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LinkedIn(リンクトイン)が、これからの人材採用に必須だという理由

 「とにかく、採用目標の達成が厳しくなってきた」 ──  多くの採用担当者から、 このような声を聞くようになった。2020年は採用を抑え気味にしていた企業が多かったが、2021年に入り、採用市場が再び加熱してきている。

 特に年の後半に入ってからの採用活動状況は、さらにその勢いを増すばかりだ。これ以降の各種統計にも表れてくるだろうが、多くの会社がさらに求人数を増やしている。エンジニアなどの特定職種については「超」売り手市場になっており、もう採れる気がしない、と戦意喪失気味になってしまっている人事担当者を何人も知っている。


短期的でしかない採用戦術がもたらす悲劇

 こういった問題の根底には、多くの企業がずっと「短期的な」採用戦術しか取ってこなかったという事実が存在する。採用メディアを使うにせよ、人材エージェントを使うにせよ、とにかく「今すぐ転職できる/したい」人だけを追ってきたという背景が大きいのだ。

 もちろん、採用目標達成のために「今期中に◯人」を採り切るという結果を追わねばならないという事情もあるだろう。しかし、単にそれだけでは、人材採用に関する「リソースやポテンシャルの積み上げ」にはならない。

 短期的な成果だけを求めていると、常に自転車操業、そして焼き畑農業的な活動に終始してしまう。瞬間的なチャンスだけを狙うから、一か八かということになる。求める人を採用できるかどうかは、「運」による要素が大きい、そのような状況を自ら招いてしまっているのだ。


 もちろん、人材採用業務からは、どうしたって「運」という要素は完全には排除できない。求職者にはそれぞれ大事な人生があるのだし、タイミングだって重要だ。ライバル企業の動向や実際の動きにも大きく左右される。ほんの少しのきっかけで、結果は大きく変わってしまうのだ。それが人材採用という業務だ。


長期的に「自社のファン」を増やすことの重要性

 しかし、だからこそ、もっと戦略全体に長期的な視点を取り入れ、できるだけ「運」に頼る要素を減らさねばならない。そうすれば、市場の採用ニーズの上下にいたずらに翻弄されてしまうという悲劇も減るだろう。

 それは、平素から、「自社のファン」を増やし続ける活動を徹底する他ない。それが唯一、永遠の自転車操業から脱出でき得る手段だといえる。


 確かに、これだけ採用市場が逼迫してくると、今期の目標を追うだけで精一杯になってしまう。しかし、今こそ「ファンづくり」に手を付けておかないと、この先、ずっと同じことを繰り返すことになってしまう。

 この先、日本国内における労働人口は減少の一途をたどる。特に、若者の割合はさらにどんどん少なくなっていくのだ。もし今、人材が採用できないというのであれば、将来は、もっと採用できなくなっていることは想像に難くない。

 今後も景気変動はあり、それによって採用マーケットも影響を受け続ける。しかし、そういった短期的な変動に関わらず、長期的にかつ構造的に、「人」がどこにもいない、そんな時代がもう目の前に来ているのだ。


 だからこそ、現場で日々の目標を追わねばならない採用担当者はともかく、経営者であるなら、今こそすぐに手を打っておかねばならない。もう既に地方では現実になっているが、商品やサービスには根強い需要があるのに、「人」がいないという理由で事業を継続できない、そういう会社が続出しているのだ。

 モノを売るよりも、人を採用する方が難易度がはるかに高い。そういう時代を現実的に見据え、正しく対応して生き残るための手段を考えねばならない。


「ソーシャルリクルーティング」の時代

 「自社のファンを増やす」、まさにこの要素こそが、最近頻繁に聞かれるようになった「ソーシャルリクルーティング」のキモの部分だといえよう。

 ファンづくりは、一朝一夕には実現できない。大量に広告投下をしたり、一方的なプロモーションをいくら増やしたところで、本当の「ファン」というものはなかなか増えないものだ。採用広報は重要だが、今までの自社の広報活動は、本当のファンづくりに寄与してきたといえるのか、一考の必要があると思う。


 欧米や一部のアジア諸国は日本よりもはるかに先を行っており、SNSをフルに活用したソーシャルリクルーティングがもうあたり前の世界になっている。そしてその事実上の共通プラットフォームになっているSNSこそが、LinkedIn(リンクトイン)だ。

 リンクトインのグローバルでの成長速度はものすごい。ついこの間「ユーザ数が7億人を突破」という発表を聞いたと思ったら、最新の発表では、すでに7億7,400万人に達しているとのこと。毎日30万人にのぼるペースで新規登録者が増えているとのことだ。

 そして、過去にいろいろな経緯があったものの、日本国内においても、最近ようやくリンクトインが盛り上がりを見せつつある。昨年までと比べ、コンテンツを投稿する人もかなり増えてきており、アクティブさが加速しているのが実感できる。実際、採用活動もかなり活発に行われている。


リンクトインが人材採用に有効な理由

 SNSは、今や多種多様なものが存在する。しかしその中で、なぜリンクトインが、人材採用や転職領域においてグローバルで標準になっているのだろうか?

 まずは、「信頼性」だ。リンクトインは実名性であり、しかも、かなり詳細に職歴や実績を記載する。SNS採用といえばツイッターでも一部の採用活動は行われているが、匿名性の壁に阻まれてしまい、残念な結果に終わることも多い。

 そして、「オープン性」。リンクトインはインターフェースが少しFacebookに似ているので混同されやすいが、アルゴリズムは全く違う。Facebookが「身内」のためのコミュニケーションを志向するのに比べ、リンクトインでは、新しい出会いを促進するための仕組が多く導入されている。外へ外へと、新しいネットワークが広がっていくという世界観だ。

 さらに、元々が趣味のためのSNSではなく「ビジネスSNS」ということもあり、非常に優秀なビジネスパーソンの登録が多い。リンクトインでは投稿を閲覧した人の属性を見ることができるが、僕の投稿をサンプルにすると、以下のような人々が見に来てくれていることが分かる。


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 リンクトインは、日本では普及が少し遅れてきたが、グローバル全体の大きな動きにこれ以上日本だけが逆らえる訳もなく、今後の普及はますます加速していくと予想される。

 このプラットフォームにおいて、きちんと会社のブランディングを確立させ、さらにはアカウントを運用する「個人」としてもきちんとセルフブランディングをすること。まさにそのことこそが、会社のファン、そして「自分のファン」を増やし、長期的な採用を実現させることになる。そしてそれは、自分自身のキャリアにもなる。

 やるなら今、まさにそういうタイミングであることは間違いない。


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