APU誕生物語と出口学長
大分県別府市の山の上に国際大学の立命館アジア太平洋大学、通称APUがあります。
現学長の出口治明さんの新刊著書を買って、読みました。
出口学長は、APUをこう表現しています。
若者の国連
小さい地球
APUの学生は約6000人で、そのうち半数が90を超える国や地域からやってきた外国人留学生なのです。
ダイバーシティ(多様性)にあふれた教育環境です。
そもそも、なぜ九州でしかも別府なのか、なぜAPUには国際学生が集まるのか。。。
大分県に住んでいながら疑問に思っていた私でしたが、出口学長の新刊を読んで、知ることができました。
そして、なぜ立命館大学なのか、なぜ辺鄙なところに大学を建てたのか。。。
もっとAPUのことを深く知りたくなったので調べたら、『APU誕生物語』を日本語と英語で無料で読むことができることを知りました。
読みました。
非常におもしろかったです。
2000年の開学に至るまでの経緯、泥臭い営業活動で集めた国際学生、開学前後の苦労などを知りました。
国際学生の習慣の違いで起こったハプニングなども、おもしろおかしく書かれており、オンラインでもスイスイと読み進めることができました。
そして、出口学長が新刊で言及しています。
設立のキーマンは平松守彦前大分県知事
平松守彦前大分県知事は、過疎化した大分県の地方を一村一品運動で盛り上げ、全国的に有名になった方です。
そのことは知っていましたが、平松氏が圧倒的な熱量をもって大学誘致に挑み、APUを誕生させたことは知りませんでした。
そして、平松氏のアジア諸国の首脳クラスの要人との人脈が開学へ大きく貢献したことを知り、素晴らしい人物だったのだと思いました。
その時の、時代背景、圧倒的な熱量、土地や人とのつながり、全てのタイミングがガッチリ合わさり開学が実現したのだと、夢みたいな話だけど現実の話で、おもしろいと思いました。
さて、APUの3代目の学長までは立命館の先生方で、出口学長は4代目。
古希からの異業種への転身
ということですが、出口学長は年齢と仕事を結び付けて考えたことはないそうです。
「年齢フリー」で考えるのが、世界の常識
これは、大いに賛成です。
年齢で制限を設ける必要はないですよね。
APUをより一層、尖らせたい
と、出口学長は、様々な改革に取り組んでいます。
既存のものさしで優秀な学生を呼ぼうとは考えていないそうです。
ますますおもしろい大学になりそうです。
別府の長野市長の強いリーダーシップ性と共に、別府がこれからおもしろい町になるのではと期待しています。
それから、出口学長は「運」について言及しています。
運をつかむには、適当なときに適当な場所にいることが大切。しかしその運をみすみす逃すか、がっちりつかみ取るかは適応力にかかっている。
その適応力は、その人の知識や経験の蓄積によって決まる。適応力をつけるために「人、本、旅」で準備しておく。
適応するには勉強するしかない。勉強するから、次につながる。運がやってきたときに、がっちりつかめる。
なるほど。
その時が来るまで、しっかり準備しておくことが大切のようです。
「人」たくさんの人と出会い、多様な考え方や価値観に接する
「本」自分の人生だけでは知り得なかった知を与えてもらえる
「旅」自分の足で現場に行き、実際に自分の目で物事を見る
たくさんの人に会う、たくさんの本を読む、たくさん旅をすることで、人は学ぶそうなので、私も常に学び、息子の教育に役立てます。
出口学長は学生の育て方だけでなく、尖った子どもの育て方も最後に書いてあります。
起業家、受験生、教育関係者だけでなく、子育て世代にも参考になります。
人間にとって一番大切なのは、次の世代を育てること
それでは、またお会いしましょう。
この記事が参加している募集
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?