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『どんなに きみがすきだか あててごらん』|好きという気持ちは、伝えきれないから|大人も楽しめるおすすめ絵本

タイトルを見て、一目惚れしてしまう本というものがある。絵本も同様だ。

こんなタイトル見つけちゃったら、読まずにいられないよ!そんな出会いがあるとわくわくが止まらず、一気に読んでしまう。

そんな、心鷲掴みタイトル絵本がこちら。

サム・マクブラットニィ 作 / アニタ・ジェラーム 絵 / 小川仁央 訳
評論社
ページ数:32ページ
サイズ:254×224mm

サム・マクブラットニィさんはアイルランドの作家。アニタ・ジェラームさんはイギリスの作家・イラストレーターとして活躍されている。

『どんなに きみがすきだか あててごらん』

こんなに素敵な話し言葉ってあるだろうか。この言葉だけで、ふたりの親密さや、ふたりが会話をしていること、そしてふたりが穏やかな気持ちを持っていることがわかる。

この2匹のウサギ、実は関係性が明かされない。友だちなのか、恋人なのか、家族なのか、親戚なのか、はたまた名前のない関係なのか。

関係性がわからないからこそ、この物語の深みと、普遍性が増している様に思う。

また、この2匹は「どんなにきみがすきだか」伝えるために、体を使って表現し合いっこする。言葉だけではなく、体も使って相手への気持ちを表現しようとする、この表現の純粋さともどかしさ。言葉だけでは足りないから、がんばって相手に伝えようと体も使ういじらしさ。

どんな関係であっても、好きなことは伝えていこうよ。気持ちを言葉や態度で伝えよう。対話の時間を大切にしよう。そんなあたたかいメッセージを感じるのだ。

この絵本を読んだら、子どもの目を見て、どれだけ大好きか、どんなところが素敵か、自分の言葉で、自分の表現で、伝えたい。あなたのことがとっても大好きで、とってもとっても大切で、言葉では表しきれないからとってももどかしい。だから、これからもずっと伝えていくね。その姿勢を、子どもに見せていきたいのだ。


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