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#掌編小説
君と居ると死にそうだ!
奥手な僕が告白を決意したのは、君の造作があまりにすばらしかったからだ。
目や肌や髪が美しいのはもちろんのこと、微妙に噛み合わせがあっていない犬歯や、「ひひひ」というなんとも味わい深い引き笑いをしたりするところなんかも、魅力的だと思う。
君は、僕を殺せる凶器をたくさん持っている。
手が触れればきっと僕は、汗が噴き出しすぎて脱水かなにかで死ぬ。おでこをこつんとされたりしたら、そこからひびが入っ
即興小説トレーニング未完集
即興小説トレーニング14日間で、時間切れしてしまったものをまとめました。
無理だったのは以下の3つのお題。
1『男同士の春雨』
2『彼の民話』
3『強い犬』
記事の最後に、全体的なトレーニングの感想を書いています。
3/7(日)『ぼとぼとの春雨』
制限時間:15分 お題「男同士の春雨」
僕ははっきり言って料理が下手だし、同居人は一切やらないから、料理をする=自炊で節約程度の義務的な意味合いし
地獄の不況と少年少女開発
即興小説トレーニング
制限時間:15分 お題「東京の教室」
六本木エリアにある超高層ホテルの一室で、件の脳力開発教室は行われていた。
喪服を着た少年少女たちが十人ほど集められ、豪華なシャンデリアにぶら下がったり、じゅうたんの模様に沿ってマカロンを転がす競馬など、なんの効果があるのかさっぱり分からない『プログラム』に励んでいる。
僕は警視庁の秘密の秘密裏にある怪異事件専門部署に所属する新米刑
ぷつりと皮膚を破る想像が
即興小説トレーニング
制限時間:15分 お題「やわらかい14歳」
僕は、中学二年生の夏に、自分を置いてきてしまったと思っている。
あの夏、自分が心の底から納得できる選択をしていれば、いまこんな風にうだうだ悩んでいなかったんじゃないかな……という後悔の湖の底へ、ぶくぶくと沈みつつあるのである。
中学三年間、僕は文芸部だった。
小説の真似ごとのようなものを書いたり、演劇部に脚本のタネのタネ