見出し画像

君をみた夜|詩


「君をみた夜」

裸足のまま駆けてくる
何時もより温かい砂浜を掴んだ
小灯しに手を伸ばし
すり抜けた面影に苦笑う

なぁ、あんたもういいの
それなら貰ってっちゃうよ

読みかけの小説
灰になった煙草にため息ひとつ
君が星になったという噂

あの日、
僕がみた君は寂しそうに微笑んで
そして海と手を繋いで
白い空へと駆け昇って行った

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?