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異語り〜コトガタリ〜

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【現代怪談】 日常に紛れ込んだ微かな異の物語を綴っていきます。(毎週木曜日更新)
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2021年5月の記事一覧

異語り 043 蝕

コトガタリ 043 ショク

こんばんは、2021年5月26日
今夜は皆既月食でした。我が家では家族で家の前から月食を見ようと待ち構えていたのですが、あいにくと空の下の方に雲がたまっていて肝心の皆既月食はほとんど見れませんでした。(その後の戻りゆく月は見れました)

『蝕』(ショク・むしばーむ)以外にも読み方はあるそうですが、日本ではほとんどこの二つの読み方を使っていると思います。
日食・月食のよ

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異語り 042 隙間

異語り 042 隙間

コトガタリ 042 スキマ

隙間って気になりませんか?
見るからに汚くて気持ち悪そうな場合は別にして、普通の家や店の壁に隙間があったら。周りに人の目がなかったら。
覗いてみようかなと思いませんか?

まだ私が小学生だった頃。
その日初めて行くお友達の家でのこと。

お家を建てたからかリフォームしたからかは覚えていないけれど、あちこちピカピカで新しいにおいがしていたと思います。
いつも一緒に遊んで

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異語り 041 本屋の板前

異語り 041 本屋の板前

コトガタリ 041 ホンヤノイタマエ

昨日はうっかり本を読み始め、更新をすっ飛ばしてしまいました。
親になってからはだいぶ少なくなってきましたが、本を読み始めると気づくと日付が変わっていたということがちょくちょくあります。
でも、久々に集中して読んだ気がしました。あー楽しかった。
子供らが大きく成長したおかげでしょうか、(邪魔しに来なくなったため)
感謝しつつも、自重しなければと反省中です。(今

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異語り 040 絵葉書

異語り 040 絵葉書

コトガタリ 040 エハガキ

携帯がまだなかった頃は、連絡の手段は電話か手紙だった。
急ぎの要件は電話で、それ以外の近況を尋ねたり、挨拶などは手紙といった具合。
近くにいない人との連絡には、とにかく時間がかかるものだった。

親戚の中に旅好きの叔母がいた。
あまり直接お会いしたことはなかったのだけど、よく絵葉書を送ってくれてた。
旅行に行くと、旅先から現地で買った絵葉書を送ってくれる。
親が何か

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