「理想の自分」はどこにいる?
先日、将来が不安で資格試験を受けた話を書いた。
書いた当時は、私は将来が不安なだけだと思っていた。そのことに、多少の違和感はあっても異論はさほどなかった。
けれど、こちらのnoteを読んで、どうも不安なだけではなかったのかもしれないと気づいた。
今日は、そのことを書いてみようと思う。
◇
Saeさんの書かれたこちらのnote、正直、ものすごく刺さった。内容は違うけれど、私にも思い当たることがあったからだ。
以下、僭越ながら特に心に刺さった部分を引用させていただきます。
全て、自分で決めたこと。自分を磨きたくて英語を勉強することを決めたのも、ずっと逃げ続けたTOEICを受けてみようと思ったことも、目標水準を敢えて高めに設定したことも。それでも、孤独感は拭えなかった。誰かに「やれ」と言われてやっているものでもなんでもない。今私が辞めたって、誰も何にも気づかない。誰も責めてこない。だから、愚痴なんて生まれるはずがない。なのになんで、こんなにも孤独なんだろうか。「もう疲れた」という言葉しか出てこなくなり、泣いた。
一瞬でもいいから、毎日勉強しなければ、と思っていた。どうしても、自分にだけは負けたくなかった。自分で決めた目標を、達成したかった。自分を諦めたくなかった。…(中略)…そうやって、自分で自分を勝手に追い込む性格を、これでもかというほど、思い知った。そして、そんな自分のストイックな性格が体調を崩させたのだということにも、気が付いた。
昔から周囲に「頑張り屋さんだね」「頑張りすぎ」と言われ続けてきた。でも、正直言うと、その意味がいまいちよくわかっていなかった。「努力しなければ、自分の望むものなんて、手に入るわけがない」と、ずーっとそう思って、生きてきた。いや、今でもそう思っている。それくらい、ナチュラルボーンに、ストイックな性格なのだ。だから、1日の緩みが、一瞬の甘えが、自分を理想から遠ざける。だから1日も休んじゃいけないんだ。そうやって自分を追い込むことが、あまりに自分にとって、自然なことだった。
「だから、1日の緩みが、一瞬の甘えが、自分を理想から遠ざける。だから1日も休んじゃいけないんだ。」
引用した中でも特にこの一文が、ひどく心に刺さった。わかる、と言っていいのかはわからないけれど、胸に刺さって痛いくらいだった。
高校生の頃やっていた部活で、3日の休みを取り戻すのに、1週間かかっていた。そのため、テスト期間で1週間休めば、また一から鍛えなおしだと思っていた。だから、練習を休むことは、それまでの努力が、練習が、無駄になることだと、どこかで感じていた。休むことは、それまで築き上げてきた理想の自分から遠ざかることだと思っていた。
そして、築いてきたものが崩れて壊れて、また一から作り直す必要があることだと思っていた。だから、休むこと、そして「もう疲れた」と爆発した後の立ち直り方が、私はいまだによくわからない。私の場合は、努力をやめてなお、結果が出るということが、実感としていまだにわからないからだと思った。何度も疲れて爆発して、崩れ落ちているのに、まだ学習できない。
崩れ落ちてから立て直して結果を出したことが、まだないからかもしれない。少なくとも、自分の中で「結果が出た!」と思えるだけの何かを、成し遂げていないからかもしれなかった。
◇
将来が不安で資格試験を受けた話を書いたけれど、実際の試験の出来はまるでダメだった。試験までの準備期間は4か月程度だった。通常は、半年以上必要と言われている試験だ。準備期間が足りないのは確かだけれど、それ以上に私は、その試験に真摯に向き合えていなかった。
試験勉強を始めてから2ヶ月くらいで、「もう疲れた」と思って爆発してしまった。そして、そこからは勉強していてもどこか力が入らなくて、勉強したことが積みあがっていく自信がまるでなかった。結果はまだ出ていないけれど、合格するとは思えなかった。
私には、よくあることだった。勉強期間中に爆発することも、爆発してからは勉強に身が入らないことも。「もう疲れた」と思っても合格した試験はあるし、取得できた資格もある。けれどそれでは、自分の中での理想の自分に達しなかったのだろう。自分の期待を自分で満たすことができない。
それでもなお、自分を諦めることができない。
そうして、自分で自分を勝手に追い込んでいってしまう。それは、私にとっては考えるまでもなく、あまりにも自然なことだった。
だからこそ、ここから抜け出せなかった。今でも抜け出せない。しなやかな強さに憧れているけれど、私はまだ全然しなやかじゃない。
◇
どうすれば、自分を認めて大切にすることができるのだろう。
私にとっての「理想の自分」のハードルは、一体どこに設定されているのだろう。どこを越えれば、どこを満たせば、私は私を認められるのだろうか。
わからない。わからないけれど、少しずつ考えていこう。
「理想の自分」の正体を、知りたいから。
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