「600代の物語」でノーベル文学賞は俺のもの
村上春樹さん、今年も残念でした、のニュースを聴きながら、
「この小説を書いたらノーベル賞間違いなし」
のアイデアを思いついてしまった。
題して「600代の物語」。
これはですね、私の先祖を600代さかのぼって描く。
1万2000年前の先祖から、いまの私にいたる物語。
なぜ1万2000年前か?
1万2000年前って、人類史の区切りとして、よく出てくるでしょう。
1万2000年前に氷河期が終わり、日本で言えば縄文時代が始まる。
1万2000年前に大洪水が起こり、幻の古代文明が滅びた、とか。
そこを物語の起点にする。
1万2000年前、男系でさかのぼった私の先祖は、今のインドネシアにいた。
そこで、私の先祖は、フローレス人と恋をする。
小人族のフローレス人の血を継ぐから、私にいたるまで、みな背が低い。
気候変動でフローレス人が絶滅するのを、私の先祖たちは目撃する、というのが最初の章になる。
古代人の寿命は、20歳弱という設定です。
多くは15、6歳で交接して子孫を残す。
平均寿命20歳として、20歳×600代で、1万2000年。
ものごころ付いて、交接の相手を探し、交接して死ぬ。
その繰り返しが、400代くらい続きます。
600代の物語は、下品な言い方にはなるけど、「600発の射精」「600回の受精」の物語ですね。
美しく言えば、「600回の恋の物語」。
前歴史時代の人類の心理をどう描くか。
文字資料が残っていれば、なんとなく何を考えたかわかるけど、文字がない、というか、言語がほとんどない時代の人類の「内面」を描けるのか。
そこがチャレンジです。
言語がないといっても、人類だから、「心」があるはずなんです。
言語がない時代の「心」を言語で描けるのか。
それができれば、ノーベル賞をもらってもいいでしょう。
私の先祖は、今のインドネシアから、ミクロネシアあたりを漂流し、東南アジアから今の中国大陸に移り、うっかり万里の長城の建設に駆り出されたりする。
弥生時代の終わりごろ、やっと今の朝鮮半島から九州にわたる。だいたい今から4000年前くらい。
それまでは貝と魚と動物の死肉ばっかり食ってたけど、そのころからコメを食い始め、少しずつ長生きになり、定住するようになる。
でも、まだ「ヤマト」も「日本」もない。何国人でもない。
それからさらに2000年、約100代を経たころ、地方権力ができはじめる。
まあ、物語を面白くするため、邪馬台国は九州にあったことにしたい。
私の先祖は、卑弥呼の婢女と交接する。
その後、ヤマト朝廷の防人にもなる。
東北まで連れていかれて蝦夷と戦わさせられる。
そのときのボスは、安倍晋三の先祖の奥州安倍氏ですね。
元が攻めてきたときも最前線で戦わさせられる。
日清日露でも、日中日米でも、戦争のたびに駆り出される。
いつも下っ端でひとりも偉くなりません。
それでもなんとか生き延びて交接だけはする。
あるいは、交接だけはして死ぬ。
だから、今の私がいる。
600代を経て、今の私にいたる。
この物語がいいのは、私が子供をつくらなかったので、確実に終わることです。
私が死ぬまでの全600巻、1万2000年の物語。死ぬまでにこれを書いてノーベル賞を狙いたい。
<参考>
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