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「幸せ」と「美しさ」について

幸せとは何か。


かつて厨ニだったぼくは、延々と考えた。


そしてこれこそが、幸せです。という答えを得ることはなかった。


何か一つの人生をとりあげて、それこそが「幸せ」としてしまうと、
そうでない生き方を否定することにもなる。


金持ちになることこそが幸せと思うと、
あの頃は貧乏だけど幸せだった、なんて言葉をきく。


子をもって家族と生きることこそが幸せと思うと、
独身の成功者が世界中をエネルギッシュに飛び回る。


細く長く、丁寧に人生を送ることがこそが幸せと思うと、
矢吹ジョーが燃え尽きて真っ白な灰になる。



幸せについて

哲学者に聞くと、
思想することこそが、人類に与えられた至上の特権。という。


金メダリストに聞くと、
目標に向かってひたすら努力し、夢を叶えること、という。


平凡な老夫婦にきくと、
欲しすぎず、ほどほどに生きられれば、それで良いという。



これこそが、唯一、幸せなんだというものは無いのだろう。


「美しい」と似ている。


これこそが、唯一、美しいんだというものはない。


海を見て、美しい、と思うなら、その景色はきっと美しい。


ある慈悲深い人の心が、美しい、と思うなら、その内面は美しいのだろう。


ドブネズミみたいに、美しくなりたいのなら、
写真には映らない美しさがあるのだろう。



美しい、と感じるものには、なにか美しさが備わっているのだろう。



同じように、

幸せだ、と感じる人生には、幸せが潜んでいるのだろう。

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