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Colabo問題と韓国の「補助金チューチュー」

「補助金」で疑惑解消?


colaboの会計不正疑惑問題で、東京都は21日、支援団体と「委託契約」を結ぶ現在の方式から、「補助制度」に2023年度から変える考えを示した。

「委託」から「補助」へ変えることで、公金の使徒は明確になるのだろうか。


多くの人が、いま韓国で問題になっている「補助金」疑惑を連想したのではないか。

韓国では毎年5000億円の補助金が「非営利の市民団体」に支払われ、その使途が適切であったかが疑われている。


韓国メディアによれば、韓国大統領室は昨年12月28日の記者会見で、政府が2016年から22年7月までに「非営利の市民団体」に支払った補助金が31兆4千億ウォン(約3兆3千億円)に上ると説明。今年上半期までに補助金が適切に使われているかどうか監査する考えを示した。

ソウル勤務の経験がある日本政府関係者は、「農協や郵便局など、日本では自民党が力を発揮した草の根の組織づくりが、韓国では進歩勢力の独壇場になっている」と語る。この関係者はしばしば、韓国の地方都市に出張に出かけた。そこで、市役所などが設置した「町づくり諮問委員会」「文化評議会」といった組織をよく見かけた。

「諮問委員や評議員をみると、進歩勢力の関係者が大勢いた。それぞれ、月いくらかの報酬をもらって参加していた」という。進歩関係者には、こうした「思想左翼」ではない「経済左翼」が一定数占めているという。この日本政府関係者が面会した進歩関係者は、「ポストをもらうために、進歩を支持しているという側面も否定できない」と語った。

(現代ビジネス「韓国で毎年5000億円以上が「市民団体」に」)


この補助金問題の背景に、政権が変わるたびに発生する韓国特有の国策捜査があるのは確かだが、革新政党と「市民団体」が結びつき、「補助金」を流し込む図式は、日本のcolabo問題をどうしても連想させてしまう。

「革新(進歩派)官僚」

「革新(進歩派)政治家」

「革新(進歩派)メディア」

「革新(進歩派)市民団体」

この4者が結びつくと、「公金チューチュー」のスキームが容易にできてしまう。

人々が、なにかよさげなことが市民団体によっておこなわれている、と漠然と思っているあいだに。


「委託」が「補助金」になれば使途が明確化する、という東京都の説明は、したがって疑わしい。


巨大な疑惑


colabo問題は、もっと大きな構図の中で捉えられるべきだと思う。

非営利市民団体の「公金チューチュー」疑惑は、日本や韓国だけでなく、アメリカでもあることを以前書いた。


日本では、いわゆる革新勢力だけではなく、自民党など保守政党もこれにかかわっている疑惑があるので、より病いが深いかもしれない。

この問題は、上記のように、「政」「官」「メディア」「市民団体」がかかわる大がかりな構図であり、どこが中心とも今のところ言い難い。「何問題」と命名することも難しいのである。

だから今のところ、「公金チューチュー問題」でいいのではないかと思う。

この問題の難しさは、役人と政治家が作り込んでいくから、すべて「合法」となり、メディアが世論をつくるので世間から隠される。小さな法的ほころびをつついていっても、その都度、弥縫策でごまかされる。核心にたどり着くのが極めて困難だ。

問題の核心は何かといえば、「民主主義の乗っ取り」である。


colabo問題に関して、昨日は国会でNHK党の浜田聡議員による爆弾発言があった。

「立憲民主党は以前より国会の内外でColaboを積極的に擁護する活動をしていると承知しております。立憲民主党がガーシー議員の除名処分を急いでいたことは大きな問題がある。ガーシー議員がColabo問題を質問主意書として提出していることからどうしてもColabo問題を取り上げざるを得ないと想定される中、立憲民主党とそれと結託している可能性があるメディアとしては非常にまずい事態となることが想像され、そこでガーシー議員を除名に追い込み、質問主意書を提出できなくすることでColabo問題に注目が集まることを防ごうとしているのではないか」


colabo問題を、ガーシー氏の問題にからめられると、懸念もある。政争の具や陰謀論の中に消費されると、かえって敵の思う壺になる。

ただ、たしかに、今のところcolabo問題を多少書いているのは産経新聞だけで、既成メディアに多くを期待できない。どこかで突破口を開かないと、問題の解明は難しいだろう。

私は、時空茜氏を中心としたネット勢の突破力と、雑誌メディアのジャーナリズムに期待しています。

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