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少子化対策と家族支援~出生率向上のための政策-出産育児経済的な支援策の充実

 少子化対策のためにも、出産や子育てに関する経済的支援策の充実は、出産手当や育児休暇制度の改善を通じて家庭の負担を軽減し、出産控えの家庭を大きく支援します。今日はこのことを見ていきます。

 具体的には、出生時育児休業給付金の増額や支給期間の延長、産後パパ育休の支給、育児休業期間の延長、夫婦での割増給付などが含まれます。

 また、保育料の無償化や所得に応じた補助金制度の導入、保育園や幼稚園の増設、子育て相談窓口の充実により、家庭の経済的負担を軽減し、子育て環境の整備が求められます。

1. 出産や子育てに関する経済的な支援策の充実

 出産や子育てに関する経済的な支援策の充実は、少子化対策の一環として非常に重要です。再度、具体的な支援策について整理したいです。

①出産手当

〇出産育児一時金

 現行制度では、出産に伴う一時的な費用を支援するために出産育児一時金が支給されます。支給額はおおむね42万円(加入している健康保険による変動あり)です。

 提案として、出産育児一時金の増額が考えられます。例えば、出産費用の上昇に対応して50万円に引き上げることで、家庭の負担をさらに軽減することができます。

〇産前産後休業

 女性は、出産予定日の6週間前から出産後8週間まで産前産後休業を取得できます。この期間中、給与の一部が健康保険から支給されます。

②育児休業制度

○育児休業給付金の増額と支給期間の延長

 現行の育児休業給付金は、育児休業開始から6ヶ月間は給与の67%、それ以降は50%が支給されます。これを見直し、育児休業給付金の増額や支給期間の延長を図ることが提案されています。

 例えば、支給期間を子どもが1歳6ヶ月になるまでとし、さらに必要に応じて2歳まで延長できるようにすることが考えられます。

 また、給付割合を引き上げ、例えば全期間で67%の支給を維持することで、育児中の経済的不安を軽減することができます。

○産後パパ育休

 男性の育児休業取得を促進するため、産後パパ育休を取得した場合にも、出生時育児休業給付金が支給される制度があります。父親が育児に積極的に参加する環境を整備することが可能です。

○夫婦ともに育児休業取得した場合の割増給付

 夫婦ともに育児休業を取得した場合、1年間の割増給付を受けられる制度があります。両親が協力して育児を行うことが推奨され、育児の負担を分担することができます。

③保育料の軽減

○保育料の無償化

 幼児教育・保育の無償化により、3歳から5歳までのすべての子ども、0歳から2歳までの住民税非課税世帯の子どもが無償で保育を受けられます。

 この無償化をさらに拡充し、所得に応じた補助金制度を導入することで、家庭の経済的負担を一層軽減することができます。私は所得に応じたということをなくして一律の無償化とする意見の立場です。

④子育て環境の整備

○保育園や幼稚園の増設

 待機児童問題の解消に向けて、保育園や幼稚園の増設が求められます。必要な時に安心して預けることができ、働きながら子育てする親にとって大きな助けとなります。
 地域での不足を解決した地方地域もありますが、首都圏ではまだまだ不足しています。

○子育て相談窓口の充実

 地域ごとに子育てに関する相談窓口を設けることで、親が気軽に相談できる体制を整備します。これにより、子育ての不安や悩みを軽減することが可能です。

 例えば、保育士や育児カウンセラーを配置し、育児に関する様々なアドバイスやサポートを提供することが考えられます。

2.具体例

①フィンランド
  フィンランドでは、出産後の親に対して長期間の育児休業と高額な育児手当が提供されています。

 育児休業は最大3年間取得可能で、手当も充実しているため、親は経済的な不安を抱えることなく子育てに専念できます。

②スウェーデン
  スウェーデンでは、育児休業中の給与補償が高く、夫婦ともに育児休業を取得することが一般的です。

  特に男性の育児休業取得が推奨されており、育児への参加が当たり前とされています。

 これらの取り組みを日本でも導入・拡充することで、出産や子育てを支える環境を整備し、少子化対策にも寄与することが期待されます。

3.まとめ

 出産と育児などへの経済的な支援策の充実を考えて整理しました。

 現実の出産と育児の施策は、民間企業にとっては企業負担を求めるやり方で、そのしわ寄せも企業にも求められてしまうために中小零細企業にとって深刻な実態があります。

 支援助成は企業や団体にも支給される仕組みを創設する必要があります。

 また、現在の日本の経済的な低迷期には支援策の充実の財源を広く国民全体から集めていくという現在のやり方では、国民負担がまた多くなり消費も拡大することは不可能になります。

 単年度予算の考え方から中長期予算の考え方に切り替える時期に来ています。

 国庫からの財源を少子化対策に投資する考え方を、日本政府が改革して、経済的な復興と成長を遂げることで財源を確保することを目指す時期が今日だと思います。

【次回に続きます】


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参考になるサイトを挙げておきます。

厚生労働省・育児休業給付の概要と制度変遷
https://www.mhlw.go.jp/content/11601000/001148610.pdf

株式会社マネーフォワード・
育児休業(育休)とは?産休~育休の給付金や手続き、延長について解説

『夫婦de育休』育休制度解説サイト: このサイトでは、育児休業制度の詳細や支給額、受け取り方法などについてわかりやすく説明しています。

厚生労働省・パパ・ママで半年ずつ取得すれば1年間割増給付が可能

https://www.mhlw.go.jp/bunya/koyoukintou/pamphlet/pdf/ikuji_h26_6.pdf

エムスリーキャリア株式会社保育園の費用はいくら?平均費用と知っておきたい計算方法

GH株式会社・日本の幼児教育の現状は?その特徴や海外との比較、幼保小連携についても解説

こども家庭庁・よくわかる「子ども・子育て支援新制度」

国立社会保障・人口問題研究所
全国・地域別の人口・世帯数を、出生・死亡・移動に関する実績値をもとに仮定を設け、将来の姿を推計

首相官邸・岸田内閣の主要政策02こども・子育て政策

国際交流基金・「みんなの教材きょうざいサイト」日本語教師にほんごきょうしのためのウェブサイト 
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https://www.kyozai.jpf.go.jp/kyozai/top/ja/render.do

https://www.kyozai.jpf.go.jp/kyozai/top/ja/render.do


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