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CDジャケットの美学

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#音楽

CDジャケットの美学#6:go go penguin『V2.0』

CDジャケットの美学#6:go go penguin『V2.0』

大好きなアーティストが出したCDは、漏れなくジャケットデザインも好きになることが多いです。

アーティスト自体が好きだから関係するすべての作品が良く思えてくるんでしょう(美しいもダセーも、すべてが愛おしくなる)。

そもそも美的感覚が自分と似通ったアーティストの作る曲を好きになるのかもしれません。

いずれにせよ好きになれるのなら理由なんてどうでもいいこと。

今回取り上げるCDジャケットも、そん

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CDジャケットの美学#5:KOHH『worst』

CDジャケットの美学#5:KOHH『worst』

今日は前置きなしにいきなりジャケットから(たいして面白くもない前置きなんて要らねえ)。

今年惜しまれつつも引退した、東京王子出身のラッパーKOHHのラストアルバム『worst』です。

なんかこう、いいですよね笑(この世で一番無思考な言葉)。

見た瞬間、ゾクッとしました。

冷たいほど白く塗られた、むき出しの機械たち。

これ以上ないほどに無機質で、冷酷さすら感じるのに、どこか底知れないエネル

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CDジャケットの美学#3:GreeeN『第九』

CDジャケットの美学#3:GreeeN『第九』

久しぶりの投稿。

最近本格的にグラフィックデザインを学び始め、その界隈の勉強に熱が入ってきたので、以前から細々と続けていたCDジャケット研究を再開しようと思った所存。

限りなく自分のためだけに書いてる記録用記事なので、あんまり読んでても楽しくないかも。あしからず。

今回取り上げるのはこれ。

GreeeeNの「第九」。

GreeeeNて今までの人生で一回もちゃんと聴いたことなかったんですが

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アルバムアートは、共有と私有の渦の中でさらなる変革を遂げる。

アルバムアートは、共有と私有の渦の中でさらなる変革を遂げる。

こんな記事を読んだ。

レコード時代から連綿と続くアルバムアートワークの歴史の奥深さに、思わずため息が出た。

アンディウォーホルがデザインした、ヴェルヴェットアンダーグラウンド&ニコのバナナのジャケットイラストとか、クリエイター集団ヒプノシスが手掛けたピンクフロイドのアルバムカバーの数々とか、現代の音楽シーンに出てきても何ら遜色ないほどの魅力と革新性を保っていると思う。

このバナナ、めくれるん

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CDジャケットの美学#1-toe/The Book About My Idle Plot on a Vague Anxiety

CDジャケットの美学#1-toe/The Book About My Idle Plot on a Vague Anxiety

ジャケ買い、なんて言葉がある。

サブスクが当たり前になって、CDを「所有する」ということがもはや昔のことになりつつある現在、この言葉がどれだけ生活に根付いたものなのかはわからないけれど、やっぱり良いジャケットに惹かれて音楽を聴き始めるということがあるのは変わらないと思う。

CDジャケットはアーティストの曲と世界とをつなげるチャンネルであり、そのアーティストの感性を視覚的に表現している作品そのも

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