見出し画像

健康経営

 今週は「健康経営」という取り組みをご紹介します。健康経営とは、働く人の心と体の健康を大切な資源として捉え、健康増進や生活習慣の改善を積極的に職場で支えることで、人と企業がともに元気になり、優秀な人材確保にも繋がるとして全国で取り組みが進んでいるそうです。特に宮城県はメタボリックシンドロームの該当者及び予備軍の割合が12年連続ワースト3位以内とのことで、宮城県内の中小企業を中心に約43,000の事業所が加入する全国健康保険協会宮城支部が独自の「職場健康づくり宣言」という取り組みを行って職場から健康推進に取り組んでいるとのことです。
 メタボリックシンドロームとは内臓脂肪が過剰に蓄積されていることに加え、血圧上昇、空腹時の高血糖、脂質の異常値などがみられる状態のことをいい、運動不足や偏った食生活、睡眠不足など生活リズムの乱れ、ストレス、喫煙といった好ましくない生活習慣が積み重なることによって生じます。特に偏った食事はメタボリックシンドロームに大きく関わっており、適正カロリーをオーバーした食事、脂質・糖質・塩分の多い食事の取りすぎには注意しなければなりません。
 そこで、河北新報社が発行する健康づくり広報誌に掲載された全国健康保険協会宮城支部が取り組む「職場健康づくり宣言」に盛り込まれた生活習慣、食事、運動の改善項目をご紹介したいと思います。
 まずは生活習慣。

1.     禁煙で健康改善!・・・禁煙はご自身の健康だけでなく、周りの人の受動喫煙もゼロにします。
2.     感染症対策の継続!・・・ワクチン接種後も手洗いやマスク着用などこれまでの感染症予防対策を継続しましょう。
3.     お口の健康と食べ過ぎ予防に食後の歯みがき!・・・歯みがきは口腔内の健康を保つだけでなく、「せっかく歯みがきしたので」という心理から食べ過ぎ予防にも繋がります。
4.     睡眠の質を高めよう!・・・睡眠不足が心身不調に繋がることもあります。
5.     健康診断の残念な結果を放置しない!・・・「要塞検査・要精密検査、要治療」判定を放置せずに早めの受診が健康改善に繋がります。
6.     よく笑う!・・・笑うことは自律神経のバランスが整い、免疫力アップに繋がります。
 ふだんの生活でこれらの6項目を意識するだけでも心身の健全性が上がると言われているそうです。企業としては生活習慣を見直すことで、医療費負担の軽減や生産性低下の抑制に繋がります。また、個人としても健康増進は医者いらずとして医療費が不要、タバコの費用が不要、食費の軽減などなど健康の獲得以外にも支出の減少という大きなメリットがありそうです。
 次いで食事。
 先にご紹介したとおり、特に偏った食事がメタボリックシンドロームに大きく関わって、適正カロリーをオーバーした食事、脂質・糖質・塩分の多い食事の取りすぎに注意しなければなりません。健康経営で推奨する食事に関する事項は以下のとおりです。

1.     朝食を食べよう!・・・朝食には体温を上昇させ、脳や身体機能のウォーミングアップ、集中力を高める効果があります。

2.     1日に3g減塩しよう!・・・塩分の摂り過ぎは高血圧や動脈硬化の一因です。ラーメンスープを残したり香辛料や食酢で味付けを工夫したりしてみましょう。

3.     バランスよく、免疫力を高める食材も積極的に食べよう!・・・バランスの取れた食事を心掛け、発酵食品やネバネバ食材も食べるようにしましょう。

4.     飲酒習慣を見直そう!・・・1日のアルコールの適量は男性で20g、女性や高齢者は10gほどで、ビールだと500ml、日本酒だと1合ほど。また、毎日飲まずに週に2日は休肝日を設けましょう。

5.     1日350g以上の野菜を食べましょう!・・・野菜に含まれる食物繊維やカリウム、抗酸化成分は生活習慣病予防に効果があるそうです。

6.     食べ過ぎ予防に「ご飯大きめ1口」をカット!・・・1日3食のご飯を「大きめ1口」減らすと1日200キロカロリーの減少になるそうです。


 食事に対する意識改善を図ることで個人個人の健康増進に直結して健康経営の効果が高められるようです。

 最後は運動。

 これまでにご紹介したとおり、特に偏った食事がメタボリックシンドロームに大きく関わって適正カロリーをオーバーした食事、脂質・糖質・塩分の多い食事の取りすぎに注意しなければなりません。摂取したカロリーを消費するには運動が大切になります。健康経営で推奨する運動はすぐにでもできる簡単な運動なのでぜひ試してみて下さい。

1.     1日プラス15分(1,500歩)歩こう!・・・通勤時間やランチタイムを利用すれば1日15分は簡単に達成できそうです。スマホの健康アプリや歩数計を使ってチャレンジしてみてください。

2.     できるだけ階段を使って移動!・・・階段の上り下りは軽いジョギングのカロリー消費に匹敵するとのこと。階段での移動で消費カロリーアップ、エレベーターを使わないので消費電力ダウンで節電にも繋がります。

3.     隙間時間に運動しよう!・・・コピーを取る間にストレッチする、立ったままのデスクワークや会議でも軽い運動になります。30分に1回体を少し動かしましょう。


 簡単なストレッチ運動は、昨年12月21日付当ブログ今年の2月18日付当ブログでもご紹介したので、是非ちょっとした隙間時間に試してみてください。


 生活習慣、食事と運動を組み合わせることでそれぞれ相乗効果が発揮されてより効果が得られます。長く続けられるようにいきなり全ての項目ではなくても、できそうなものから少しずつ改善してみてはいかがでしょうか。

 健康経営は、各事業体が従業員の健康意識を高めることで医療費の減少に繋がるという視点から取り組みが始まっていますが、それぞれ個人が意識して行うものです。なので、事業体ではなく家庭内でも家族の皆で生活習慣、食事、運動の改善を行うことで、ご家族の健康アップ、医療費ダウンに繋げてみてはいかがでしょうか。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?