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【YouTube】「公衆作法 東京見物」国民必見! 戦前日本の明るい姿

【概略】

国立映画アーカイブ公開作品(2024年3月8日)
『公衆作法 東京見物』(1926年)
文部省  56分、白黒、サイレント

海外に渡航する息子の見送りに故郷から出てきた父娘が東京見物をするという設定を通して、公共マナーへの理解を促すことを目的に製作された作品。震災から復興した東京の各所がスケッチされ、上野・帝国図書館のくだりでは、公衆作法講演会に参加するという作品の舞台裏まで登場する。車上に載せたキャメラによる移動撮影や多重露光など実験的な試みも注目される。
(YouTubeの解説より)


【評価】


驚くほど鮮やかな映像で、100年前の明るい日本の姿がよみがえる。

大正15(昭和元)年。大正デモクラシーが花開いた時代。大震災から復興したにぎやかな帝都のようすと、戦争に突入する前の日本人の「ハイカラ」な風俗が楽しい。

全編が見どころと言っていい、おすすめ作品です。


汽車の洗面所に長居する女を非難するシーン(動画13:00あたり)


混雑する道路交通を手動の信号で整理するシーン(23:00あたり)


電車での迷惑は今も昔も変わらないが、当時は着物の人が多いので「太ももを出すこと」がマナー違反だった(30:00あたり)


神田須田町、現在の秋葉原の万世橋にあった「軍神」廣瀬中佐の銅像。当時の日本軍は負け知らず。東京名所の一つだった。うしろは万世橋駅(震災で消失したあとの仮駅舎と思われる のちの交通博物館)。銅像は戦後、GHQと東京都によって撤去された(39:00あたり)


廣瀬中佐の銅像についての解説↓
「広瀬武夫中佐の銅像 旧万世橋駅前にあった広瀬中佐像」©月に叢雲花に風

https://murakumo1868.web.fc2.com/02-hirose/0010.html


大震災前の万世橋駅は、以下の別動画『大震災以前 帝都の壮観』にある。


大震災前の万世橋駅と廣瀬中佐像 『大震災以前 帝都の壮観』より


その他、松坂屋の屋上庭園、上野の帝国図書館、浅草への汽船での移動など、見どころを指摘していったらきりがない。


まだ気づかない貴重な場面があるはずだ。昔の地図を見ながら、わたしももう一度見直したい。



<参考>


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