Kimono Learning Book

着物に関する基礎知識から、普段書かれていない裏話までを書いています。 着物って着る側で…

Kimono Learning Book

着物に関する基礎知識から、普段書かれていない裏話までを書いています。 着物って着る側でベテランでも知らない、売り子さんでも知らないことが裏には山ほどあります。 そんな事から、今から恥ずかしくて聞けないような基礎の基礎の基礎まで色々書いています。

マガジン

  • 着物の基礎知識(初歩の初歩から裏の話まで)

    ここでは、あまり他人には聞けない着物に関する初歩的なことを記事にしています。本当に初歩的で生地の材質の話などを書いています。

最近の記事

ちょっと小話シリーズ4「着物業界も仕入れ値が上がり続けている」

久々です。 かな~り久々です。 コロナで各所ほとんど(一部の業界は除く)やられてしまって、もちろん、今回の件で倒産した着物屋さん(主に個人でやられていた方)もかなりありました。 まあ、「ました」と言ってはいますが、これからも倒産していくでしょう。 そんな状態の上に、最近は仕入れ値があがり続けているのが現状です。 まあ、もちろん、中古でよいなら安く探すことは可能ですが、それもそこまで大量には出ないし、出たとしても、昔のものは使えなかったり、使い勝手が悪かったなどあります。 和

    • ちょっと小話シリーズ3「購入したら色がちがう!」

       またまた、小話です。  今回は着物などをネットで販売する際に起きるトラブルの話。  ネットで購入すると、写真と色がぜんぜん違った!と言ってトラブルになることがけっこうあります・・・。  まあ、確実に違いすぎるものを除いて、色合わせをしていてもそう言われるケースもあるんですよね。  この「色」によるトラブルはいったいどうして起こるのか?という話を今回は書いていきます。  もともと、着物は生地に光沢があることが多いです。  この光沢が曲者で、またちりめんの生地だと、

      • ちょっと小話シリーズ2 「名古屋帯のサイズ?」

         最近は動画編集の仕事や、アドバイス、その他、様々な内容を指導や編集代行、果ては動画内で使う簡単なBGM作りなどをしています。  すでに何やっている人なのかわからない状態になりつつありますが、こんなご時世なので、周りが少しでも儲かるようにと動いております。  (もちろん、皆のため!なんて言いません。周りが儲かれば自分も儲かりますので・・・それを狙って動いております!)  と、関係のない話から入りましたが、今回はちょっと面白いものを見つけてしまったので、その事について書き

        • ちょっと小話シリーズ1 「フリマアプリで着物生地や反物を売る人買う人のお話」

          コロナウィルスの影響で、長々と更新できませんでした。 さて、コロナウィルスの影響もあり、着物業界の売り上げは爆下がりのようですね。 まあ、現代の着物というのは「娯楽」ですから、たしかにこういった影響は受けやすいと思います。 で、私はというと、現在は呉服屋さんのデッドストックなどを少しでもお金に変えたい!という依頼が多いので、特に「反物」を売りさばくことを中心に活動していました。 とはいえ、販売指導と監督みたいなことをしていただけですので、たいしたことはしていなかったの

        ちょっと小話シリーズ4「着物業界も仕入れ値が上がり続けている」

        マガジン

        • 着物の基礎知識(初歩の初歩から裏の話まで)
          18本

        記事

          着物基礎知識 番外編1「今から着物販売を考えている方へ」

          ※この内容はあくまで1個人的な経験をもとにした考え方ですので、業種などによって差が出ると思います。いまから販売関連を始める方の参考になればというつもりで書いています。 1 まずは必要な仕入れ数。 着物販売を始めるにあたり、とても重要(というか、すべての小売業において当たり前なのですが・・・)なのが「仕入れ」です。  結構安易に考えて始める方がメルカリなどの台頭により多くなりましたが、それで生活できるまで売り上げを上げようとするとした場合、あとから問題になる内容になります。

          着物基礎知識 番外編1「今から着物販売を考えている方へ」

          着物基礎知識14 「付下げと訪問着」

          今回の基礎知識は「付下げ」と「訪問着」の違いとその考え方について書いていきます。 ■付下げと訪問着について 訪問着が誕生したのが、大正時代です。  当時、三越が発売した「訪問服」という華やかなパーティなどにも映える絵羽がらで1枚絵を着物にしたようなものが基礎になります。  大正と言えば、江戸時代から明治、そして大正という流れの中、西洋文化を取り入れ、派手な社交界が最盛期の時期です。  それまでは基本、質素倹約が主体の考え方でしたから、着物もそこまで派手はものはありませ

          着物基礎知識14 「付下げと訪問着」

          着物知識13 「着物の種類 小紋」

          今回は「小紋」について書きます。 小紋と一口に言っても、けっこう細かいんです。 そして「小紋」という言葉が付くものはカジュアル!という覚え方をしていると、とても混乱します。 ということで「小紋」についてお話します。 そもそも、小紋というのは「着物の模様が上や下などに向いている総柄のもの」を言います。 まあ、総柄ではない場合もありますが、ようは、生地を見た時点で生地に向きが存在しない模様ということですね。 ちなみに付下げ(つけさげ)などの礼装用のものは、着物に仕立て

          着物知識13 「着物の種類 小紋」

          着物知識12 「着物の種類 紬編(ちょっとした裏話あり)」

          第12回はやっと着物の種類のお話をします。 だいたいの方はご存じでしょうが、一応基礎知識ということで書いておきますが、そのかわりちょっとした裏話も混ぜておきます。 紬(つむぎ)とは 糸を先染めして、織りによって模様を表現している着物です。 代表的な紬としては大島紬、牛首紬、結城紬などがあります。 ・大島紬 超有名で一時期は絶大な人気を誇った紬です。本当の本場物は鹿児島(ちなみに鹿児島のものと鹿児島の奄美のものでは、商標のマークなどが違います)の商標などがついていま

