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銘店を救え

かねてよりお付き合いさせていただいている、白河市にあるヤマボシ醤油様から、ヤマブン醤油さまに関する文春オンラインの記事の事を聞いて、言葉がありませんでした。
私自身は未だ足を運んだことがないのですが、やはり2011の3.11から今年春の3.16までの、山形屋様の一連の苦境を、多くの方に知っていただきたいと感じます。

文春の記事からうかがえるのは、主力商品の一つである味噌を「作りたくても作れない状況下にある」ということ。

私も以前福島の醤油作りについて調べたことがあるのですが、基本的には「福島方式」で独自の醤油を生み出しているところが多いそうです。

福島方式とは?
原料である大豆や麦などを蒸し上げ、豆麹を発酵・熟成させて圧搾し、絞り上げた状態の醤油を生揚きあげと呼びます。
福島県ではこの状態までを、二本松にある醤油醸造共同組合で管理し、そこで作られた生揚醤油をそれぞれの蔵元に運び、火入れなどで蔵元毎に各自工夫を凝らして、独自色を出しています。

逆に言えば、県の醤油醸造共同組合からの仕入れ費用がコストとして発生するということ。文春の記事を読む限りでは、山形屋さんも同じ方式で販売しているようです。
そこで発生するコストを補う役割が、自家製の「味噌」だったのでしょう。味噌は私も作りますが、材料や手間暇を考えると、大量生産品の方が、よほど安いです。それでも、山形屋さんは地域の方のために頑張られていたに違いありません。
ですが、

だが、味噌の製造を復活させるには、いつ倒壊するかもしれない蔵を解体し、新たに工場を建設して、機械を入れなければならない。これには巨額の資金が必要になるだけでなく、時間もかかる。

出典元:文春オンライン/葉上 太郎氏

多少なりとも醤油業界を取り巻く環境を見聞きした私としては、切なさを感じずにはいられません。
復活を祈りつつ、トップ画像はヤマブン様のHPより、画像を拝借致しました。


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