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「やりたいことなんてない、というだけで進路を狭めることはない」

こちらの記事は、複数回の転職経験および業界で働いた経験の中で、どんな仕事にも通用するような、感銘を受けた考え方や言葉について発信する内容となります。業界あるあるのような事柄についても、触れられる範囲で文章にできればと考えております。複数回も転職した私の文章について説得力が無いと感じられる方向けの記事ではないと思われますし、私も「同じ会社で働き続けること」は早々真似できることではないと思いますし、その道のプロフェッショナルたる方々には頭が上がりません。おそらく自己啓発本に載ってくるようなポジティブな内容ではなく、あくまでこれまで私を許容してくださった上司や同僚から教わった、受動的な目線で感銘を受けた考え方や言葉について発信する内容となります。終わらない転職氷河期においては、結局のところスキルや実績が新天地を呼び込むきっかけたり得ますが、どうしようもなくなったときには他人から受けた考え方や言葉が自分を整理したり後押しするものだと思います。前置きとさせていただきます。(使用可能なものを検索して写真を使わせていただいております。)

補助金に関する仕事をしております。ざっくりと言えば、経費の基とした請求書や、実績を記載した報告書を、申請者より提出してもらい、その両方の整合性を調査しております。日付や金額が合致していて、報告通りの経費の使い方をしているかどうか確認するだけの、経理めいた、ほとんどの場合で型に則った、間違いの少ない仕事だと思います。申請者によって関わる取引先や、経費の使い方を知ることに面白みのある仕事ですが、前述の型を逸脱することもないため、仕事が下手になることはありません。現在の私は、その合間に考え事をしたり、甘いものが好きなことや好きな番組が共通する同僚と、観光地のスイーツやタレントのyoutubeの感想を言い合ったりしています。

以前関わったアルバイトに、冷蔵施設で食品を詰める作業がありました。ベルトコンベアの前に5~7人ほど並び、流れてくる透明な袋に肉や魚、麺や野菜、調味料袋等を順番に詰めるだけの仕事です。毎月出荷件数のノルマがあり、責任者の指示でベルトコンベアの速度が前後します。透明な袋に詰める食材によって透明な袋に入れるコツを見つけられる人、また(どんなアルバイトもそうですが)はっきりした性格であれば、どんどん上達します。当時の私は、コロナ禍で収入が減った方や、就職前の学生、主婦の方やアルバイトで生計を立てている方と、政府の対応について、その立場に立って思うことや、進撃の巨人のアニメの感想を言い合ったりしていました。

当時から現在にいたる自分には共通して、心に余裕があり、仕事に没頭しすぎない中で人と会い、結果的に心を整理する時間を持てているように思います。また、こういった仕事のいいところに、その作業が得意であれば、好きかどうかは関係なく、自分に需要が存在するということがあります。

これは、初めての就職から転職活動含め、どう働いていくのか、自分と向き合う上での考え方のひとつだと思います。私は「やりたいことを見つけなさい」と言われ続けてきました。見つけたそれを結果的に突き詰められなかったとき、自分と向き合うための時間を作りながらも働くための考え方として、自分に需要が存在することを意識することは、初めての就職から転職活動において、大事なことだと思いました。それをもっと前から理解していれば、学生時代にやりたいことなんてない、というだけで進路を狭めることもなかったかも知れません。

コロナウィルスによって、何に向かって生きていくのかを失ってしまう人々を前に、自分もそうなってしまいそうな世の中ですが、失ったものが全てではないはずだと思えるように。

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