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男性保育士。保育から社会を、社会から保育を考える。「いつか遊びがモノをいう」。

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最近の記事

【私のえんだより】私たちの考える行事「体験共有型」

私のえんだより ~私たちの考える行事「体験共有型」~ 先月の園だよりでは「同世代」を「同級生」と誤り、たくさんの誤解を招いてしまい申し訳ございませんでした…。ただの伊藤純也ファンの私です(笑)バーレーン戦3点目を決めた上田綺世選手は母校の後輩です。応援よろしくお願いします!また、各クラス面談に取り組む中で、「大人のまなざし」への感想も頂いており、大変嬉しく思っています!先生たちや保育園のことを知って頂くことで、固有名詞的に「○○先生」「○○保育園」に預けたい!と思ってもらえ

    • ほぐす

      言い聞かせられ強制されて取り組むことがらから秩序感は育たない。その取り組む姿勢は秩序感ではない。子どもは自然な欲求として秩序感を持っており、それが発揮される環境を整え、調整することが保育である。 「なんでもかんでも自由ではなく…」というが、子ども、いや人は「いつだって不自由であり自由であって、不自由さの中に自由がある」のだから。その環境をどうデザインするかが問題だ。環境設定、ルールやきまりのデザインを子どもたちへの「提案」として捉え直すのだ。ルールやきまりを、子どもを拘束す

      • 保育士からエンジニアの方へ

        私は都内で遊んで暮らす、男性保育士です。 社会に映像コンテンツが溢れるようになり、保育園でも動画を利用する機会が増えています。 その日あったできごとを動画で保護者に見せる、行事の際に子どもの姿を撮った動画を編集して成長を伝える、園内研修で子どもの姿を共有して議論する、お泊まり保育で1日の様子を映像にして夜に子どもたちと鑑賞する、子どもたちと映画を作る、コロナでの自粛期間には、園のチャンネルを作って、YouTubeで動画配信もしました。 そんな私たち保育士が今使っている撮

        • 利用価値?非利用価値?

          私は都内で遊んで暮らす、男性保育士です。 先日、あるトークショーに参加しました。そこでは、生態学?環境経済学?で用いられる、利用価値と非利用価値(その中でも【存在価値】)を引用して、人のこと、教育保育のことについて語られていました。 私がサッカー部で日々汗を流していた頃、「使えねーなー」などと指導者が選手を罵倒することは日常でした。 社会に出ても、ビジネスに携わる人たちはあらゆるスキルの有無や成果によって、「使える」「使えない」という価値観に晒されているのではないでしょ

        【私のえんだより】私たちの考える行事「体験共有型」

          母は容疑者か、被害者か。

          私は都内で働く男性保育士です。 先ほどテレビで、1つの居た堪れないニュースを目にしました。今までの記事とは異なる気持ちでnoteを書いています。 それは、20代の女性か、空港のトイレで出産し、赤ちゃんの遺体を埋めたとして逮捕されたニュースでした。彼女は就職活動の為に、上京してきたそうです。 子どもは絶対に彼女1人では授かりません。 絶対に彼女1人では無事に産めません。 絶対に彼女1人では育て切れません。 絶対に1人では不可能なことを、1人で抱え込まなければならなか

          母は容疑者か、被害者か。

          保育園で音楽とアニメーションをどう取り扱うべきか。

          私は都内で働く、男性保育士です。最近の子どもたちの姿、私が考えていることを綴ります。 「既に確立された技や知識を十分に吸収するからこそ、自分らしさを豊かに表現できる」ということが幼児教育では言われています。 では保育の中で、既存の音楽やアニメーションをどう取り扱うべきなのだろう…。 「べつにきーみをもとめてないけど〜♪」と瑛人さんの『香水』を子どもたちが自発的に口ずさんでいます。 保護者の話によると、筆頭格のA君は、テレビで一度耳にしただけでその曲にハマり、親にそれを流

