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「春分」事始め - 糸からの物作り・日本生産へGO! 超絶素材フェチのつぶやき -


春寒次第に緩み、日毎に春の息吹が立ち込めて参りました。


今日3月20日は春分、そして春彼岸の真っただなか。


お昼間の境い目が、明日に向かって緩むかと思えば、暮らしの不文律もあれよと云う間にほころびを覚え、うららかに朝寝坊、縦横無尽にお昼寝、夜な夜な夜更かしに興ずるを「暑さ寒さも彼岸まで」と誰がとがめようか然(さ)もあらん、もののあはれな時候となりました。


下手にあらがわず自然の摂理に身を委ねてこそ賢明。 笑


おおむね年中、寝ても寝ても眠いわけですが、はい来た!春分とばかりに爆睡推しをしてしまいました。。

 
皆さま、初めまして。


私は2014年10月、ビジネススクール入学と同時に独立起業し、輸入2次製品アパレル商材を主軸に、現在創業7年目のメンズアパレルブランドを、ECサイトで運営しております超小粒企業代表 Iharaと申します。


勤め人時代は、繊維専門商社2社にて、服地テキスタイルデザイナーを、ふとしたご縁で、"素材作りに明るい方を探している"とのお誘いを頂戴し、大手アパレル転職後は、複数の企業で、年商5億〜300億規模程度のレディースキャリア・ブランドをメインとした対ブランドの素材開発・原料調達担当職に従事し、新規ブランド立ち上げや、ブランド再編・再構築などに携わりながら、ファッションデザインのクリエーションの半分以上は、素材からきている、素材のクオリティがものつくりを決めるといっても過言ではないと言うことを体感していただけるよう、なかば啓蒙活動にも似た感覚を禁じ得ない場の現状を、ときに憂いながらも本務を努め、貢献すべく精進して参りました。



当然のごとく素材が決まりませんと服は作れませんので、素材担当者は否応無しに商品企画のキーマンであり、縁の下の力持ち的役割なのですが、繊維業界内中途採用者がマジョリティの、非常にマイノリティな専門職でしたので、業界内でさえ認知度の低い、ましてや世間一般的には、そんな職種すらご存知ない方の方が圧倒的大多数かと存じます。



そして私、自称筋金入りの素材フェチ&ゴッドハンド(笑)、素材選びとテキスタイルクリエーション以外にワクワクする事、楽しい事ってなんぞやと首を傾げる始末。もはや真剣にジブンの存在を絶滅危惧種だと受け止め始めた昨今です。


そんなわけで、起業当初より、いずれは、糸から手掛けた独自性の高いオリジナルの素材で、Japan madeの商品展開をと超希求しつつも、理想的な環境や原資が揃うべき論でいつのまにか、唯一無二の本心を覆い隠し、新たな挑戦を先送りにすると言う怠惰な状態に。


本物しか残らない

しかし昨年来のwithコロナにより、露呈が加速した環境問題、国内衣料品自給率の更なる低下(2%前後)、国内繊維産地の文化・伝統的な無形資産存続の危機に瀕する状況を、長年業界の末端を担ってきた者として厳粛に受止め、今なすべき物作りの本質を改めて問い直し、今年に入りようやく"持続可能な素材の国内生産"による価値創成に舵を切るに至りました。


まず手始めに自社ブランドで、これ迄御愛顧頂いて参りました麻 100% 先染シャンブレー アンコン ブレザージャケットの原料、風合い、カラーをオリジナルにUPDATEした完全国産化を目標に、2月下旬より 産地企業様宛てに、思いの丈をお手紙にしてお送りしていました所、日本の麻織物の本場、滋賀県は*近江湖東産地の老舗繊維会社様にご協力頂けることが奇跡的!に決まり、現在糸からの物作りを始動しております。


企業の庇護から離れ数年、もはや得体の知れない新参者にお力添えしていただけるとは、もう感謝しかありません。


始動にあたり通底するおもい

"製品の完成度や、その訴求力を大きく左右し、時代の潮流や、ブランドの世界観をも牽引し得る、テキスタイルクリエーションの潜在的な可能性や、その価値に気付き、骨抜き(ex:自ら手を動かさず、素材の開発、調達の手配を商社に丸投げすることによる結果)されずに担保し差別化を計るex:ブランドの世界観を素材に落し込み創造する)力 を、そして、今まさに物作りの本質、ブランドの本質と向き合いざるを得ないであろう業界平均消化率50%と云われる渦中の方々に、その拠り所となる観点として、「脱 」他力本願の再考を願って止まないもはや祈りに近い希求。


