「それ」は決して走らない
近くの川沿いを走っていたら橋の向こうから筋肉隆々の青年が歩いて来るのが見えて、その胸を張った歩き方が正にオードリーの春日さんのそれだったので「お、春日さん」と心の中で呟いた。ただその青年には一つだけ本人と全く違うところがあって、兎に角歩くスピードが速い。大股でずんずんと渡って来る。背筋はぴんと真っすぐ、Tシャツがはち切れんばかりに胸を張って、意識しているのかいないのか、すれ違う人達に見せびらかしているのかいないのか、ずんずんずんずん歩いている。
春日マン(勝手に命名)は橋を渡