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16日目 : LEONレオン2日目 : 世話好きなブルガリさん。

(本日休息2日目 → ゴールまで残り300km)

今日は世界最大級のステンドグラス有するレオン大聖堂を見るためにさらに2泊目!

レオン1日目の昨日、ちょっと空いた時間にレオン大聖堂のスケッチをした。まだ未完成だったので大聖堂の見学解放時間まで続きを描こう。

ブルガリさん現る!

準備しながら宿のロビーでスマホチェック等をしていると、そこにブルガリア人のおじさんが現れる。やおら言い放つ。

『おい、スーパーマーケットを教えてやる。ついて来い。』

何やらブルガリ(おじ)さんはもう、このカミーノ歩き旅800kmを終えたらしい。『オレはブルガリアに帰国する前にレオン観光して時間潰してるんだ。』僕の自己紹介などは聞く気はなく怒濤の自慢が続く。『俺は毎日40km歩いたんだ』『あそこの街はでかくて良いから寄って行った方が良いぞ』『おれはめちゃくちゃ健康なんだ』『みろ、この万歩計。毎日歩きまくりだぜ!』等々。ちょいちょい返す僕のつたない英語には全く返答をしない。とにかく自分の喋りたい事だけをひたすら喋る。

かなり強引にハイタッチを求められる。
そして写真を撮っておけと。


すっかりペースを掴まれる。あれよあれよと、そのままスーパーに連れていかれる。今日は、レオン大聖堂のスケッチを終えたら、中を見学して、その後はレオングルメを楽しむつもりの僕は、特にスーパーで購入するものが鼻から無い。しかし、まあこれも出会いだし、縁だし、街の地理は強いようなので面白そうだからとついて行く。タカタカ歩いて数分。レオンで1番大きいというスーパーに到着。食料品のスケールの大きさに驚く。水のボトルがデカイ。ビールの銘柄の多さや、陳列されたストック量に驚く。当然ワインも銘柄と陳列量にとにかく驚く。もう倉庫なのかという位、アルコールが占める棚の範囲がハンパじゃない。さすがビール&ワイン大国だ。

ブルガリさんは『どうだでかいだろう』『どうだビールが安いだろう』『どうだワインが安いだろう』。。。。ほうほう。すごい。とにかくすごい。すべて自分の事の様に自慢してくるってすごい。


ブルガリさんは小さな赤ワインのミニボトルと、レモンジュース1本を購入。あの自慢の勢いの割にその質素な買い物なんやねん!と、心の中で突っ込む。僕はもうそろそろ戻りたくなっている。レオン大聖堂のスケッチと見学解放時間が決まっている。

宿の方向に戻りながらブルガリさんが『あのな、スペインを旅するのに便利なアプリがあるんだ』とスマホをいじっている。ただ、なんか明らかに手間取っている。異国の見慣れないブルガリアンオジサンでも、焦ってるのは見てわかるもんだ。まったくページにたどり着いてない様な操作の手つき。ここだ!と思い、僕は珍しく人の話を途中で打ち切り『ありがとう、うん、またでイイヤ、後で僕も探してみるよ!』と有無を言わせず退避した。逃げ切った。やっと解放されたのだ。

レオン大聖堂見学。

受付に到着。危なかったー。どうやらもう解放時間になるところだ。この時間過ぎたらまた数時間待ちぼうけだった。スケッチは後回しにする。ワクワクと期待しながら重厚なドアをくぐり中に入る。

圧巻の装飾美と美しいステンドグラス!

すごい!薔薇の様なデザインのステンドグラス。中から見るとそれはもうキラキラと様々な色に光り数百年前に考えられたこのセンスに脱帽する。

歴史と文化の積み重なったものが空気にまで充満している。気が遠くなる様な細かい装飾の数々。


感動のパイプオルガン!

急に、胸のうちを揺さぶる様な音色が響き渡る。何かの演奏時間の様だ。映画の世界に迷い込んだ様な荘厳なパイプオルガンの音色で鳥肌が立つ。何だか判らない迫力にクラクラする。怖いとも、悲しいとも、不安とも、嬉しいとも、喜びとも違う。ただただ歴史を感じる。得たいの知れない涙と感動だけが押し寄せる。ガラス板を挟み、さらに柵まで置いて仕切られたあの祭壇中央の空間でパイプオルガンと、それを演奏する司者。こういう言葉にさえ出来ない空気感は、どんなに科学や文明が便利になりデジタルで合理的に進化しても、とって代わることの出来ない何かなのだと思う。


興奮さめやらぬまま。

大聖堂を出る。スケッチの続きを描く。観光名所の大聖堂広場はたくさんの人で賑わう。地元の小学生の様な団体がワイワイ遊びながら通り過ぎる。御旅行中と思しき人々が行き来する。これまた観光と思しきご婦人達が僕のスケッチしているベンチの後ろに回り込み、お話をしながらシャッター音が聞こえたりする。どうやら僕のスケッチと、その姿を楽しんでくださっている様だ。なんだか嬉しい。ペンも進む。

さあ、今日も良い1日だ!

ポンポン??? あれ?肩を叩かれる。

振り返ると。。。おわっ!ブルガリさんが居る!

ブルガリさんは言う。

『もうちょっと待ってくれたらさーレオンの観光案内もしたんだぜー!』

もういいわ!世話好きにウンザリ通り越して尊敬するわ!


レオン大聖堂スケッチ。時間に限りもあるのでフンギリのいいとこで終了とする。


さあ!レオングルメ探訪

バルの旨いバリオ・ウメド(Barrio Humedo)地区。グルメの街と言えばログローニョ (7日目) ( 8日目 ) もなかなかだった。しかし、レオンはスペイン1番の飲食店の集合密度らしい。約300m四方に150軒程も密集してるとの事。確かにこの辺りは小径に入って行くと迷路みたいだ。なんていうか新宿のゴールデン街ぽい様な作りや雰囲気である。


肉だ!肉だ!肉だ!

とにかくこのカミーノ歩き旅では肉が旨い。毎日30km前後も歩いて疲れている事も最大のスパイスとなっているだろう。ただ、スペインの牛肉はなんていうか赤身肉が力強いっていうかニクニクしくて荒々しくて好きだ。肉一直線の味がする。当然、ランクの高いレストランなんかで最上級のものを食べると脂の感じも違ってくるのだろうけど。でもこぎれいなレストランなどで、たまに数千円の牛肉も食べたりしたがやはりニクニクしくて好きな旨さだった。今日の晩ご飯も、ちょっと奮発して3千円位のステーキを食べる。付け合わせのポテトも揚げ具合がカラッとしててメチャクチャ好みだ。赤いのはパプリカか何かだと思う。最初、ケチャップだと思った。牛肉とケチャップッて変な組み合わせもあるんだなぁーと勘違いして、ひたすらカットした肉をそれに押し付けていた。いつまでも、肉にまとわり付かない変なソースだなーと思いながら、ハッ!?と気づき、周りで誰かに見られてたら恥ずかし!と思いながら食べる。

今日も1日が終わった。

いやはや。今日も不思議な1日だった。ブルガリさん。まだブルガリアに戻らないのかなぁ。また、明日も誰か捕まえてガンガンひっぱり回すのかなぁ。。。平和だなぁーー。。。。

17日目 :  へ続く→

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