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【コラム】TOKYO旅の進化と変化

私の第二の故郷、東京。
人生のちょうど半分を東京で過ごしました。

大学進学に伴い、東京へ上京。
お酒・遊び・仕事・学び・交友関係…
「大人の階段」のほとんどは、東京で登りました。

今でも東京が大好きで、祖父が生前「僧侶」としてお世話になった浅草のお寺さんで、大奥様とお茶を飲みながらゆったりと思い出話をするような、歴史を辿る時間を過ごしたり。

はたまた、最新エリアで人混みに混ざり、「今」の東京に触れる時間の過ごし方をしたり。
その両方とも私にとっては大切な「東京の過ごし方」。

今回は、最新の「観光マーケティング」を学ために東京へ行ったので、後者のような過ごし方を満喫しました。

その中で感じたこと。
それは…TOKYOの進化がすごい!!

コロナ禍が明け、特にこの2年間での進化と変化を顕著に感じました。

特に、「〇〇専門店」での買い物や飲食が、単なるそれらではなく、しっかりと「コト体験」として成立するようなアプローチに進化しているのです。

3日間であらゆるお店やレストラン、カフェを覗きましたが、その中で特に素晴らしかったのがこちらの2店舗。

・(チョコレート専門店/ 麻布台ヒルズ)Minimal ~Bean to Bar Chocolate ~
・(ブリューパブ/ 銀座)orca 銀座醸造所

どちらも共通して、「専門性が高い」「自社製造」「コト体験」の3点をサービスを通して提供してくださり、お店を出た時の満足感が非常に高い、ワクワク感の余韻が残るものでした。

《Minimal ~Bean to Bar Chocolate ~》 

麻布台ヒルズ ガーデンプラザA内の新店舗

こちらのお店へは元々、このチョコレートサンドクッキーを購入したくて伺いました。

チョコレートサンドクッキー(4種8枚入り/¥2160)

以前、最新の手土産動向を調べていた時に知ったこちらのお店と商品。
調べた段階でも、チョコレートに対するこだわりを感じることができ、せっかくならお店に伺ってみたいと思い来店しました。

直接海外の現地まで出向き、カカオ豆を農家さんから購入。
そのカカオ豆を使って、板チョコレートやチョコレート製品を自社製造。
とにかく「作り手」と「農家さん」の想いと技術が伝わるものばかりです。

板チョコレート (1枚¥1380~)

そんなカカオ豆と砂糖のみで作られたこの板チョコレート。
驚くほどにそれぞれの味と香りが異なり、まさに「カカオ豆の違い」が成す技なのだとか。

このような説明を、本当に流暢にお話ししてくれ、かつ楽しく試食をさせてくれるサービスに、本当にワクワクしました。
変化球な質問にも、期待以上の答えを持って対応してくれる専門性の高さも素晴らしかった。

場所柄、もちろん外国人のお客様も多いので、スタッフの方の英語対応も可能。

単に「ご試食どうぞ!」ではない付加価値の提供に、オンラインショップでは味わえない「ここにしかないおもてなし」を感じることができました。
「接客とは?」を、いい意味で私も考えさせられるような、そんな時間になりました。

《orca 銀座醸造所》

「ブリューパブ」という形式を売りにしているこちらのお店。
つまり、お店に「ブリュー(醸造)施設」を備えたレストランバーで、こちらで造られたクラフトビールを、完璧なペアリングのお料理と共に楽しむことができるお店です。

現在、HPに掲載されていたクラフトビールはこちらですが、私が伺った時には、これ以外にも「ピーチティフレーバー」といったクラフトビールなどの変わり種も含め、10種程度の品揃えがありました。

とにかくお酒、特にビールが大好きな私は、これだけでもテンションが上がりますが、なんとお店の方から醸造所を見せてくれるとのご提案を頂き、自称「工場見学マニア」の私は、さらにワクワク感が最高潮に達しました。

醸造所の入り口

味はもちろん美味しい。
いや、「超」美味しいです!

しかし、こちらも先ほどのMinimalさん同様、醸造家さんが想いをのせて説明をして下さるので、ネット検索で出てくるような簡単なそれではなく、そのこだわりなども併せて伺うと、尚その美味しさが上がります。

「同じ銘柄・材料・レシピでも、仕込む人が変わると味も若干変わるんですよ」
「不思議なことに、女性の醸造家が仕込んだビールは、自然とそれが女性客の人気No.1ビールになることが多いんです」

こんなお話は、その場でないと聞けないワクワク話です。

お店の規模感もさほど大きくないので、スタッフの方の丁寧で気の利いたサービスが、すべてのお客様に行き渡っている様子も素晴らしい。
こちらも場所柄、外国人のお客様が多くいらっしゃっていましたが、もちろん英語対応をされていました。

数年前よりも遥に進化し、それが「当たり前」へと変化しているTOKYOから学ぶ「サービス」と「ホスピタリティ」がありました。

確かに、チョコレートもビールも、まずはその商品自体の素晴らしさがあります。
しかしそれ以上に、「人」が提供する付加価値の進化に驚かされました。

あれ程の接客ができたら、お客様の反応も得られやすくて、恐らく提供している側も楽しさを感じることでしょう。
いいもの・いい文化・いい習慣は積極的に「真似」て「学ぶ」。

目の肥えたインバウンドのお客様が地方にも多くいらっしゃる昨今、より「ローカルがいいね」と感じてもらえるような人的サービスを強化することが、課題を克服する大きな要になることに間違いないですね。

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