあるだけでなんだかノイズのように感じて、集中力も落ちました。思うようにTODOが進められず落ち込み、そのことでまたイライラし、夫や娘にも余裕のない態度をとってしまい、また落ち込む永遠ループ。
家に余白があったことが、心身の余裕に繋がっていたのかも。
図らずもミニマリスト的生活をしていたおかげで、物を多く持つマキシマリスト(と呼ぶのか?)の弊害みたいなものが実感できた気がします。
逆に、限られた物資の中でも豊かに感じる生活ができていたのはなんでだろう、と考えて浮かんだのはこの3つでした。
あるものでどうにかできないか、工夫するようになった
「それ専用のなにか」が無くても、意外と生活を回せることを学びました。
例えば、キッチン。ボウルやざるなど、1点ずつしかなかったのですが、食事用のお皿を調理に使いまわしたり、ボウルが足りなければ入っているものを処理してから使うなどすれば、事足りました。
あとは、作り置き。これをするとお皿や容器を消費してしまうので、翌日までに食べきる量を作る or ラップで冷凍保存できるメニューにする、といった料理の仕方に変わりました。
お皿や調理器具が少ないと洗い物も減るし、いい事づくし。
最大の懸念点だった娘(2歳10ヶ月)のおもちゃも、意外とどうにかなりました。
かさばらなさそうなボードゲームやパズル、塗り絵などを厳選して持ってきましたが、特にボードゲームはルール通りに遊ぶ以外にも、ゲームの付属品でおままごとしたり、何通りにも遊べたので飽きなかったようです。ボドゲ強し!(ボドゲについてもいつか書きたい)
収納用品なんかも、最低限で十分でした。
お風呂にシャンプーを置く場所がなく棚でも買おうかと思ったのですが、お風呂から上がる時に毎回シャンプーを持って出て、備え付けの珪藻土マットの上に置くようにしていたら、あら便利。お風呂も洗いやすいし、シャンプーボトルもヌメらなくなったので良い習慣になりました。
余計なものに意識を奪われなくなった
入国時に持ってきた荷物は、必要性・緊急性が高いものを厳選していたので「なぜこれを持っているのか」という理由が自分の中ではっきりしていました。
余計なものが増えたいま、これは結構重要なことな気がします。
全ての持ち物に明確な役割があって、目が届いてコントロールできる状態にあると、なんとなく自分の行動や意識もシンプルに保てる感覚がありました。
一方、「なぜこれを持っているのか」が曖昧なものは、そのものの処理(片付けるのか、捨てるのか)を先延ばしにしている状態。前述した集中力の低下の話に繋がりますが、そういった「保留状態」のものが周りに増えると、無意識に脳の容量を食ってしまうのだと思います。
私の場合、もろもろの書類関係、思い出だからと思って捨てられずにいる娘の工作やサイズアウトした洋服、独身の頃の旅行で集めた各国のお土産品などがこれにあたります。(バンコクでも思い出にと、雑貨を買い足しました……)
先延ばしにせず、早めに判断したいところです。
限られたものの中で暮らすと、物欲が減る
ホーチミンには日本食レストランもありますし、日本食材もそれなりに手に入ります。ですが、買いに行くにもタクシー必須だったり、価格も高かったりして、思うような頻度で買いに行くことができません。
最初こそ不便に感じましたが、人間は慣れるもので、今ではローカルスーパーで手に入る代用品でもそこそこ満足できるようになりました。
バンコクでは近くのスーパーでさくっと買えたお刺身も、こっちではなかなか難しいので、ちょっと生モノ食べたいな〜みたいな時、最初は選択肢が少なくてモヤモヤしてました。
今では、アボカドやオクラ、カニカマ、冷凍ネギトロなんかを駆使してばくだん丼を作って生モノ欲を満たしています。私の場合、「お醤油・わさび・ちょっと生っぽいなにか」の3点があれば、満足できたのかもしれません。笑
日本食も、だんだん概念化させて楽しめるようになってきました。
こうやって欲求の本質的な要素を解消できるようになると、少ないものの中でも簡単に満足できるようになるのかもですね。
と、こんな感じでミニマリスト的な学びをつらつら書いている私ですが、荷物の多さに辟易していたのも最初の3日間くらいで、まだ片付けが終わってない荷物部屋を眺めてもなにも感じなくなってきました。笑
そうです、人間は慣れる生き物なんです!!!
(もともとこの荷物量でずっと暮らしてきたので元に戻ったというべきか)
ということで、このnoteをきっかけにミニマリスト熱を再燃させようと目論んでいます。
ちなみに、ミニマリスト的生活には昔から憧れていて、本も何冊が読みました。その中でも、かなり初期に読んで印象に残っているのが、たっくさんの『必要十分生活』。
ものを保管する場所にも家賃の一部が使われている
= ”ものを持つことにもコストがかかる”
という考え方を学べたのもこの本。この機会にもう一度読んで勉強し直そうと思います。
そんなわけで、海外生活は自分のものの持ち方を見直す良いきっかけになるかもしれない、という話でした!ではまた!
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