美しきタイから世界へ。調和の波を広げる100人の瞑想会
去る7月12日(金)~26日(金) 、アジア各国より超越瞑想を実践する人々約100名が集う瞑想コースがタイで開催されました!その目的は、アジアに調和的な質をもたらし、世界に広げていくこと。日本からは18名が参加した、この「Invincible Asia Assembly - Festival of Knowledge(無敵のアジアコース・知識の祭典)」についてレポートします。
思い出のタイを再訪
コースの会場はタイ東部のチャンタブリにある「ラージャパーク・インスティテュート」。スワンナプーム空港(バンコク)から車で3時間ほど、50ヘクタールの果樹園と森林に囲まれた美しい施設です。古代からの建築の知識「スターパティヤヴェーダ」に基づいて設計・建築されたこちらの施設では、長年にわたって超越瞑想の国際教師養成コース(TTC)や女性のための瞑想コース(マザーディヴァイン・コース)が開催されています。私にとっては2019年~2020年にかけて開催されたTTCを修了して以来、4年ぶりの訪問。車を降りて施設を見渡した瞬間、なつかしさで胸がいっぱいになりました。
毎日が「祝福の雨」
タイの7月は雨季です。コース期間中の最高気温は平均31度くらい。ほとんどの日の天気は曇りや雨で、湿度は高く、何度か激しいスコールもありました。ですが、自然豊かなチャンタブリでの雨は心地良く、「祝福の雨」と感じられます。雨上がりに感じる涼しさや、たちのぼってくる木々の緑や花の良い香りは日々の楽しみのひとつでした。
親戚の集まりみたいにくつろいで
この「無敵のアジアコース」は2022年から毎年開催されているのですが、参加するのは今回が初めてです。参加者のほぼ9割がアジア人ということもあり、到着してすぐに親戚の集まりのような親しみやすさ、くつろいだ雰囲気を感じました。コース全体を包む親しみやすい雰囲気は、タイの土地柄や気候も一役買っているように思います。「世界は私の家族である(ヴァスダイヴァ・クトゥンバカム)」という古代インドの言葉(サンスクリット語)が心に浮かびました。
軽やかなエネルギーを感じる瞑想
コース中は毎日たっぷりグループ瞑想をおこないます。私がおこなうのは、TMの上位テクニックである「TMシディプログラム」。都市人口の√1%以上の人数が実践すると、その都市全体に肯定的な影響が広がり、暴力や紛争を鎮めることが可能であることが明らかになっています。
TMシディプログラムに関する科学的研究
「TMシディプログラム」には、「ヨーガのフライング」(瞑想中の心のインパルスによって身体が浮く)というテクニックが含まれています。「フライング」と言っても、多くの場合は「ホッピング」という感じなのですが、今回の参加者のみなさんのフライングはとってもダイナミック!みなさんの軽やかなエネルギーに影響されて、パワフルなフライングを楽しむことができました。それは、自分自身が限りない意識の海の中のひとつの波のように感じられる体験でした。
まさに「知識の祭典」
グループ瞑想の他にも、古代インドの音楽「ガンダルヴァヴェーダ」のコンサートを聴いたり、歌のレクチャーを受けたり、プールで泳いだり、近くの国立公園の滝に遊びに行ったり…まさに毎日が「知識の祭典」。さらにオプションで世界最古の医学「アーユルヴェーダ」のセラピーを受けた方もいらっしゃいました。
今回私たちがコース中に楽しんだ瞑想や、それに関連した医学、音楽、建築学などのさまざまな知識は、どれも古代に確立されたものです。しかし、私たちがよりすこやかに、より幸福に生きるためのこれらの知識は、長い人類の歴史の中で次第に用いられなくなってしまいました。私たちは古代の賢人たちが残してくれた知識をふたたび多くの人が用いることができるよう、お伝えしていきたいと考えています。
「無敵」とは「敵が存在しないこと」
現代の日本の社会で、西洋ふうの価値観や生活様式に慣れ親しんでいると、これらの知識は風変わりに映ることもあるかもしれません。でも、実際に知識を取り入れてみると、理にかなったものであることがわかります。このコースのタイトル「無敵のアジアコース」の「無敵」とは「敵をどんどんやっつける」ということではありません。文字通り、「敵が存在しないこと」を意味しています。瞑想を通して、自分の中のストレスを解消し、心の内側に平和を確立することで「敵が存在しない世界」「問題のない社会」を創造する——それが私たちの願いです。早くも次回の開催が楽しみなこのコース、いつかみなさまとご一緒できたらうれしいです。