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かめれもんの原点自由律俳句100選(その1)

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魂込めて、積み重ねた僕の自由律俳句・原風景100選。 あなたの心に、新たな視界が飛び込むかも。 よかったら、お読みくださいませ。
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2019年11月の記事一覧

自由律俳句10選「ダイヤモンド・ダスト」~詩の創造シリーズより~

自由律俳句10選「ダイヤモンド・ダスト」~詩の創造シリーズより~

エンジニアっぽい動き

テクニックという名の形骸化か

ナッツちょっと多くない?

アルファベットBと蜂のBee

ルンバに一時期あこがれていた

花瓶の花が新しい花になってる

静かに蜘蛛の巣にかかる

メリーゴウランドの回る方向と反対方向に歩く

捨てるのが名残惜しい鍵

ぬいぐるみと目線が合ったこっちを見ていた

詩の創造シリーズNo.6「追憶メロディ」~自由律の源より~

詩の創造シリーズNo.6「追憶メロディ」~自由律の源より~

砂浜に○をたくさん書く

この海をずっと見ているわけにいかない

古びたメモ帳の一枚剥ぎ取る

小判のやうな皿だ

切符落として踏まれる

ポップコーンの弾けるノリに付いていけない

薬飲まずにはいられない現代社会

まるまると太った猫だ

幼少期/果物の種を植えてみる

タブレットのピアノ化

詩の創造シリーズNo.5「冬の風」~自由律の源より~

詩の創造シリーズNo.5「冬の風」~自由律の源より~

お腹が空いているのは事実

老齢の柿の木に日差し

笑わない人が笑った変な笑い方だった

洗濯バサミのパッチーン

背伸びして背伸びして疲れて腰掛け

みかんは両手で温めること

階段をモーグルみたいな降り方の猫

絵本のような豚カツの味

トラブルメーカートラブルから多くのことを学んでく

朝になりプラスチックのプラチナチック

詩の創造シリーズNo.4「パラボラ・アンテナ」~自由律の源より~

詩の創造シリーズNo.4「パラボラ・アンテナ」~自由律の源より~

よく考えてみればいつも無機物と向き合っている

下り坂なのに何故のぼる

君はシュールな猫だね

センサーや電波はきっと繊細

そばの日という記念日は何かの宣伝か

野生動物のようにその場を去った

あの人は一体誰だったんだろう

ミニーマウスの置物にスポットライトが当たってゐる

アロマの香りで目が歌舞伎のように

虫が友達ではない君と秋の夕暮れ