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内科よりの救急集中治療医。基本ケースレポートベースにまとめておりますがたまにrevie…

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内科よりの救急集中治療医。基本ケースレポートベースにまとめておりますがたまにreviewをまとめてます。日立の赤字部門。

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  • snap diagnosis マガジン📖

    • 11本

    診察、画像で診断に迫れるものを集めました💡

最近の記事

臨床推論 Case190

Intern Med. 2020;59(5):711-714. PMID: 32115519 【主訴】 65歳 男性 【既往歴】 高血圧症 慢性腎障害 【現病歴】 ■ CKDがありX年1月にCre1.90 8月にCre2.74になり腎臓内科に紹介受診された. ■ 受診時Cre3.70と上昇傾向でびまん性の甲状腺腫大あり. ■ 精査目的で入院となった. 【現症】 ■ 採血は以下の通りでIgG4高値と甲状腺機能低下症あり. ■ CT:顎下腺腫大, 甲状腺腫大, 腎萎縮あ

    • 臨床推論 Case189

      Front. Med. 11:1390180. 【症例】 27歳 女性 【主訴】 色素沈着 【現病歴】 ■ 2年前から続く首, 両前腕, 手背の色素沈着と痒みを伴う皮膚病変を主訴にゴンダール大学病院を受診された. ■ これらの症状は日光により悪化していた. また, 徐々に固形物を飲み込むことが困難になってきた. 下痢の既往はなく, 精神状態や行動異常はない. ■ 薬物療法の既往はなく, 結核治療歴もない ■ 経済的理由から主にトウモロコシとミレットで作られた食事をとって

      • 臨床推論 Case188

        Cureus 16(7): e64707. 【症例】 50歳 女性 【経過①】 ■ 子宮類内膜腺癌 GradeⅡに対して子宮と付属器摘出+ケモ+ホルモン療法施行された. ■ 2年後のフォローCTで臍部に2cm大の結節あり. What’s your diagnosis ? 【診断】 類内膜腺癌の臍部への転移(シスター・メアリー・ジョセフ結節) 【経過②】 ■ 臍部の生検から類内膜腺癌を認めた. 他に肺と腹膜に転移・播種病変を認めた. ■ 患者は緩和的化学療法を受けてい

        • 臨床推論 Case187

          Contemp Clin Dent 2017;8:496-500. PMID: 29042743 【症例】 21歳男性  【主訴】 歯肉の痛み 【現病歴】 ■ 4日間続く歯肉の痛みのため緊急受診された. ■ アシクロビルを内服したが改善なし. ■ ストレスの多い仕事をしており, モデルとして働いており, ダイエット中であった. 【現症】 ■ 診察:口臭あり, 上顎中切歯, 上下顎側切歯および犬歯の頬側に限局した発赤腫脹した歯肉を認めた. また歯肉辺縁に沿った偽膜形成

        臨床推論 Case190

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          臨床推論 Case186

          A case report. Heliyon. 2024 Mar 22;10(7):e28469. PMID: 38560267 【症例】 76歳 中国人男性 【現病歴】 ■ 4週間前に発熱で近医を受診し, CTで肺炎ありCOVID19-PCRが陽性であった. ■ 約2週間のピペラシリンとレボフロキサシンで治療し退院した. ■ 退院後10日目に痛みを伴う頸部腫脹が出現し39℃の発熱あり. ■ CTで両肺にびまん性粟粒結節, 斑状陰影が認められ, 左上葉に点状石灰化が認めら

          臨床推論 Case186

          肺浸潤性粘液性肺腺癌のメモ

          Insights Imaging. 2021 Nov 17;12(1):169. PMID: 34787725 【背景】 ■ 肺腺癌(LADC)は肺癌の最も一般的な組織型である. CT上, 様々な所見を呈し, 時に非閉塞性の局所的または広範な肺の浸潤影を示すことがあり, 通常は肺炎と誤診される. このタイプのLADCは肺炎型LADC(PLADC)としても知られている. ■ これまでの研究では, PLADCは粘液性組織亜型が優位な細気管支肺胞上皮癌(BAC)に相当することが示

          肺浸潤性粘液性肺腺癌のメモ

          臨床推論 Case185

          Respir Med Case Rep. 2024; 51: 102086. 【症例】 既往のない80歳 男性 【主訴】 発熱 咳嗽 【現病歴】 ■ 1.5ヶ月続く咳嗽と呼吸困難で受診された. 発熱や悪寒, 鼻汁, 寝汗, 消化器症状, 泌尿器症状は否定. しかし, 過去1ヶ月で4kgの体重減少と食欲低下を訴えた. 患者は非喫煙者. 慢性肺疾患の既往なし, ペットなし. 2ヶ月前にドバイに旅行し, 毎年アメリカに旅行している. ■ 患者は2週間前に外来を受診し, 両側

          臨床推論 Case185

          臨床推論 Case184

          Exp Ther Med. 2017 Jul;14(1):373-376. PMID: 28672941 【症例】 31歳 女性 【現病歴】 ■ 40日間の無月経と27日間の腹部膨満を主訴に2015年12月に中南大学湘雅第二医院に入院した. ■ 6日前に地元の病院を受診し, CTスキャンで肝臓腫瘤が発見されていた. 【既往歴】 帝王切開分娩歴 絨毛性疾患:子宮内掻爬術治療した 【現症】 バイタル:血圧117/68 mmHg, 心拍数93回/分 血液:Hb10.9