          着物知識12 「着物の種類 紬編(ちょっとした裏話あり)」

          着物知識その11 「着物の保管」

          第11回目は着物の保管について書いていきます。 こちらも、結構多い案件で、保管が難しいという話を聞きます。 また、保管中に胴裏が黄変した!などのトラブルもありますので、今回は少し保管方法や、なぜそうなるのかについて説明していきます。 1 そもそも保管の仕方がわからない。 そもそも保管の仕方がわからないという方が結構多いです。 なにに注意すればいいのかなどもよくわからないという人が多いので説明していきます。 とにかく、着物の一番の敵は極端な乾燥と湿気と酸化です。

          着物知識その11 「着物の保管」

          着物知識その10 「着物を自分で着れるようになるためにはの本音」

          第10回目です。 今回は「着物を自分で着れるようになるためには」どうすればいいのか?という部分を、掘り下げていきます。 商売上の建前は抜きの内容を書きます。 1 着付けを習う必要はあるのか?これは「あります」と言いいたいところですが、実際は「必要ありません」。 というのも、最初から着付け教室などに行くことは、あまり必要ではないのです。 昔は情報が少なかったし、母親などがそこまで着物に詳しくない場合は、誰かに習わないといけませんでした。しかし、このネット社会において、

          着物知識その10 「着物を自分で着れるようになるためにはの本音」

          着物知識その9 「着物のルールに自由はないのか」

          今回は着物の着こなしについて良く聞かれることを含め、すこし時代背景から、着物のルール触れていきます。 1 着物にルールはあるのかこれはあるようで無いです。 というのも、これに関してはすこし時代背景から書いていきます。 まず、着物のルールを守りなさい!という言い方は間違いです。 伝統がとか言う方もいますが、基本、そういう方が言うルールに関するものは、日本国の伝統というには、押しが薄いのです。 たとえば留袖。 いまでは結婚式にお母さまかおば様、仲人がという感じですが、

          着物知識その9 「着物のルールに自由はないのか」

          着物知識その8 「買取業者の本音」

           着物の買取をお願いするケースというのは増えていると思います。  ですが、買取をたのんで、その店に後日行ったら100円で買われた着物が5000円で売られていた!買取を大手に頼んだら、宝石ばかり言われた!などが多いと思います。  そんな中、どこで売ればいいのか?などがあると思いますので、そういった問題を解消する目的で今回は「買取業者の本音」を書いていきたいと思います。  また、匿名ですが、今回、買取業者の本音を書くにあたり、協力していただいた方々に感謝申し上げます。 1

          着物知識その8 「買取業者の本音」

          着物知識その7 「着物を買う知識(USED着物編)」

          今回は前回の 着物知識その6 「着物を売る知識(USED着物編)」 の真逆と言える「買う」ための知識を書いていきます。 といっても、ある程度は共通する部分もありますので、着物知識その6も読んでからこちらもお読みいただくといいかもれません。 基本の「小紋は~留袖は~」というものは、ネット上で検索すれば転がってくるし、そういった堅い内容はまたこれとは別で書いていく予定ですので、今回は何に注意するべきか~みたいな内容です。 ■ 寸法ご自分に合った寸法をよく知らない方が多いです

          着物知識その7 「着物を買う知識(USED着物編)」

          着物知識その6 「着物を売る知識(USED着物編)」

          第6回は着物そのものの知識よりも、売る側に必要な知識などを書いていきます。 というのも、本当に着物を覚える気があるなら、買うより売り手に回ったほうが覚えます。 さらにメルカリやその他のネットショップなどを利用するにあたり、売る時の注意点なども覚えておくと「ああ、こんなふうなんだ」と自分が着物を購入する側になっても色々と見るべき所が違ってくると思います。 1 「売る着物のチェック」特にUSED着物を売る際は、シミヨゴレやその他のことを見落としがちです。 これは売り手側が

          着物知識その6 「着物を売る知識(USED着物編)」

          着物知識その5 「帯の種類の話」

          第5回目は帯の種類の話です。 以外に半巾とか小袋とか細かくわかれてて、いまいちよくわからないという相談が多いので、個別に書いていきたいと思います。 ・角帯 ↑角帯。ボールペンと比べてみても巾が狭いことがわかる。奥の角帯が一番よく見かけるタイプ。 男用の細めの帯。だいたい巾は9~10cm程度。圧倒的に博多献上柄、もしくはそれっぽいものが多い。 正絹のものがオススメだがまともに買うと8000円~18000円など高額。なのでちょっと着る程度の分には綿のものを買うと洗えるし

          着物知識その5 「帯の種類の話」

          着物知識その4 「着物は洗えるのかの本音」

          第4回目です。 今日の題材は「着物は洗えるのか」です。 ただ単に材質で~とかだけではなく、絹の洗い方などをネットで公開している方とかいますが、実際の基本的な本音などを書いていきます。 まず、前提として絹は水に濡らして干すと「縮み」ます。 また、化繊(ポリエステルなどの人工素材とか化学繊維とかにあたる)の着物にも実は洗えないものもあります。 とまあ、いろいろありますが、とりあえず素材別に書いていくことにします。 1 絹洗えないのではなく、洗うのが難しいというだけです

          着物知識その4 「着物は洗えるのかの本音」