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ルフィ名言特別編(Vol.38)「つまらん正義感で命を無駄にするな!!!意義のない戦いもある!!!(ゲンさん)」

ベルメールと喧嘩して、ゲンさんの所へ家出したナミは、ベルメールの娘になった経緯をしる。ちょうどそこにノジコが迎えにくるのだが、時を同じくして、アーロン一味が島に上陸する。人間の10倍の腕力があり、有名な魚人でもあったアーロンに、一瞬にして村は制圧されてしまう。

一月当たり大人一匹10万ベリー、子供一匹5万ベリーの”奉貢”を出さなければならず、犠牲者が出なかったことで、今は耐えるしかなかった。そして、村のはずれにある貧しいベルメールの家も見つかってしまい、アーロン達が迫る。

ナミとの仲直りの為に、気分良く豪華な食事を用意していたベルメール。家計に大打撃ながらも、二人の帰りを楽しみに待っていた所に、ドアをノックする音がする。
異常を感じていた元海兵のベルメールは、アーロンが入ってきた瞬間、アーロンを張り倒し、口に銃を突きつける。しかし、誰も慌てず笑っていると、「何がおかしい!?」とベルメールが聞くと、ノコギリサメの魚人であるアーロンは銃口を噛み砕き、

「てめェら下等種族の非力さよ」

と、ベルメールの攻撃をものともしない。
慌てて帰ってきたナミとノジコが見たのは、ボロボロに痛めつけられるベルメールだった。村のドクターは二人を止め、ベルメールはその化物じみた強さに死を覚悟し、二人のことを思う。

そんなベルメールへの、ゲンさんの今回の名セリフ。

「バカモン!!ベルメール!!!」
「つまらん正義感で命を無駄にするな!!!意義のない戦いもある!!!」
「金で解決できる問題もある!!!」
                  出典 ONE PIECE/尾田栄一郎 集英社

その言葉にアーロンも攻撃を止め、「金さえ払えば無事だ」と話をする。

この回想シーンは、もし今本編に掲載されるとしたら、1年はかかってしまうくらいの濃度だと思いますが(笑)、この頃はシンプルに展開して行きます。しかし、シンプルが故に、深いテーマが描かれていると思うので、次回が回想シーンの締めの名言に区切らせて頂きます。

Vol.33でお送りした「死んでしまっては全てが終わる!!私が死んでも戦うことをやめるな・・・!!!」というゲンさんの名言がありましたが、特にこのシリーズでは「死なない」ということを重点に描かれています。どんな理由であれ、「生きる為に戦う」ということがテーマになっています。だから、8年間、アーロンの支配を受けても、生きることを第一にしているのです。

しかしそれは、奴隷になってでも生きるという意味ではありません。人間として、プライドを持って生きるのです。アーロン達がきたとき、誰も犠牲が出なかったので、ゲンさんは「今はまだ耐えろ」と言います。つまりそれは、その時が来たら、命を賭けてでも戦うという覚悟があります。「意義のない戦い」とはつまり、「無駄に死ぬための行為」ということです。どんなに憎くても、正義感があっても、命を無駄にしてはいけない、というメッセージが込められているのではないでしょうか?

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