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【イギリス留学のいろは⑧】LSE学生寮の内部大公開:Lilian Knowles Houseのドームツアー

どもう、お久しぶりです。

新たな出願(これについては後ほど記事にしたいと思ってます)や期末論文の提出などで色々と忙しく、何も投稿せずに気づいたら結構時間が空いてしまいました。

突然ですが、留学生活に必要不可欠なものは何でしょう?

そう、住処です。留学生活の大半は学校と寮または家の行き来、学校の環境が良くても、家が最悪であった場合勉学が捗らなくなるどころか、留学の思い出としてもネガティブなものになってしまうでしょう。でも住処探しは至難の業。先ず、そもそも内見ができない。ホームページや限られたレビューなどから環境を想像する以外ほぼ方法がありません。自分も今の学生寮を探すときはそのような感じでした。幸い知り合いが同じ大学で院生をやっていたので、その方の友達などから地道に情報を得て今の学生寮に決めました。それだけでなく、異国の地である故、言語も文化もおぼつかない。日本に留学に来る外国人がよく敷金や礼金などに困惑するように、我々日本の民がイギリスで家を探すとなったら至難の業でしょう。そうなってくると、選択肢も随分と限られてきます。

ということで、今回は自分が今住んでいる学生寮の内部を徹底公開したいと思います。もちろん、各大学の寮ごとに雰囲気や設備も変わってくると思いますが、一例として参考にして頂けたら幸いです。イギリスでの寮選びのポイントなどは、こちらのノートに詳細にかきましたのでこちらもどうぞ!

先ず最初に、自分が今暮らしている学生寮はロンドン・スクール・オブ・エコノミクス(LSE)の院生専用の寮で、大学側が寮運営企業と提携している形のものです。LSEではこれ以外にも、大学が個別に運営するLSE学生専用の学生寮や完全に第三者企業が運営し様々な大学の学生が入寮している寮、自分のところのように院生オンリーのところから院生と学部生が一緒に暮らすところなど様々な形態があります。

寮の名前は、Lilian Knowles houseと言い、東ロンドン寄りのロンドン中心部にあります。最寄駅はLiverpool Street Stationというイギリス各地への電車も出ている大型駅で、バスなども沢山あるので学生寮にしてはかなり便利な立地です。かの有名なロンドンのランドマークであるタワーブリッジなどからも徒歩で行けるほど近いです。Liverpool Street Stationの周りは、企業のオフィスや事務所が立っているため、普段はスーツを着たビジネスマンなどが忙しく行き来する賑やかな場所ですが、道を一本抜けると雰囲気がガラッと変わり、静かな街並みになります。ホワイトチャペルに近い為、東へ行きすぎる治安が悪かったりします(ロンドンは、歴史的背景などもあり東側と南側は治安が悪いところが多いです。逆に西北側に行くにつれ高級住宅街などお金持ちの地区が広がってます)。異なる街並みを楽しめるという意味ではかなり面白い場所だと思います。

余談ですが、Lilian Knowles Houseが位置するのはなんとかの有名な「切り裂きジャック」事件が起こった地域です。すぐ近くの道に切り裂きジャックの犯行場所があったり、犠牲者が通っていたパブがあったりします。その為か、毎晩のように寮の前で切り裂きジャックツアーが英語、フランス語やドイツ語などで行われているのが聞こえます。イギリスならでは(?)の体験だと思います。

切り裂きジャック事件の犠牲者が通っていたパブ「The Ten Bells」。なんとこのパブは、イギリスでも有名な「呪われたパブ」。切り裂きジャックの被害者だけではなく、オーナーが斧で殺されたりと様々な事件が起こり、今でも怪奇現象が起こるなどするちょっぴり怖いパブです。ちなみにしっかり毎晩賑わっております。

Lilian Knowles Houseは、ビクトリア時代に建てられた建物を再改修して寮にしたもので、2006年に学生寮として正式に運営され始めました。元々何に使われてたか不明ですが、一説には女性支援施設だったそうです。当時の東ロンドンは貧しい人々と溢れていました。そんな中、多くの女性は売春をするなどをして生計を立てていました(それでも多くはまともな生活を送ることはでず、道端で野垂れ死ぬことも多かったそうです)。貧困女性を暴力被害から守り(例えば、切り裂きジャック事件は売春婦を狙ったものでした)寝床や食事を提供する目的で何らかの団体がこちらの建物を使っていたらしいです。

Lilian Knowles Houseは、リリアン・シャーロット・アン・ノウルズというLSE卒の経済史学者から名前を取ったもので、彼女はケンブリッジ大学で最初に法学のトライポス1級を獲得した女性でした。当時のような男女平等が存在しなかった時代に、ロンドン大学経済学部長まで務め上げた優秀な人です。

さて、ルームツアーに戻りましょう。見ての通り、ビクトリア朝時代からここに立っている故、建物のデザインはかなり古風でおしゃれな感じです。イギリスではこのような内部だけ再改修するスタイルが多いそうです。

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