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第3話 死の覚悟をした出産

そんな彼の努力を見て本気さを感じ、少しずつ距離が縮んでいきました。
そして付き合う事となり、2年の交際を経て結婚することになったのです。

その間、本当に親しい同僚にしか伝えていなかったので、
結婚報告をした時にはみんな驚き、祝福と嫉妬の嵐でした。

その後結婚。

すぐに子供は出来たのです。しかし流産・・・
そこからなんと2年間子供が出来ませんでした。

このまま子供が出来ないのかも・・・と、不安に苛まれた日事もありました。
そんな中、2年間の不妊治療の甲斐もあり子供を授かる事が出来たのです。

しかしまた・・・私の元に困難がやってきたのです。

妊娠6ヶ月目にして『妊娠中毒症

薬も内服しながらの1ヶ月様子見の中で、主治医から告げられた言葉は
     
      「母子ともに危険な状態

という恐怖の現実だったのです。

1ヶ月間入院した妊娠9ヶ月目、結局お腹の中で胎児は育ってくれず、やむを得ず人工的に陣痛を起こさせる陣痛促進剤を内服することになりました。

その促進剤が身体に合わず、何度も吐き続けながら1週間が過ぎた頃ようやく破水。
主治医の先生に、何度帝王切開を希望したか
分かりません。

ようやく産まれて来てくれた我が子は1460g
普通の赤ちゃんの半分です。
産声を聞いた時には嬉しくて嬉しくて・・・。

そんな感動も束の間、我が子は直ぐに保育器に入れられ
集中治療室へと搬送されていきました。

しかし、安心する間も無く、今度は出血が止まらず
子宮全摘の話まで出たのです・・・。

意識が遠のきながら

「せっかく生まれてきたのに抱いてやることが出来ないのかな・・・」

と、死も覚悟した瞬間でした。

有り得ないほどの輸血をされ、なんとか助かり子宮も取らずに済みました。
そんな状態を聞きつけ、激務の中フミヤ風のくまさんが
早朝駆けつけて来てくれました。
そう、彼は心はフミヤ。
そんな愛情を受け、死の淵から生還し、私は母になったのでした。

そんな小さく生まれた長女でしたが、大きな病気一つせず元気に育ってくれました。
長女の出産が大変だった事もあり2人目は考えていませんでしたが、やはりどこかで兄妹を作ってやりたい想いは消えず、3年後、病院で相談しながら不妊治療へと再チャレンジしたのでした。

もともと不妊治療をしての1人目だったので、2人目も初めからその対応をしていただき、命懸けで妊娠。

そんな覚悟をくまさんはどう見ていたのかは分かりませんが、いつも協力的で私のわがままを何も言わずに自由にさせてくれているのは今でも継続中です。

案ずるより産むが易し』と言う言葉が有ります。

思考が現実化するという言葉は私は大嫌いなのです。
思考が現実化するとは思いません。
思考が先で現実が後なだけです。

その努力や準備をすることで未来は自分の思い通りに行くんだなあと、この出来事で私は実感しています。

最善を尽くして「私は大丈夫!!」と思ったら、難なく予定日の1日前に3260gの元気に健康な男の子が生産まれてきてくれたのです。
これは本当に嬉しかった~。
女の子が欲しいと思って女の子、男の子が欲しいと思って男の子。
想いが先で現実が後、私が理想とする家庭が動き始めていたのです。

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【目次】
■序章『看護師トモ子の副業ナースコール
■第1話『子どものころの夢=決心
■第2話『結婚の理想と現実・・
■第3話『死の覚悟をした出産
■第4話『フリーターとワンオペ生活
■第5話『職場復帰で感じた恐怖
■第6話『新世界!ネットワークビジネスとの出会い
■第7話『まさかの投資詐欺?!
■第8話『儲かる魔法はない!
■第9話『DX・CX
■第10話『これぞインターネット集客
■第11話『最終章
■追記『薬機法とネットワークビジネス

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