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骨盤の評価⑩

前回まで腰椎骨盤リズムの屈曲時と伸展時の観察ポイントについて整理しました。運動開始時や終了時にどこを観察すればいいのか?が明確になりました。観察ポイントが明確になることで、苦手意識はかなり克服されます。
前回の内容はこちらから
臨床1年目の教科書
今回は腰椎骨盤リズムを観察した後に何を評価すればいいのか?について整理していきましょう。


1 どう可動しているのか?

体幹の屈曲・伸展時における正常な腰椎骨盤リズムを解明することは、腰椎の疾患と股関節の疾患を病理学的に識別するうえで有用とされています。
体幹の屈曲は腰椎屈曲約40°、股関節での約70°屈曲の組み合わさり可動します。体幹屈曲の全可動域を通じ、股関節と腰椎が同時性に屈曲するが、通常は腰椎で運動が開始される。

一方、伸展時の腰椎骨盤リズムの場合、膝を伸ばした状態での体幹の伸展運動は、股関節の伸展からはじまり、続いて腰椎が伸展します。

2 特徴

屈曲時、伸展時の動作を観察することで股関節に問題がありそうか?腰椎に問題がありそうか?の推測が可能となります。
しかし、ここで忘れていけないのポイントは、股関節と腰椎が可動するのと同時に、骨盤も協調して可動します。

骨盤が可動するためには仙腸関節が安定して動くことが重要です。そのため、腰椎骨盤リズムを観察した場合、股関節なのか?腰椎なのか?だけでなく仙腸関節は可動することはできるのか?も一緒に評価する必要があります。
仙腸関節が可動しないことによる股関節の可動制限、腰椎の可動制限の可能性も考えて評価を進めていきましょう。

3 実際の評価方法

実際の評価のポイントは腰椎骨盤リズムを観察した後に
・仙腸関節の可動性
・腰椎の可動性
・股関節の可動性
を確認していくことが臨床では必要となります。

仙腸関節の評価方法

腰椎の可動性の評価方法

股関節の評価方法


4 まとめ

動作分析と評価をつなげるためには、その動作はどこの関節が可動しているのか?その関節が可動するためにはどのような要素が必要なのか?を機能解剖学をもとに整理することが必要です。
一度機能解剖をご自身でも確認することをお勧めします。
最後まで読んでいただきありがとうございました。最後まで読んでいただきありとうございました。

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