さて、ここに来て。


ご高欄の方々におかれましてはお気づきのことと存じますが、わたくしめ素材絡みの話しになりますと、


猛然と肩に力が入り、これ迄の経験を通して感受したファクトをのみをお伝えしようとすればするほど、(昨今はどうあれ、少なくとも繊維・アパレル業界に育てて貰ったという一義の念を根幹とするKY的所作の発動は肯定し、論評的・マウント的立ち位置からは離れようと思うあまり)、心像をあらわにした遠回りなものいいをしてしまいがちなわけですが、




( 文面も道なかばにして自ら話しの腰を折り整えております )





( しばしうち語らうものは呼吸と脈拍の音のみ )






   ( 整いました )




 

というわけで、日本の繊維産地から創造されるテキスタイルデザインのクリエーション力は、世界の名だたるメゾンから、その完成度を高く評価される一方で、国内ではその特出すべき匠の技から価値を創出することすらままならず、"世界が称賛する日本人が知らない日本"的なざわつくやるせなさを創造性に変換しテキスタイルデザインの価値をエンパワーメントようとする決心。


「MADE IN JAPAN」を実装した日本製素材のさらなる価値創造によって、新たな世界観を構築した服作りを発信し、日本特有の風土や、地域の歴史的・文化的コンテクストが活かされた地産地消による地方創生の新たなアドバンテージの可能性になぞらい、古来の暮らしから国土そのものが生物多様性に富んだ日本の織物創造の価値をエンパワーメントすべく日本産地創生に真剣に向き合おうとするこころざし。



少しでも多くの方々に日本製テキスタイルデザインの価値に共感しお洋服を通して、装う方の五感に響きよろこんでいただけるようものつくりに精進する覚悟。


またこの決意の足跡を残し、今後積み重ねて行くアーカイブを、未来のものつくりの可能性を拡げる為の持続可能な問題定義として再活用しようとおもっております。



服は素材からできている


特に『素材』を起点としたテキスタイルクリエーションよって生み出されるべきブランドの、普遍性を持ちながらも時代の要請に共存し、進化すべき積極的な価値創造や、差別化されるべき固有の哲学(らしさ ・本質)に落とし込んだ独自性の高い素材で、その世界観の具現化にこだわり、洗練させたプロダクトを発信し、お客様の「感性」に響き、受け止めていただける「価値」を創造し、まさに「*三方よし」を実現して参りたく存じております。


この取り組みを開示する事で、よい素材のあるべき姿、これからの服のあるべき姿を平衡して模索しながら、持続可能(サステナブル)な表現を確立してゆきたい所存です。


この想いに至った諸々の動機やこの取り組みの詳細は、次回以降に追々したためて参りたく存じます。今回は、タイトルに示しました「事始め」として、ヘッダー画像と プロフィール を初更新しました。


プロフィールは以下の塩梅に。

" bon chic bon gout代表。R3年より「国内繊維産地の雇用維持に貢献した持続可能な素材作りでTextile designをエンパワーメント!」をMissionにALL国産化へ業態改変中のD2C Men's Brand を運営。テキスタイルデザイナー。素材フェチ。"


また、現在は見る前に跳べとばかりに、相当な見切り発車(汗)状態でありますが、早々に息切れしてしまわぬよう柳腰(打たれ強い or 壁にぶつかっていることすら気がつかない位天然 ?)の構えで、また目には見えないところ迄に及ぶものつくりの臨場感をお伝えできたらと存じます。


宜しければ今後ともお付き合いの程、何卒宜しくお願い申し上げます。

それでは皆さま良き春分の休日を。

お時間の許す限りごゆるりと。


さてはこの辺で。

最後までご高覧賜り誠にありがとう御座いました。



P.S.1

(まさしく春眠暁を覚えずzzz)



P.S.2

服は素材からデキている

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