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小説『くちびるリビドー』/2.トンネルの先が白く光って見えるのは【PDF公開】

2020年12月22日に発売した小説『くちびるリビドー』の縦書き原稿を、【全3回】に渡って公開中☺︎/* ステイホームのお供に、ディープでポップな物語の世界を味わってみませんか?


「私がこんなにも満たされなさを抱えているのは、たっぷりの母乳を与えてもらえなかったからに違いない」と、長らく胸の一部を占領し続けていたドス黒い塊がようやく消え去り、そこに誕生したまっさらなスペース。未来の私は、この瞬間を見逃したりはしないのだろう……。自分の中で古びつつある何かが終わり、同時に新しい何かが生まれ出ようとしている感触に、私の心は戸惑っている。だけど――。//物語は第2部、浮かび上がった「納得」と真新しい「決意」の、さらなる先へ。


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《それは与えられて然るべきもの。こちらから全身全霊で奪いにいく必要などあるはずがない。だって、この命は歓迎されているのでしょう? そこには愛があるのでしょう??》
永遠の片想い。そんな気分になるから、私はいつだってクールに大人でいようと努める。そう。母乳のことだけじゃない。こんなふうに表に出すことがなかったママへの気持ちは笑っちゃうほど恒士朗に対する想いと重なっていて、それに気づくたびに私は自分自身にうんざりするのだ。
私も今ならわかる。あの感じこそが、恒士朗の「他人に気に入られようという下心の一切ない、純粋な品のよさ」なのであり、決して冷たいわけでも感じが悪いわけでもないのだ。だけど、他人への興味がまるでない彼の嘘のないその在り方を前にすると、何かが完全に遮断されているような心もとなさに包まれる。//あのとき下した決断の延長線上に、彼はいた――。



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下記の有料エリアに【PDFファイル】を添付しています。
「縦書き原稿」をダウンロードしてお読みいただけます。

(やっぱり小説は“縦書き”で、読みたい&読んでほしい派の私です♪)

1』と『3』はこちら↓↓↓




◎「長編小説『くちびるリビドー』を楽しROOM」というマガジン内では、〈創作こぼれ話〉も綴っています。




それでは、小説『くちびるリビドー』

2 トンネルの先が白く光って見えるのは

はじまり、はじまり~☆



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56字 / 1ファイル
note版は【全20話】アップ済み(【第1話】は無料で開放&解放中☺︎)。全部で400字詰め原稿用紙270枚くらいの作品です。ここでしか読めない「創作こぼれ話」なども気ままに更新中☆ そして……やっぱり小説は“縦書き”で読みた~い派の私なので、「縦書き原稿(note版)」と「書籍のPDF原稿」も公開中♪ ※安心安全の守られた空間にしたいので有料で公開しています。一冊の『本』を手に取るように触れてもらえたら嬉しいです♡ →→→2020年12月22日より、“紙の本”でも発売中~☆

「私がウニみたいなギザギザの丸だとしたら、恒士朗は完璧な丸。すべすべで滑らかで、ゴムボールのように柔らかくて軽いの。どんな地面の上でもポン…

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“はじめまして”のnoteに綴っていたのは「消えない灯火と初夏の風が、私の持ち味、使える魔法のはずだから」という言葉だった。なんだ……私、ちゃんとわかっていたんじゃないか。ここからは完成した『本』を手に、約束の仲間たちに出会いに行きます♪ この地球で、素敵なこと。そして《循環》☆