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弱視(ロービジョン)と 弱視 (amblyopia)ー同じ名前だけど全然違う弱視

弱視という言葉。二つの別の弱視が存在することを皆さんはご存じでしょうか?

【恋です!ヤンキー君と白杖ガール】が放映されてから、知られていなかった弱視という障がいが世の中に多少認知されるようになってきて、当事者としては嬉しく思っている。

一方で、二種類の弱視があるということを知らない方も多いのではないだろうか。

弱視(ロービジョン)と 弱視 (amblyopia)

わたしのような視覚障がいの弱視は、前者の弱視(ロービジョン)というもので、社会的・教育的弱視と呼ばれている。

前者の社会的弱視は 盲 とともにロービジョンに含まれ、眼疾患等によって「視覚による生活が可能であるが困難や不自由を伴うもの1)」とされます。ここでいうロービジョンとは、「現行の治療手段で改善が期待できない視機能の障害があるために、長期ににわたり日常生活または社会に相当な制限を受ける状態、またはその障害1)」です。視覚的な補助具を使って残存する視覚の活用や視覚以外の感覚の活用方法の指導訓練等をおこなうロービジョンケアの対象となります。
なお、パラリンピアンや白杖ガールに関連する「弱視」は、こちらの社会的弱視のことです。

平成医療短期大学 丹沢 慶一氏より引用

一方、後者の弱視 (amblyopia)は、医学的弱視と呼ばれている。

一方の「医学的弱視」はamblyopia(アンブリオピア)と呼ばれ、視覚の発達期間である児童期までに強い遠視・乱視、斜視等が原因で視覚機能の正常な発達が阻害されたために、低視力となっている状態をいいます。視覚の発達期間内に原因である強い遠視・乱視、斜視等を適切に矯正し、さらに必要に応じて訓練することで視力が改善する場合が多いです。医学的弱視の治療や予防のために、矯正用眼鏡をかけている児を時折見かけることがあると思います。

平成医療短期大学 丹沢 慶一氏より引用

わたしの周囲にいる友人たちにとっては、弱視といえばリコなので、前者の弱視をイメージするだろう。

けれど、世間的には、後者の弱視のほうが多い。よく見かける幼稚園や小学校などでメガネをかけて治療中の子たちは、この医学的弱視の場合が多い。

周囲にメガネをかけた医学的弱視が多い場合は、弱視と言えばこれ!と想像する人が多いはずだ。

社会的弱視であるわたしたちは、治療方法が全くないため、子どもの頃から治療ではなく、この目とどうやって上手く付き合っていくかという問題と向き合ってきた。

通級教室に通い、単眼鏡や拡大読書器を使う練習をしたり、一人で道路を渡り電車に乗るための練習をしたり。

見えづらい状態と一生涯向き合っていく訓練を受け、今こうして普通の日常生活を送れるまでに成長したのだ。

治療はできなくても、訓練はできる。訓練次第で人生は大きく変わるのだ。

赤ちゃん時代、「視覚障がいの弱視です。この弱視は、治療不可能で一生治ることはありません」と告げられ、そこから悩みながらもわたしの障がいと向き合い続けてくれた両親には、深く感謝している。

わたしと同じ社会的弱視が分かった場合には、その障がいと一生向き合っていくことを親子で受け止め、見えづらいながらも自分の足で歩んでいけるように訓練していくこと。

医学的弱視については、早期発見が大事なので、赤ちゃん時代から子どもの目の見え方をよーく観察してあげて、少しでもおかしいなと思ったら医療機関を受診して、治療すること。

全く異なる二つの弱視。

正しい理解が広がることによって、それぞれの当事者・家族が治療や訓練に専念しやすい世の中になるはずだ。

そういえば、わたしはnoteに弱視としか書いてこなかった。

これからは、弱視(ロービジョン)と表記しようかなと思っている。

正しく伝えることが、今悩んでいる誰かにとっても絶対に必要なことだから。

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11月は色々とあり、noteに来れない日が続いていました。自分の記事をUPできないうえに、記事を読みにいくこともできていない状況です💦少しずつnoteも訪問させていただきます🍀

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