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【歩き遍路】傾向と対策 歩き遍路の準備と装備

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四国八十八ヶ所を区分打ちで二回に分けて歩いて回った。一回目は秋、2017年10月から11月、二回目は春、2018年3月。お大師様の誕生寺である75番善通寺を出立し順打ちで回り、結… もっと読む
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#四国八十八ヶ所

「四国八十八ヶ所遍路」 1200km歩いてみた

「四国八十八ヶ所遍路」 1200km歩いてみた

四国をぐるっと一周、1200kmを50日かけて歩いた。「区切り打ち」と言われる二回に分けての歩きお遍路だ。

1回目は2017年10月(3週間)(75番善通寺から32番禅師峰寺)、2回目は2018年3月(4週間)(33番雪蹊寺から75番善通寺)、計7週間49日+1日(高野山お礼参り)である。

よく歩いた。そしてさまざまな事を考え、学んだ。楽しい50日間だった。

以前から「お遍路」には興味があっ

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【歩き遍路】傾向と対策 [装備]バックパック

【歩き遍路】傾向と対策 [装備]バックパック

バックパックは次の条件で探した。

20-25リッター

軽いこと。500g以下。

レインカバーが付いていれば尚よい

荷物(ベースウェイト)は4kgに抑える

荷物を軽くしたいのに、バックパック本体が1kg以上あるのは本末転倒だ。
バックは軽い物を探した。

候補にしたのは次の三点。

モンベル「フラットアイアンパック」25ℓ(現在は23ℓ)

重さ550g、トレラン用のバックである。ウェスト

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【歩き遍路】傾向と対策 [巡拝]ローソク線香入れ

【歩き遍路】傾向と対策 [巡拝]ローソク線香入れ

線香・ローソク

お寺で売っている線香やローソクは高価なので、百均やコンビニで売っているもので十分だと思う。サイズが小さくて量が少ないのもいい。

四国のコンビニはどこでも線香・ローソクを売っているので、なくなっても困ることはない。コンビニで売っている線香・ローソクはサイズが小さい。ケースに入れて持ち運ぶのに便利だから、小さい方がいい。

どこのお寺にも注意が書いてあることだが、

これは後から来

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【歩き遍路】傾向と対策 [巡拝]お賽銭袋

【歩き遍路】傾向と対策 [巡拝]お賽銭袋

賽銭袋

お賽銭も悩ましい。5円にするか10円にするか。私は最初のお賽銭がポケットにあった10円だったので、今更ほかのお寺を5円にする訳ににもいかず、ずっと10円だった。

お賽銭は普段海外旅行に持って行くコインを入れる小さな袋にいれておいた。巡拝バッグに、お賽銭用の10円と納経用の百円玉が入った袋を用意しておくと便利だ。私はこの袋にライターも入れておいた。

両替問題

お寺の納経所にお願いする

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【歩き遍路】傾向と対策 [巡拝]巡拝バッグ

【歩き遍路】傾向と対策 [巡拝]巡拝バッグ

札所での礼拝には、納経帳が入る大きさの「巡拝バッグ」を用意して礼拝に必要なものだけを入れておくと便利だ。巡拝中はロウソク、線香をあげる、合掌するため、両手が使えるようにショルダーベルトを付けておく。歩いているときは巡拝バッグはザックまたはショルダーバッグに入れておき、札所で荷を下ろしたら巡拝バッグだけを持って礼拝する。

A5版ノートが入るバッグを使用。ショルダーベルトがついていなかったのだが、礼

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【歩き遍路】傾向と対策 [巡拝]  さんや袋

【歩き遍路】傾向と対策 [巡拝] さんや袋

さんや袋

頭陀袋、最近ではサコッシュともいう。ザックとは別にお寺や歩いているときにすぐ取り出せるよう、身体の前にかけておくサブバックである。

私は以前から使っていたモンベルのショルダーバッグを持って行った。

このバッグの中には

 ・巡拝バッグ(納経帳やローソク線香など)
 ・遍路地図
 ・歩きながら食べる非常食
 ・iPhone用バッテリー
 ・イヤフォン
 ・筆記用具

を入れていた。時

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【歩き遍路】傾向と対策 [巡拝]  納経帳

【歩き遍路】傾向と対策 [巡拝] 納経帳

納経帳

(重さ243g)

御朱印をいただくのは御朱印帳ではなく、お遍路では「納経帳」という。歩き遍路は荷を軽く嵩も減らしたいので、A5版の小型コンパクトサイズのものをおすすめする。普通のお寺参り御朱印帳は小型なのだが、四国霊場の納経帳はB5版の大きさが通常サイズで、見た目大きくてずっしり重い。大型のものは車やバス遍路専用と思った方がいい。遍路宿で、大型の納経帳にして失敗したという声を何人かから

