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玩具箱の中、魔女探し

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別マガジン『瓶の中の蒼い国』から続く続きものです。絵本の御伽噺風の世界をテーマした自作曲集となります。それぞれの曲にちょっとあれなフレーバーテキストが付いています。気が向いたとき… もっと読む
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シリーズもの11曲目です。
エンディングになります。明るすぎず、シリアスすぎず…曖昧な曲になった気がします。テーマは旅の終わりと迷いです。煮え切らないはっきりしない中終わってしまった旅ってきっとこんな感じ。
以下この曲の物語。
「声に従い、魔女を求めて水面に触れた。おもちゃの浮かぶ湖面は静かに揺れている。…触れただけでは何も起こらないようだ。声のいう通り、湖の中まで入らなければいけないのだろう。肩

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10,塩人形の代弁者

何かに、迷った。

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シリーズもの10曲目です。
別シリーズの"潮風に称えられた戦士"のアレンジです。元曲が戦闘曲なのに対してこっちはゆるっとゆったりとした曲になりました。でも可能な限り盛り上げはする。
以下この曲の物語。
「玩具を拾いながら湖の畔に歩いていると、湖を覗き込むように佇む人影に出会った。背に先が三つ叉に裂けた槍のようなものを背負っている。近づくと、それは人の形をした白い彫像であることに気が付いた。手の皺ま

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09,マグナ・マーテルの涙

何かに、迷った。

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シリーズもの9曲目です。
シリアス強化週間()に書いた曲です。私の思う王道シリアス、王道の盛り上げ方、王道ファンタジーのイメージで書きました。もちろん、絵本の中のファンタジーのイメージです。
以下この曲の物語。
「流れる水を追いかけて、水道橋を辿り森を抜けたその先には湖が広がっていた。湖面には玩具が浮かび波に揺られ、カチカチ音を鳴らしている。
けん玉、毬、錻力の人形、風車。どれもこれも覚えがあるモ

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08,積木の戦士

何かに、迷った。

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シリーズもの8曲目です。
シリアス強化週間()に書いた曲です。変拍子の後にシリアスなメロディを流す…ある意味自分らしい曲になりました。最近書いた曲の中では特にお気に入りの一曲です。
以下この曲の物語。
「水道橋の上からガラガラと音を立てて落ちてくる影がいくつかあった。最初は水に混じって我楽多が落ちてきたのかと思った。山となったそれらは、繋がり塊となり四肢をなして人の形となった。錻力の鎧を纏い、かち

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07,我楽多の水道橋

何かに、迷った。

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シリーズもの7曲目です。
汚れてぼろぼろになった積木や廃材で作られた水道橋をイメージして書いた曲です。出足は水の爽やかさを出しつつ、サビではごちゃごちゃ感満載にどんどん盛り上げていきます。水道橋というと私は古代ローマのものを思い浮かべます。美しい見た目とその機能性がとても魅力的で大好きな構造物の一つです。
以下この曲の物語。
「街へ水を渡すために架けられた水道橋。この御伽噺の街にも水道橋は架けられ

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06,魔女の都ログキール

何かに、迷った。

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シリーズ曲6曲目です。
街イメージの曲です。癖は少なめにサッと聞ける曲になったと思います。古都って感じですかね。少しじめっとした空気が流れる夕日の街イメージです。
以下この曲の物語。
「視界に広がる夕陽の中に石造りの家々が浮かび上がる。隧道を抜けた僕を待ち受けていたのは、愛する御伽噺の古都だった。
この街は僕がかつて本が擦り切れるまで繰り返し読み、愛した物語の街のイメージそのものだ。
日に焼けた家

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05,人形騎士ガラクノウ

何かに、迷った。

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シリーズもの5曲目です。
少しだけ戦闘曲風です。サビの後ろで流れるハンドクラップがお気に入り。見た目ばかり気合の入った陶器人形の騎士。硬い質感とは裏腹に、その動きは軽やかだった。
以下この曲の物語。
「水浸しの隧道。ここまで一人落ちてきたように感じていたが、どうやら今回の旅仲間はちゃんとついてきているようだ。
僕の左肩にじんわりと、暖かみを感じる。視線を向けると小さな白衣を着たテディベアが肩の上に

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04,後悔響く隧道

何かに、迷った。

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シリーズもの4曲目です。
別シリーズ"瓶の中の蒼い国"より"君はこれを檻と呼ぶ"のアレンジになります。
原曲より重く、深い場所を進むイメージで書いています。隧道に反響する間延びした鈍い音、心のどこかに刺さる思いをテーマにしています。
以下この曲の物語。
「旅は彼女が僕の頭に手をかざした途端、始まった。鈍い音が頭の中を反響する。意識が自分の内側に沈みこんでいく。確固たる意思はドロドロに溶けて、内側に

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03,魔女の身中へ杖返し

何かに、迷った。

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シリーズもの3曲目です。
前回と前々回の曲の雰囲気を引き継ぎつつ、魔女らしさ強めの曲を書いてみました。飄々としたつかみどころのない強い魔女様が淡々と歩いてきて、気が付いたら後ろにいる…そんなイメージの曲です。
以下この曲の物語。
「彼らは僕の力を"魔女様からの贈り物"と呼ぶ。すべての元凶だと思われているあの杖の話をして以来、研究者たちは僕に杖を与えた魔女様にご執心なのだ。
世界を僕にとってのテラリ

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02,玩具箱探検隊

何かに、迷った。

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シリーズもの2曲目です。
かっこよく、それでいてちょっと胡散臭く、探検隊のテーマ曲イメージで書きました。戦闘曲という程ではありませんが、程よく激しく、華やかな曲になったと思います。…今から思うと、この曲がこのシリーズ全体の雰囲気決めた気がします。
以下この曲の物語。
「彼ら曰く、この世界に直接影響を与える僕の力を解明する事がこの世界を解き明かす確実で最短の方法だという。それはそうだろう、僕の思考は

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シリーズもの1曲目です。
別シリーズの"瓶の中の蒼い国"から、続きものになっております。
物語の始まりを意識してあまり激しく盛り上げる事はせず、これから何が起こるのか想像を掻き立てるような先の読みにくい曲を目指しました。
瓶の中に閉じ込められた世界。住人達はもちろん、閉じ込めた張本人もこの瓶から離れる事は出来ない。
以下この曲の物語。
「産み落とした研究者たち。僕の目的の為、探求し、研究し、ただこ

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