あの「都立日比谷高校」が今春定員割れ・2次募集をかけていたんです
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今津です。
大阪・十三で書いています。
東京都立高校の最難関校が、なんと2024年度入試で定員割れを起こして2次募集に踏み切ったことを取り上げたいと思います。
その高校とは、都立日比谷高校です。
公立高校入試は3月に行われるので、この文章を書いている時点ですでに半年も前のことになります。
大阪府に続いて東京都においても高校授業料が無償化されたわけですが、まさかの事態となったわけです。
公立高校の定員割れは比較的入りやすいとされる学校において見られたり、地方においてはよくある話となりつつあります。
日比谷高校の2024年度入試の場合、合格者として268人を選抜したところ、なんと18人も入学を辞退したとのことです。
そのため、定員の253人に2人足りない事態となったため、2人を2次募集することになったとのことです。
日比谷高校が2次募集を行うのは5年ぶりということです。
定員が253人だったところを合格者を268人としていたり、5年前にも2次募集を行っていたということから、以前より入学辞退者が一定数いたということがいえます。
通常公立の最難関校が定員を割るというのは考えにくいのですが、おそらく日比谷を蹴って進学するとすると、筑波大学付属駒場や開成などが考えられます。
この東京での流れは大阪であるのかどうか。
今のところ、聞かないです。
大阪で言えば、府立北野高校が日比谷に該当するのですが、同様の流れは想像すらできない感じです。
ですので、日比谷の流れは少し特殊なのかもしれません。
大阪では、半数を超える公立高校が2024年度入試において定員割れを起こしています。
これは、裏を返せば半数の公立高校が学校としての魅力に欠ける、もしくは同じレベルであれば私立校のほうに魅力を感じるということです。
定員割れを起こしている公立校は基本的に中堅以下のレベルであることから、授業料が無償ならば私立に行ったほうが絶対にオトクだと感じる人たちが多かったといえます。
ただし、無償なのは授業料の部分であって、諸経費や修学旅行などの授業料以外の費用は総じて公立校より私立校のほうが割高です。
ただそれを押してでも私立のほうがいいという層が多いということです。
おそらくその流れは大阪だけでなく、東京も同じことになる可能性が高いでしょう。
また、東京・大阪だけの話でなく、仮にこの流れが全国的なものになったとしたら、大阪と同様のことが起きることは想像に難くありません。
これは今まで公立校が安穏としていた中で、少子化という逆風をしっかりと受け止め、歯を食いしばってひたすら教育活動を作り込んでいった私立校が今脚光を浴びていると言えるかもしれません。
難関校・有名校であっても、従来までは名前だけで選ばれていたのに、今後は中身もしっかりと問われていき、場合によっては不人気校になってしまうことも予想されます。
日比谷・北野というネームバリューだけで選ばれるということがなくなる日が来る可能性がある、ということです。
そうなると、今後ますます私学人気となり、評判のいい学校は入試が厳しくなることも十分予想されます。
高校で人気を博す私立校は、普通に考えると下にくっついている中学も人気が出てきます。
「ウチは私立中受験をさせるから、高校入試は関係ない」とも言ってられないかもしれません。
首都圏は高校入試を行っていない私立校がそれなりに存在しますので、直接的な影響を受けない学校もあるでしょう。
しかし、関西や中京地区では高校入試のない私立校の数がそれほどないため、影響が大きいかもしれません。
大阪では定員割れを常に起こしている公立高校は容赦なくつぶしていく方向で、実際に学校を閉じるというニュースは結構耳にします。
現場の先生の立場で考えると、私立校の場合、学校を閉じるイコール失業となるので、先生たちは必死であれこれ頑張るわけです。
しかし、公立の場合はどうでしょうか。
公立校の先生が悪いということを言いたいのではありません。
目の前の生徒のことだけを考えるのに加えて「何か」を行う必要があることに、どのくらいの公立校の先生たちは気づいてアクションを起こしているのかが気がかりです。
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