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【読書】わかりやすい人は景色が見える!?『バナナの魅力を100文字で伝えてください』を聴いて

こんにちは。ベンチャー企業で広報のプロジェクトリーダーをしています、なかやま かえでです。

前回に引き続き、Audibleで柿内 尚文さんの『バナナの魅力を100文字で伝えてください 誰でも身につく36の伝わる法則 』を聴いて印象に残っていることを書いていきます。

今回のテーマは、「話が上手いと伝え方が上手いは違う」ということ。
「話が上手い」と「伝え方が上手い」は同じだと思っている人が多いのではないでしょうか。ですが、これらは似ているようで実は違います。いくら話が上手でも、相手に何を伝えたいのかがわからなければ、それはただの「独りよがりのスピーチ」になりがちです。逆に、話が流暢ではなくても、聞き手にとって内容がわかりやすく、情景やイメージがしっかり浮かぶように伝えられる人は、「伝える力」が本当に優れています。

今回は、話し上手と伝え上手の違い、そしてどうすれば「景色が見えるような伝え方」ができるのかについて考えてみたいと思います。



1. 話が上手いと伝え方が上手いは違う

まず初めに知っておきたいのは、「話が上手い」と「伝え方が上手い」は全く異なるスキルだということです。

例えば、テレビやラジオで話している芸人さんや司会者は、話が上手い人が多いです。軽快なトークや、笑いを交えた表現は聞いていて面白く、思わず引き込まれてしまいます。でも、実際にその内容を振り返ってみると、「あれ、何の話だったっけ?」と思うことはありませんか?

一方で、普段あまり話さないけれど、何かを説明するときに「なるほど、よくわかった!」と思わせる人もいます。こういった人たちは、「話すこと」が得意というよりも、伝えたいことを的確に「伝えること」に長けています。つまり、話の上手さは「言葉の運び方や表現力の巧さ」であるのに対して、伝え方の上手さは「相手に情報を理解してもらう力」とも言えるでしょう。

だからこそ、私たちが目指すべきは「話が上手い人」になることではなく、「伝え上手」になることです。特にビジネスシーンや日常生活において、相手にきちんと理解してもらうためには、単にスムーズな話し方をすることではなく、どれだけ「伝わりやすくする工夫」ができるかが鍵になります。

2. 相手が受け取りやすい伝え方なのか?

伝えるときに意識すべきポイントの一つは、「自分の伝え方が相手にとって受け取りやすいかどうか」という視点を持つことです。これは話し手が一方的に「伝えたつもり」になってしまうことを避けるための大事な考え方です。いくら自分の中ではきれいな論理やストーリーを構築できていたとしても、それが相手に伝わらなければ意味がありません。

例えばビジネスの場面で新しいプロジェクトを説明するとき、自分の専門用語ばかりを使ってしまうと、初めて聞く相手は困惑するばかりです。逆に、相手が親しみやすい表現を使ったり、具体的な事例を交えて話すことで、グッと理解度が高まります。同じ内容でも、相手のレベルや理解度に合わせて説明を工夫することが、伝え方を上手くするためのコツです。

また、相手がどのように情報を処理するのかも考慮する必要があります。
視覚的に理解するのが得意な人には、図や表を見せながら話すと効果的ですし、論理的に整理して考えるのが得意な人には、話を箇条書きで整理して伝えると理解しやすくなります。

これらの配慮をすることは自分が話しやすいように話すのではなく、「相手が受け取りやすい伝え方」を意識することです。言い換えれば、伝えるという行為は「自己表現」ではなく「他者理解」であるということを忘れてはいけません。

3. 分かりやすい人は景色が見える

最後に、「分かりやすい人」の話を聞いたとき、なぜわかりやすいと感じるのかを考えてみましょう。それは、話の中に「景色」が見えるからです。景色が見えるとは、聞き手がその話を聞いたときに、頭の中でその状況や情景をリアルにイメージできることです。

例えばあなたが仕事の説明をする際に、「結果を重視して行動してください」と言うのと、「クライアントの前に立って、自分の提案がどう相手の課題を解決しているのかを想像してみてください」と伝えるのでは、どちらがわかりやすいでしょうか?後者の方が、具体的に相手の頭の中に情景が浮かびやすく、結果として「行動するイメージ」がつきやすくなります。

また分かりやすい人は、抽象的な概念をできるだけ具体的に表現することが得意です。例えば、「努力しなさい」と言うだけでは何をすればいいのかわかりませんが、「毎日15分でもいいから、読書を習慣化してみてください」と言えば、具体的な行動イメージが湧きますよね。こうした「景色を見せる表現」は、聞き手にとって非常に理解しやすく、記憶にも残りやすくなります。

つまり、相手に景色が見えるように伝えることができれば、その話は自然と「わかりやすい」と感じられるのです。逆に、ただ言葉を並べただけで具体的なイメージを持たせられなければ、どんなに話し方が上手くても相手には伝わりません。これが「伝え上手」になるための秘訣です。

結論

「話が上手い」と「伝え方が上手い」は似て非なるものです。本当に伝わるコミュニケーションをするためには、相手にとって受け取りやすいかを考え、具体的でわかりやすい景色を描けることが大切です。分かりやすい人は、相手の頭の中に情景や具体的なイメージを描かせることができる人。そのためには、抽象的な言葉ではなく、具体的な例やストーリーを使って、相手がその場面を「目で見ているかのように」伝えていくことを心がけましょう。あなたも、ぜひ相手に景色を見せる伝え方を意識してみてください。

いかがだったでしょうか。
最後までお読みいただきありがとうございました。

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