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【歩き遍路】傾向と対策 [準備]  『中高年のための四国八十八ヶ所歩き遍路50日モデルプラン』

【歩き遍路】傾向と対策 [準備] 『中高年のための四国八十八ヶ所歩き遍路50日モデルプラン』

竹本修 『中高年のための四国八十八ヶ所歩き遍路50日モデルプラン』 幻冬舎

歩き遍路に必要な情報を分かりやすく的確に編集したモデルプラン。この本のコピーを持って歩いている人が多かった。毎晩、次の日の行程を計画するのに欠かせない書だ。

特徴は
・一日ごとの行程表。歩きは概ね20km前後
 (行程は14kmから33km、平均22.6km)
・行程表の距離と歩行時間を明示
・平坦な道、坂や難所をグラ

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【歩き遍路】傾向と対策 [準備]  『四国遍路ひとり歩き同行二人』地図編

【歩き遍路】傾向と対策 [準備] 『四国遍路ひとり歩き同行二人』地図編

へんろみち保存協力会 『四国遍路ひとり歩き同行二人』 地図編

歩き遍路に欠かせないのがこの地図である。仏教遍路界の「バイブル」と言えるだろう。現在は12版が出ている。Amazonでは売っていない。

特徴は
・札所を順打ち方向に、へんろ道すべてを網羅
・札所の本堂前を起点として100m単位の距離を表示
・札所間の距離、中間目標物との距離を詳しく表示
・宿泊施設 前後の札所からの距離を表示
・店舗

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【歩き遍路】傾向と対策 [装備]  軽く、軽く、軽く

【歩き遍路】傾向と対策 [装備] 軽く、軽く、軽く

装備の基本は「軽さ」である。これはいくら言っても言い足りない。初めはあれもこれも、何かの時にと荷物は増えていく。しかし毎日20-30km歩くには荷物が軽くないと歩けない。しかも遍路道は舗装路、国道、山道が混在している。

通常ロングトレイルを歩く時のベースウェイト(水と食料を除いた重さ)は体重の1割と言われている。体重60kgの人なら6kgだ。だが、ロングトレイルはビッグスリー(テント、寝袋、クッ

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【歩き遍路】傾向と対策 [準備]  『四国遍路』

【歩き遍路】傾向と対策 [準備] 『四国遍路』

辰濃和男 『四国遍路』 岩波新書

著者は元朝日新聞論説委員、天声人語を長く書いてきた人で、2017年の暮、亡くなった。著者は四十代、六十代、七十代と三回歩き遍路をしている。この書はその二回目の記録である。これは遍路に出る前、そして帰って来てからも再読し何度も深く味わった。一読、どうしても(そしてまた)四国に出掛けたくなる、そういう本である。お遍路を始める前、帰って来たあともおすすめしたい珠玉の一

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【歩き遍路】傾向と対策 [準備]  『四国八十八ヶ所つなぎ遍路』

【歩き遍路】傾向と対策 [準備] 『四国八十八ヶ所つなぎ遍路』

家田荘子 『四国八十八ヶ所つなぎ遍路』 KKベストセラーズ

ノンフィクション作家で真言宗の僧侶でもある著者のお遍路案内。ガイドブックとしては役に立たないが、札所やへんろ道は詳しく書いてあって、お遍路に行く前にはお遍路の状況や道路がよく分かる。『四国遍路ひとり歩き同行二人』地図帳を繰りながら読むとよい。また帰ってきてから読むと、ああ、こんな所もあったとなつかしく感じるだろう。

特筆すべきは、著者

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【歩き遍路】傾向と対策 [準備]  『七日で一県 楽しく歩く四国遍路』

【歩き遍路】傾向と対策 [準備] 『七日で一県 楽しく歩く四国遍路』

小野庄一『七日で一県 楽しく歩く四国遍路』朝日新聞社

四国の一国を一週間で、鉄道、バス、タクシーなどを使って効率よく回るためのガイド。一日の歩行距離は20km以内、歩いて楽しい道は極力歩く、宿泊宿も指定。

例えば、徳島県はこんな感じだ。

1日目は1番から6番まで、6番安楽寺宿坊に宿泊。
2日目は7番から10番切幡寺へ歩き、10番から11番藤井寺までの10kmをタクシーでワープ。午後から12番

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【歩き遍路】傾向と対策 [準備]  『四国お遍路バックパッキング』

【歩き遍路】傾向と対策 [準備] 『四国お遍路バックパッキング』

ホーボージュン 『四国お遍路バックパッキング』 BePal 小学館

元々はBE-PAL(2003年1月号)の特集「四国お遍路バックパッキング」をまとめたもの。「日本にもあるぞ!1100km超ロングトレイル」としてお遍路が紹介されている。

確かにお遍路道は日本最古にして最大のロングトレイルかも知れない。この本で、お遍路はロングトレイル、アウトドア、バックパッキングであると認識した。ならば、装備は

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