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令和の虎 受験生版【アキーノさん1】国を強くするには移民受け入れ?

今回は、ここ最近で一番、見ていて「おいおいおいおい〜」となった回に、ツッコミを入れていきたいと思います。

受験生版タイガーファンディングのこちらの回です!

アメリカからリモートで虎に挑む。言語学の修士号を取得し、言語を通して社会貢献したい!【アキーノ 一菜】[44人目]受験生版Tiger Funding

■志願内容

まず簡単に、志願内容を説明します。

おそらく初めての、リモートビデオ通話による志願回だと思います。
日本人でアメリカに移住し、現在もアメリカのフロリダ在住のアキーノさんという方です。バリスタとして働きながら、今現在大学3年生で言語学を学んでいるとのこと。そして、そのまま大学院修士に行きたいので100万円融資してほしい、というプラン。

上記サムネからもわかるように、現地で結婚した旦那さんが逮捕され離婚した過去があり、お金に余裕がないようです。

大学院で学んだ後は、英語を教える先生になって社会に貢献したいと。
アメリカで移民に英語を教えるか、あるいは日本に帰ってきて大学教授になって英語を教えるかの2つを考えている、ということでした。

前もいましたよねー。TESOL(ティーソル)学びたいって方。
TESOLは「英語を母語としない学習者へ向けた英語教授法」のことらしいです。

大学教授としてそれを学問的に極めていきたいならまだしも、「実際英語教えるのに、別にTESOL学ばなきゃ教えられないわけじゃないよね」っていう前もやったやりとりを繰り返して、、、うん、ここまではよかった。

■国を強くするには移民を受け入れるべき?

虎の一人から「アメリカや日本で英語を教えた先に、何か思い描いている未来があるんですか?」と問われた志願者さん。

日本で教える場合に思い描いている未来は、日本がもっと移民を受け入れるようにすること。以前に、スペイン語の恩師に『国を強くするには移民を受け入れる体制を国が作ることが一番重要』と教わった」と語り始めました。

ちょいちょいちょいちょーーーい!!!

ちょっっっと待ってください。
今現在もアメリカにお住まいなのに、どんどん移民を受け入れている地域がどうなっているのかご存知ない!?
そして虎側も誰もこのことに突っ込まない!?

ちょっとこれはあまりにも現実を知らないまま、それを理想と考えちゃっているのではないでしょうか。

まず、アメリカは移民が「新大陸だー」と乗り込んでいって作った国家ですから、日本のように昔から同じ民族が住み、長く一つの国家として続いてきたところと、同じように語るのがそもそも無理があります。

そしてその上で、現状メキシコに接しているアメリカ南部の州は、バイデン政権になってから移民が大量に押し寄せてきて、大問題になっています。

アメリカの移民の現状を知らない方はこちらの動画を見てください。

南部のテキサス州やアリゾナ州は、中南米から北上してきた移民が大量に来て困り果てています。
まず不法移民は治安が悪くなりますし、正当な手続きで移民が入ってくる場合も、現地の人の職が奪われたり、もっと賃金安くても働きますという人が増えることによって賃金が下がったりしてしまうわけです(日本の技能実習生制度もまさに賃金が上がらない原因の一つです)。また生活習慣や文化の違いなどで、生活で揉めるケースもたくさんあります。

そういった混乱がひどいので、南部の州は国レベルで対応してほしいとずっと訴えてきましたが、主に民主党系の方々が「移民受け入れバンザーイ」派なので全然聞き入れてもらえなかったんです。

で、テキサスやアリゾナはどういう戦略に出たかというと、ワシントンDCやニューヨークなど「移民受け入れバンザイ」派の民主党知事のところに、「じゃあ移民送るんで受け入れよろしくっす」とバスで移民を送りつけ始めたんですよ。笑

とまぁそんなこんなで、トランプ政権で作ったメキシコ国境の壁を、バイデン政権になってやめてしまってから、このようにアメリカ南部は大混乱状況なわけです。

移民の受け入れに賛否両論あるのは議論する必要があるにしろ、「移民が来れば国が強くなる」というのはあまりに現実を知らないお花畑な考えだと思わざるを得ません。

■移民を受け入れれば経済的に発展する?

令和の虎の話に戻ります。
「移民を受け入れれば経済的に発展する」といった話を志願者さんはしていますが、ここも認識を改めてほしい。
移民受け入れは経済成長を抑制します。

この話は三橋貴明さんが何度も説明してくださっているので、ブログなり動画なりを参照してほしいです。

経済成長と移民
https://ameblo.jp/takaakimitsuhashi/entry-12329022701.html

経済成長とは、インフレギャップ(総需要>供給能力)の状況で、生産性向上のための投資により、ギャップを埋めようとしたときにおきます

 移民という外国人労働者の投入は、生産性向上ではありません。しかも、大抵のケースで経営者は「安く雇う」ことを目的に移民を雇用するため、国民の実質賃金の伸びは抑制されます

 国民の実質賃金が増えないと、総需要が十分に膨らまず、生産性向上が必要となるインフレギャップの圧力は弱まります

 すなわち、移民は経済成長を抑制します

https://ameblo.jp/takaakimitsuhashi/entry-12329022701.html

要するに、機械を導入するなどして今より効率よく生産できるようにすることが生産性向上なわけです。経済成長するときには、こういった投資がさかんに行われます。しかし、移民が入ってくることにより、安い賃金で使える人が増えてしまって、経営者が投資する気持ちが減退してしまうんですよね。

というわけで、ぜひ志願者さんも虎の方々も視聴者さんも、ここのところをもう一度考え直してみてほしいです。

あともう一つだけおまけに言うと、日本人が英語もっとしゃべれれば移民が来やすくなるといった話もしていましたが、「日本に来るなら日本語しゃべれ」と普通に思っちゃいました。郷に入っては郷にしたがえ、ですよ。

この回は、続きの部分でも非常にツッコミたい箇所がありましたので、次回に続きたいと思います。

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