          保育園で音楽とアニメーションをどう取り扱うべきか。

          「Think Different」な子どもたち

          1997年、アップル社の「Think Different」のCM。アインシュタイン、ジョン・レノン、テッド・ターナーのような世界を変えた人達の顔写真が次々に映し出されます。このCMを基にしたポスターも作られ、そこには創造的に新しいことを成し遂げた人達の顔写真と共に、彼らが直面した状況を的確に表現したフレーズが書かれていたそうです。 「クレージーと言われる人達がいる。反逆者、厄介者と呼ばれる人達。四角い穴に丸い杭を打ち込むように事をまるで違う目で見る人達。彼らは規則を嫌う。彼

          「Think Different」な子どもたち

          保育士的「少子化社会」の3つの見方

          私は都内で働く男性保育士です。 今日は、少子化について考える視点をまとめます。 ①兄弟姉妹が減る 少子化により、兄弟姉妹が減っています。これにより、家庭や地域において子ども同士の異年齢の関わりが減っています。 これは、少し先の発達を見る・真似する機会、喧嘩する機会、折り合いをつける機会、教え・教えられる機会、当たり障りなく利を得るために工夫する機会(喧嘩を避けて自分が使いたい物をつかう、やりたいことをする等)など、成長するために重要な様々な機会が減っていることでもあります

          保育士的「少子化社会」の3つの見方

          保育園見学の際に質問して欲しい3つのこと

          私は都内の保育園で働く、男性保育士です。 今日はこれから保育園選びをする方に、園見学の際に質問してみて欲しいことをまとめました。 1.園見学は募集期間中、毎日やっているか? これはもう、見学に行くなら当たり前に確認することですね。なぜあえて挙げたかというと、そこに考えを巡らせて欲しいからです。園見学の開催はおおよそ以下の2種類です。 ①園が決めた数回の日程で一定数の家庭をまとめて案内する ②募集を締め切るまでの一定期間であれば、対応できる人がいれば基本的に毎日、申し

          保育園見学の際に質問して欲しい3つのこと

          保育学生にして欲しい3つのこと

          私は都内で働く男性保育士です。 保育士を志している学生へ伝えたいことを3つにまとめてみます。 ①休まず学校へ行こう コロナウイルスの影響で、リモート授業が増えているようです。コロナ下や教科を効率的に学ぶという面では非常に良いことだと思います。そこで、あえて学校へ行こうなのかというと、保育士という仕事は、あなたがそこに居ることが重要だからです。 保育士の仕事はリモートではできません。乳幼児期の子どもたちにとっての学びも、リモートではできません。非認知能力と言われる様々な

          保育学生にして欲しい3つのこと

          子どもを受容すること

          人は人間関係の中で成長する。人間関係の始まりは「受容」です。つまり受容することから、成長します。 人は言葉に大きな影響を受けます。『伝え方が9割』や『言語化力』などという本が売れていました。同じ内容でも、言い表し方次第で他者への影響力が変わるらしいです。自分が与える他者への影響は、必ず自分に返ってきますね。 それから、私は「子どものやることには全て意味がある」と考えています。その時の発達に必要なことへ本能的に取り組んでいますし、大人の役目は、安全にその姿を保障すること。決

          子どもを受容すること

          一生遊んで暮らせる仕事、保育士。

          私は都内で遊んで暮らす男性保育士です。 飲み会よりも、ディズニーランドよりも、高校生まで打ち込んできたサッカーをするよりも、子どもと遊ぶことが好きです。単純に面白い。1日に何度も心から笑える。 保育士の仕事は一言で言えば、子どもと遊ぶことです。私は、YouTuberやアーティストやアスリートと同じように、好きなことを仕事にすることができました。これほど幸せなことはありません。 私を信頼して、大切な大切なお子様を預けてくださる保護者の皆さまに、心から感謝しています。本当に

          一生遊んで暮らせる仕事、保育士。