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絵のこと

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ワタシを構成する絵のことなどを順次、徒然なるままに。
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ヘタウマというジャンルがあった

ヘタウマというジャンルがあった

一見、ヘタっぽいけど実は絶妙にうまい、味があるといった感じの今風でいうとユルい絵のカテゴリか。あえてヘタウマとは言わなくなったけど一定のジャンル形成的には残ってるね今も。

私がイメージするヘタウマ作家は以下の人達。うち、お二人は鬼籍に入られてしまっているけど。

私みたいに資料をちゃんと見て正確に描くのを面倒くさがり、テキトーにそれっぽくデッチ上げるタイプの絵描きにはヘタウマの潮流は使い勝手が良

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埋もれさせてたくっだらなくクソい絵本

埋もれさせてたくっだらなくクソい絵本

過去の所業から発掘:自分でInDesignでレイアウトしてたりiBook AuthorでiBook化して見てたようだけど絵はラクガキレベルで仕上げてなかった。仕上げなくてよかった、どうするつもりだこんなの。でも、ラクガキレベルの絵がかえって味わい深くない? そんなことない? ただただひどい? iBook形式からPDF出力してPhotoshop使って見開き毎に1画像化したのを以下に。

くだらなすぎ

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その価値は誰が決める?

その価値は誰が決める?

バンクシーのシュレッダー事件。アートは富裕層のものじゃないとかオークションで高額で取引されることへのパフォーマンスと言われている。しかし、バンクシーいうアーティストが有名になり影響力のある誰かが評価を与えそれを欲しいと思う富裕層が現れて取り合いになる矛盾。

バンクシーの絵は先のクリスマス前にまた発見された。 英国のかつて栄えた鉄鋼の街の外壁に、一見、舞う雪を見る少年。でも、実は火災の灰が舞ってい

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アートだってA.Iに超えられる、そんなの規定路線である

アートだってA.Iに超えられる、そんなの規定路線である

人工知能は今、ディープラーニングという手法でさまざまなことを学習し発達している。既に一部のジャンルで人間を凌駕し始めている。将棋やチェス等の頭脳ゲームなんかもそうだ。

人間の脳とコンピュータは広義においてはなんの違いもない。脳も電気信号で動作してるのだ。今はまだ解析されていないが感情と称する、ハッキリとしない論理回路の動作も電気信号のやり取りでしかない。なので、感情と同義な動作だって、いつか認識

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みんなの頭の中のりんご

みんなの頭の中のりんご

りんごを描く。
しかし、人はそれを まる だというかもしれない。事実、丸・円を描いただけなら無理もない。りんごを描いたら、あぁりんごだね.って言われたいとしたらどうすべきか?
人はどんな絵を、形をりんごと呼ぶのか?
みんなの頭の中のりんごはどんなものだ?

(もし、複数をお読みいただけるのならマガジンを購入して頂いた方がお得です。順次追加しています)

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いっぴんもの

いっぴんもの

大したレベルでは無かったがずっと商業印刷・出版等でイラストレータをやってこれた。なので描いたものは、印刷されて完成! なイメージが抜けない。もっと言うと文字、タイトルやキャッチ(コピー)、本文やキャプションが周辺に配置されてフィニッシュ。一品だけではなく万単位、10万単位で複製されるモノ。だから額装したタブローの一品の価値がよくわからない。人のも自分のも。

(↑このイラスト、別に意味なし。賑やか

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もう少年じゃない、大志なんて抱いてない

もう少年じゃない、大志なんて抱いてない

私は志が低い。

イラストレータの仕事をしたかったが、その上を考えなかった。イラストの仕事で食べて行ければ良くて載っかりたい雑誌に載れれば良かった。付き合いたい出版社から依頼が来るのを望んでた。それらはまあまあ、実現した。
その程度の志で辿り着く先は大した高みじゃないが別にそれはいい。ただ、到達した高みでそのまま、なんてことなくもう降りるだけだ。なのに次の高みの志がない。

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君をモデルに

君をモデルに

小松菜奈、福士蒼汰主演の「僕は明日、明日の君とデートする」を観た。
https://youtu.be/nqzjv3TWvA0

観始めて割とすぐに萩尾望都の「マリーン」みたいな話かな?と思った。それは概ね正しく、でも、訴える内容としては大分異なるものだった。途中、福士蒼汰のキャラ付けが幾分、単純すぎると思ったけどこの手の映画はストーリーを容易に進めるためにはこれくらいにしとかないとかえってめんど

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ヘンリー・ダガーとアール・ブリュット

ヘンリー・ダガーとアール・ブリュット

アール・ブリュットとは広義においては絵の専門教育を受けていないアーティストを示すが狭義では何らかの知的障害を持つ専門教育外のアーティスト、及びその作品群を意味する。かつてはアウトサイダーアートとも言われたが多分、今はアール・ブリュットと呼ぶことが多いように思う。日本においても様々な、魂を揺さぶるような、誤解を恐れず言うと常人には成し得ないような作風のアーティストがいる。

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おにくがすき

おにくがすき

ひと頃、だいぶ肉感的なひと…端的に言えば、おでぶちゃんを描くのが好きだった。そのキッカケは2000年代前半、ローライズがイケてて腰パン全盛の頃のロンドンの街中で見かけた女の人。

英国人の女の人はまあまあ大柄な人が多くガタイも良かったりするんだけど、その人は170-180cm で 80-90㎏ 位はありそうな固太りっぽい感じだった。そんな人がトップスはフィットしたTシャツで丈も短くてお腹のお肉が惜

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Aquirax

Aquirax

私には姉がいてザツに言えば文学少女だった。姉が持っている本の中に新書館のフォアレディースシリーズというのが何冊もあり、それは基本的には詩や散文に挿絵を多く付けたもので、立原えりかや落合恵子、寺山修司たちの文に宇野亜喜良や沢渡朔の写真もあったかな?挿絵の構成だった。それを見て寺山修司を知り宇野亜喜良のイラストに目覚めたのである。

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セツ

セツ

小さい頃からどうもラクガキをするのは好きだったようだ。学習ノートの至る所に自作キャラの自作マンガを描いてたな、ってのは思い出せる。でも、どっぷり好きになってそればかりを真似するようになったのは宇野亜喜良のイラストを見てからだ。なのでイラストレータとしての私の発端は宇野亜喜良と言えるのだが直接の指導を受けたとかそういうのはない。後年、直接お会いし仕事をすることがあったがその時は私は絵を見てもらっては

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