          臨床推論 Case184

          臨床推論 Case183

          Oncol Lett. 2018 Feb;15(2):2529-2533. PMID: 29434969 【症例】 29歳男性 【主訴】 発熱 右上腕疼痛 【現病歴/現症】 ■ 6ヶ月にわたって右上腕の疼痛と4ヶ月の発熱を主訴に北京協和医院を受診した. ■ バイタル:体温37.8℃, 脈拍112/分, 血圧89/56 mmHgを認めた. ■ 診察:表在リンパ節腫大はなく, 脾臓は肋骨下に触知した. ■ 血液検査:汎血球減少を認めた.sIL2受容体は高値だった. ■ 腹部

          臨床推論 Case183

          臨床推論 Case182

          Surg Case Rep. 2021 Feb 15;7(1):47. PMID: 33590344 【症例】 23歳女性 【主訴】 腹痛 【既往】 クラミジア感染症 骨盤内膿瘍 子宮内膜症 【現病歴】 ■ 以前他院で骨盤内膿瘍の治療を数回受けていた. CTガイド下ドレナージが行われ症状は改善した. 血性膿性の排液を認め, 培養検査でEscherichia coliは検出されたがクラミジアは検出されなかった. 骨盤内膿瘍の治療中に行った尿検体のPCRではクラミジア感染

          臨床推論 Case182

          臨床推論 Case181

          Clin J Gastroenterol. 2018 Aug;11(4):338-342. PMID: 29417387. 【症例】 50歳男性 【主訴】 右上腹部痛 【既往/治療歴】 十二指腸潰瘍 【現病歴】 ■ 前日からの右上腹部痛を主訴に来院した. 痛みは徐々に増強し, 心窩部と右肩に広がり, 食事ではなく呼吸に伴って変化した. 発熱や消化器, 泌尿器症状はなかった. 既往歴は40歳時の十二指腸潰瘍. 妻以外との性交渉や性感染症の既往は否定した. 【現症】

          臨床推論 Case181

          臨床推論 Case180

          Cureus 16(5): e60260. 【主訴】 呼吸苦 【現病歴】 ■ 1か月前から徐々に労作時呼吸困難が出現し受診した. 症状は徐々に悪化し, 日常生活に支障をきたすようになった. 胸痛, 咳嗽, 発熱, 体重減少などの随伴症状は認めなかった.近医で胸部X線で右側胸水貯留を指摘され, 精査目的で当院を紹介受診した. 【現症】 ■ バイタルサイン:血圧 130/80 mmHg, 心拍数 72回/分, 呼吸数 18回/分, 室内気での酸素飽和度 96% ■ 身体所

          臨床推論 Case180

          臨床推論 Case179

          J Nucl Cardiol. 2013 Dec;20(6):1184-5. PMID: 23979819. 【症例】 80歳男性 【既往/治療歴】 心筋梗塞 【現病歴/現症】 ■ 発熱, 悪寒, トロポニン上昇を主訴に紹介受診された. ■ 3週間前に当院で左回旋枝(LCX)と左前下行枝(LAD)に2回に分けて複雑な冠動脈インターベンションが行われていた. ■ 血液でCRP, プロカルシトニン上昇あり. ■ 初診時の心電図は以前の心電図と比べて著変なく, 心エコー検査で

          臨床推論 Case179

          オウム病のまとめ

          Medicine (Baltimore). 2022 Dec 16;101(50):e32117. ■ 中国の病院でメタゲノムネクストジェネレーションシーケンシング(mNGS)で診断されたC psittaciを解析. ■ 重症20例, 非重症15例を比較. 重症患者の方が他の病原体の複合感染が多かった. ■ 基本データの比較 ■ ラボの比較 ■ 画像の比較 ➡︎ コンソリデーションが主体である ■ 症例 (A)3日間発熱を呈する67歳女性、左下葉に広範なcons

          オウム病のまとめ

          臨床推論 Case178

          AIM Clinical Cases. 2024;3:e231027. 【症例】 37歳 健康な女性 【主訴】 指の痛み 【現病歴】 ■ 2日前から左示指に突然発症した激痛を伴う腫れと発赤を主訴に救急外来を受診した. 外傷歴なし. 【現症】 ■ 診察では, 末節骨を中心に腫脹が見られた. ■ DIPに著明な圧痛を認めた. 波動は触れない. ■ 赤沈40mm/hrと上昇しており, その他は正常であった. ■ Xpは以下の通り. What’s your diagno

          臨床推論 Case178

          臨床推論 Case177

          J Med Case Rep. 2018 Feb 5;12(1):27. PMID: 29397796 【症例】 33歳 白人男性 【主訴】 胸痛 呼吸苦 【既往/治療歴】 なし 喫煙:0.5箱/day  飲酒:なし  違法ドラッグ:なし 【現病歴】 ■ 前日から急に発症した胸痛と呼吸困難を主訴に来院した. ■ ゴミ袋を持ち上げた時に胸痛が出現し, 痛みは鋭く, 持続痛で背部への放散を伴う痛みであった. ■ 節々の痛みと悪寒もあったが, 発熱・咳嗽・喀血・体重減少は認

          臨床推論 Case177