![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/147831185/rectangle_large_type_2_34ffd05bf2fddc31ba9d6576888f5038.jpeg?width=1200)
【ハイランダー悪魔の戦士】を三幕構成で読み解く
結末まで語るので、本編を未見の方にはブラウザバックを推奨します。
一幕
1)
1985年ニューヨーク。マジソンスクエアガーデンでのプロレス興行中に地下駐車場で二人の男が剣で決闘する。日本刀を持つ男が西洋剣を持つ男の首を刎ねて、立ち去る。日本刀の男の名はラッセル・ナッシュ。
2)
1536年スコットランド。ラッセルと瓜二つの男コナー・マクラウドはフレイザー族との戦争で部外者の傭兵らしき黒い騎士に腹を突かれて死ぬ。しかし何故か命を取り戻し、悪魔と恐れられて村を追放される。
二幕
3)
1985年ニューヨーク。黒い騎士がやって来る。タイムオブギャザリングは近い。黒い騎士はマクラウドを襲うが、たまたまマクラウドの正体を探っていたブレンダの助けもありマクラウドは逃げ切る。
4)
1541年スコットランド。人里離れて暮らすマクラウドをラミレスが訪ねる。ラミレスはマクラウドに不死身の戦士の宿命を説き、修行を与える。マクラウドがラミレスより強くなった頃に黒い騎士クルガンが現れてラミレスの首を刎ねる。
5)
1985年ニューヨーク。マクラウドはこれまでの人生に思いを馳せる。不死身の身体を持ち子も生まれない。愛する女性の死も看取ってきた。
6)
クルガンがマクラウドの旧友カスタギールの首を刎ねる。これで残っているのは二人だけ。一方で、ブレンダは筆跡鑑定の協力を得て、ラッセルが偽名だと暴き、マクラウドに詰め寄る。観念して正体を打ち明けたマクラウドとブレンダは愛し合う。
三幕
7)
クルガンがブレンダを誘拐してマクラウドと決闘になる。マクラウドはクルガンの首を刎ねて、最後の報酬を獲得する。
8)
スコットランドの広大な自然を眺めながらマクラウドとブレンダが座って話している。マクラウドは最後の報酬として普通の人間になった。そして彼は今や世界中の人類の考えていることがわかるようになった。彼はこの能力を世界平和のために使うことを誓う。
FIN
![](https://assets.st-note.com/img/1721383103508-mhLau4ktwd.jpg?width=1200)
原題:Highlander
配給:東北新社=松竹富士
劇場公開日:1986年11月1日
▼解説・感想:
一幕
一場:状況説明
二場:目的の設定
二幕
三場:一番低い障害
四場:二番目に低い障害
五場:状況の再整備
六場:一番高い障害
三幕
七場:真のクライマックス
八場:すべての結末
『ハイランダー/悪魔の戦士』
— まいるず James Miles ⚒️ (@james_miles_jp) July 17, 2024
1986年公開。首を斬り落とされない限り不死身の剣士たちが、最後の一人になるまで殺し合うファンタジー映画。現代と数百年前の2つの時間軸を交互に見せつつ、永遠の命という運命を背負った男達の歓びと悲しみと愛と友情を描く。クイーンの音楽も超イケてる。 pic.twitter.com/BN9OyEyKjG
私がこの映画を初めて観たのは、1990年代で小学生か中学生の頃に自宅のケーブルテレビだったのですが、一般人の中に不死身の超人が現れたら悪魔のように扱われる、というシチュエーションが結構強く印象に残っています。
それまでにスーパーマンの映画を観たり、ドラゴンボールのアニメを観たりすることはありましたが、ここまでシリアスに超人が民衆から迫害されるという描写は初めてでした。そして、言われてみると、確かにそうだよなと強く納得したものです。
このテーマは20年近く後になってザック・スナイダー監督も自身のスーパーマン映画で描きました。私からすると、そりゃそうだよねという範囲だったので驚きよりは「よくぞスーパーマンの中でこのテーマを扱ってくれた」と感心や感謝したものですが、世間ではこれを強く嫌がる人も多かったみたいで意外に感じましたねー。
![](https://assets.st-note.com/img/1721397747135-Vm9ORX3Q96.jpg?width=1200)
劇中でラミレスが持っている日本刀は2,000年前に作られた刀剣ということで、歴史考証(科学考証)がめちゃくちゃな映画かと思いきや、研究者も劇中のセリフで「説明できない」「全く新たな学説になる」と言っていて意外とマトモでした。…って、イヤイヤ、そのまま説明しないで終わってしまったら謎のまま終わってしまうだろー!と一周回ってやっぱり変な映画でした。(笑)
![](https://assets.st-note.com/img/1721397857611-Cef1ZTln6d.jpg?width=1200)
クリストファー・ランバートとショーン・コネリーが格好良い本作。
現在制作中で、ヘンリー・カヴィルが主演する予定のリメイク映画も楽しみです。
(了)
最後まで読んでいただきありがとうございます。ぜひ「読んだよ」の一言がわりにでもスキを押していってくださると嬉しいです!